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ゆっくりと目を開ける。今度は見慣れた天井が目に入る。
ここは俺の部屋で俺のベッドだ。父さんが運んでくれたんだろう。ゆっくりと身体を起こすと身体の節々が痛む。あれだけ動いたんだ。そりゃ痛くなるさ
「ソラ?起きたの?」
扉の開く音がすると母さんが入ってくる。目には涙を浮かべており鼻の頭も赤くなっている。泣いたあとだったんだろう。母さんにも心配をかけたようだ。
「おはよう母さん。それとごめんなさい」
俺の言葉に母さんはゆっくりと頷き俺を優しく抱きしめる。今日は抱きしめられてばかりで少し気恥しい。
「あの、母さん。そろそろ…」
しばらく抱きしめられたがさすがに恥ずかしくなって母さんから身体を離す。いくら見た目5歳と言っても中身はアラサーのオッサンだ。
「そうね。お腹すいたでしょう?ソラは一日中寝てたんだから」
母さんに言われると確かにお腹が空いている気がしてきた。意識するとお腹が空くなんて、熱があることを自覚すると余計にキツくなるのと同じだ。
「食べやすいものを用意してるから、直ぐに食べれると思うわ」
母さんに連れられテーブルへと座る。目の前には父さんが座っているが、昨日のこともあり中々顔を上げられない。
「ソラ、体調はどうだ」
「う、うん。大丈夫だよ」
「そうか…」
父さんが話しかけてくれたけど、それも直ぐに終わってしまった。母さんに助けを求めようとしたけれどキッチンの方で料理を作っていてこの状況に気づいていない。
ここは腹を括るしかない
「父さん。昨日はごめんなさい」
俺は父さんの目をしっかりと見ると頭を下げる。昨日も謝ったが時間が空いたことにより、自分がどれだけ馬鹿なことをしたのか自覚できた。
「わかっているなら良い。もうあんな無茶はするな」
「はい」
父さんが俺の頭に手を置き、そのまま撫でてくれる。俺は頷くと顔を上げる。
ちょうどご飯が出来たようで母さんがお皿を持ってきてくれた。
「はい。卵パンがゆよ。熱いから冷ましながら食べるのよ」
「いただきます」
この世界の食べ物は地球とあまり変わらない。米はあまり見ないが、主食はパンだ。これは神様補正なのだろうか。
パンがゆを冷ましながら口に入れる。1日振りの食事が胃に入ると身体が喜んでいるような気がする。
「ご馳走様でした」
時間を掛けてパンがゆを食べ終わる。外を見ると日がまだ高い。今は昼頃なんだろう。
「ソラ、昨日あったことを説明してくれないか?」
「うん」
俺はリャドと離れた後の事を覚えている限り詳しく話した。罠のある所まで走ろうとした事、罠の手前でオオカミに飛びつかれたこと、風がオオカミを切り裂いたこと。
全て説明した後にオオカミに傷つけられたはずの肩が痛くないことに気づいた。
「あれ?俺怪我してたはずだけど…」
「アナタ、これって…」
「あぁ。ソラ。風がオオカミを切り裂いたといったな?」
「うん」
「お前は魔法を使ったんだ」
「魔法?」




