3/8
精神的崩壊
別れの言葉を受け入れた瞬間、私は壊れ始めていた。
彼の「もう俺じゃ守れない」という言葉。
その言葉は、理解していた。分かっていた。彼は優しすぎる。私が重すぎる。
私を抱えきれなくなってしまったのだ。
でも……本当は叫びたかった。
「やだ! 行かないで! 私を捨てないで!」
けれど、喉は凍りつき、声にならなかった。唇だけが震え、涙だけが頬を伝った。
別れの後、私は放心状態のまま、仕事に流された。
照明の下で笑う。
カメラの前で裸をさらす。
台本通りにキスをする。
男優の腕に絡め取られる。
すべてが虚ろだった。
私じゃない“誰か”が、私の体を使って動いているようだった。
控室で一人になった時、突然涙が止まらなくなった。
「……どうして、私だけが……」
爪が掌に食い込むほど握りしめても、痛みさえも霞んでいった。
夜、寮に帰っても眠れなかった。
彼の名前を何度も呼び続けた。
でも、もう二度と返事は来ない。
その現実が、私を少しずつ崩壊させていった。




