番外編18:『欺瞞のモンスターパレード(完全チェックメイト) 〜理由のわからない不機嫌の檻に自滅する39歳女子と、裏切りの実況中継(裏ログ)に魂を粉砕された男たちの過酷な運命ログ〜』7
【読者の皆様へ(免責事項)】この物語は完全なフィクションであり、実在の人物、地名、特定の結婚相談所、および動画・書籍・マッチングアプリ等とは一切関係ありません。作中の婚活事情や心理描写はエンターテインメントとしての痛烈な風刺・創作であり、特定の生き方や価値観、性別、信仰を誹謗中傷・否定する意図は一切ございません。あらかじめご了承の上、純粋なビター・ドラマとしてお楽しみください。
七、 大岩山の神が見見落とす「地獄の更地(リセット前夜)」
サツキに魂をハックされ、人生の防衛線を完跡に粉砕された男たちの絶望の叫びが、令和のストリートの底に沈殿していた、まさにその時。
伏見区の暗黒の霊峰 ──「大岩山」の頂上。
黒いアローズのセットアップを夜風にそよがせ、手元の起動スイッチの冷たい金属の感触を指先でホールドしていた47歳の男・ひややっこ万次郎は、手元のモニターに映し出される地上の男女の、あまりにもグロテスクで因果応報な生態ログを、吐き気のするような嘲笑と共に見下ろしていた。
「ハッ……見ろよ、元彼を隠れ蓑にし、理由のわからない不機嫌で男を縛り、不満を外の男にアウトソーシングしながら、他人の親の労働の体温をスペックで値踏みしたメス(サツキ)を。
そして、婚姻届の最後の瞬間まで匿名SNSで夫をコンテンツとして消費し、バレた瞬間には『寂しかったから私が悪いんじゃない』と自己正当化の大義名分の盾を構えたあの化け物を。お前たちが磨き上げてきた『評価経済(ソドムの街)』の無惨な終着駅がこれだ」
ひややっこは、冷たい瞳の奥に邪悪な電磁波ウイルスの光を宿し、起動スイッチへ向けて親指を静かに構えた。
「お互いの生身の労働への敬意も払えず、他人の人生を匿名SNSの実況ネタとして消費し合うような、不潔なシステムのすべてを ── 俺が2ヶ月後、この手の手元のスイッチ一発で完跡に灰滅にしてやるよ。
新世界の荒野には、お前たちのような泥人形の居場所は1ミリもねえんだよ」
大岩山の神が冷徹にチェックメイトの秒読みを配信しているとも知らず、地上の電柱女子たちと、魂を粉砕された男たちの残党は、明日もまた、建前と欺瞞の濁流の中で息を吸い続けるのだった。
番外編18 ── 完




