表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先ではゆっくりと生きたい  作者: ひつじ
旅立ち
71/78

20


あれから2週間。俺は相変わらずクリスさんと一緒に護衛についている。リークさんの言う通りクリスさんは自分のことを話してくれない。何度か聞いてみたが「それは秘密っすよ」と全てはぐらかされてしまった。


「それにしても今回も暇だったな」


初日以来暗殺者が来る日には当たっていないので、とても暇だ。護衛と言っても探索で敵が来ないか常に見張っているから、寝ていても暗殺者が来ればわかる。

けれどお金を貰っている以上ちゃんと働かないといけないからな。寝るなんで言語道断だ。


「あらソラ君。今回も外番なのね。はいご褒美の飴」


メイド服を来た女性に話しかけられる。この人はこの屋敷のメイドの1人でソフィアさんと言うらしい。ソフィアさんは故郷に俺と同じくらいの弟がいるらしい。その弟と俺が重なってみえて話しかけてきてくれたそうだ。

そのせいでいつも飴を渡される。1度いらないと断ったら泣きそうな顔をされたので、それ以来大人しく受け取っている。


「ソフィアさん。何度も言ってますが俺はもう13歳なんです。子供じゃありません」

「あらごめんなさい。ふふ、じゃあね」


少しだけ会話をするとすぐに行ってしまうソフィアさん。この屋敷で働いている人達はいつもの忙しそうだ。屋敷の大きさに比べ使用人が少ないのかもしれない。


「交代の時間だにゃ」

「ネル、シオンさん。おはようございます。今日はお2人なんですね」

「そうにゃ。今日はアレの日だからネルっちにも体験してもらうにゃ」

「あぁ、あの日ですね。ネル頑張って」

「はい」


今日は暗殺者たちが来る日らしい。こうも定期的に送ってくるなんて敵側は馬鹿なんだろうか。暗殺者達も今では新人の訓練に使われているらしい。手っ取り早く実戦が経験できるもんな。けれど暗殺者ぐらいの強さであればネルが負けることは無いだろう。


チラッと2人を見れば楽しそうに話している。シオンさんがネルに適度な距離感で接するようになってからは良好な関係が築けているようだ。よかったよかった。


「クリスっち交代だにゃ」


執務室の扉を叩いてシオンさんが声をかけると中からクリスさんが出てくる。入れ替わるようにシオンさんが部屋の中に入り扉を閉める。ネルに声をかけクリスさんと廊下を歩く。


「ソラ君は最近色々と嗅ぎ回ってるみたいっすね」

「え、なんの事ですか」

「またまた。隠さなくていいっすよ。俺の事調べようとしてるでしょ」

「はい…」


ここで隠す方が変に疑われると思い素直に認める。まぁクリスさんの事を調べていたのは本当だもんな。なにも情報は手に入らなかったけどな。


「調べても何も出ないっすよ。時間の無駄っす」

「なにかわかるかも知れません」

「はぁ。なんで俺の事調べてるんです?」

「それは…クリスさんの事が知りたかったからです」

「へ?何っすかそれ」

「そのままですよ。一緒に仕事をする上でクリスさんのことを知ろうと思って。誰に聞いても分からないって言うし、本人に聞いてもはぐらかされるし。そしたらついムキになってこんなに時間がかかってしまいました」


隠しても無駄だと思い、考えていたことを全て言うとしーんとなってしまった。どうした?呆れられたか?

クリスさんの顔を見ると呆けた顔をしていたが、次の瞬間大声で笑いだした。


「あはははっ。なんっすかそれ。俺のこと知りたいってそういう意味だったんすね。あははは」


クリスさんは目に涙をうかべ、お腹を抱えかがら笑っているの。そんなに笑わなくてもいいのに。なんかおかしなこと言ったかな?

大爆笑と言っていいほど笑っていたクリスさんだったが、数分して落ち着きを取り戻した。


「ここまで笑ったのは久々っす。ソラ君お笑いの才能あるっすよ」

「いりません」

「ははっ。俺、ソラ君に今回の件で疑われていると思ってったっす」

「そんなことないです。むしろ俺の方が疑われていると思ってました。冷たい目で見られていたのででも」

「あー。あれはごめんっす。ただソラ君が羨ましかっただけっす」

「羨ましい?」


クリスさんの言葉に首を傾げる。俺のどこに羨ましがる要素があるんだ?


「俺、ロイさんに憧れてこの部隊に入ったっす。そのロイさんが実力を認めているなんて羨ましくて。俺はまだなのに…と思ってつい。悪かったっす」

「いえ、理由がわかって良かったです」



嫌われてないのなら良かった。何もしてないのに嫌われるなんて前世ではよくあったけど。誰にだって嫌われたくないもんな。


「けどここだけの話、公爵様の命令でバックにいる人物をさがしているっす。けどなかなかガードが固くて特定出来ないっす。出来ればソラ君に手を貸してほしいっす」

「わかりました。何をすればいいんですか?」

「即答っすね。悩んだりしないっすか?」

「しせんよ。俺が手伝えることなら手伝います」



実を言うと何度も調べようかと考えたけど、勝手にやってもいいのかわからなくてずっと躊躇していた。前世では勝手に違うことすると怒られてたし。

でも頼まれたのであれば堂々と調べることが出来る!


「良かったっす。じゃあソラ君も調べて欲しいっす」

「わかりました」


そういえば変なお婆さんにナナバ亭に行くように言われてたな…。仮眠したら行ってみるか。


俺はクリスさんと別れると部屋に戻り、暫し休憩をとった。




身内に不幸事がありましたので、1週間ほど更新することができなくなりました。

また来週から更新します。申し訳ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ