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「他人のステータスをみることって出来ないの?」
「ソラの持っている鑑定スキルを持っている人は他人のステータスを見ることができるのよ。試しに母さんのステータスをみてごらん」
「うん」
とりあえず念じたらいいのかな。
俺は母さんを見ると“鑑定”と心の中で唱えた。
名前:アイリ
種族:人間
「見えた!!でも名前と種族しか出てきてないけど」
「多分スキルレベルが低いからだと思うわ。レベルが上がるとより詳しく見えるって書いてるし」
そんなものか…レベルアップか。本当にゲームみたいだな。レベルアップの定番といえば敵を倒して経験値を上げるか、何度もスキルを使用して熟練度をあげるかどっちかだ。
「鑑定を使えば他人のステータスを見ることが出来る。逆をいえば鑑定がなければ誰もお前のステータスを知ることが出来ない。
俺たちやお前が言わなければお前のステータスが外部に漏れることがない」
「わかった。誰にも言わない」
何か変なことに巻き込まれるのはゴメンだ。俺はゆっくりと今世を生きたいんだ!!
父さんの言葉に俺は頷く。返事を聞いた父さんは満足そうに俺の頭を撫でた。この大きな手に頭を撫でられるのは好きだ。守られてるって感じがするし、何より大事にされてるって気持ちにさせる。
「隠せたりする魔法があればいいんだけど…。そんな魔法もスキルも聞いたことないものね」
隠すか…前世で読んでいた本には隠蔽魔法って出てきたっけ。確か異常なステータスを隠すってものだったけど、今の俺と同じ状態だな。
「もしかして…」
「ソラ?」
そうだ。無いなら作ればいいんだ。幸いにも“創造”のスキルがある。無いものだって作り出せるんだ。そうと決まれば俺は頭の中で念じる。自分のステータスカードを隠すようなイメージだ。
しかし何度やっても隠せている感じがしない。失敗しているのだ。
「これもスキルレベルが足りないってことか」
試しに他のものを創造してみる。身近なものの方が創りやすいだろうか。俺はご飯の時に使ったスプーンを思い浮かべる。すると何も無かった空間からいきなりの右手にスプーンが現れた。今度は成功した。
「ソラ、何したの?」
「創造のスキルを使ってみたんだ。本当はステータスカードを隠蔽する魔法を作ろうと思ったけど出来なくて。多分レベルが足りなかったんだと思う」
「もしかしてそのスプーンも創造で?」
「うん。簡単なものだったら作れるのか試してみたくて。上手くいってよかった」
机の上にスプーンを置く。先程まで自分で使っていた物と形は全く同じだ。小さい傷まではついておらず新品のようだ。
もしかして…と思いまた創造のスキルを使用する。今度はスプーンを持って、より詳しく頭の中でイメージする。先程と同じように右手にスプーンが現れた。
「やっぱりそうだ!!」
「?」
俺は今作ったスプーン2号と手に持っていたスプーンを見比べる。今度は小さな傷や使用具合まで全く同じものが出来上がった。より詳しく、細部まで考えれば思った通りのものが出来るんだ。




