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変愛  作者: ハル
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歪んだ恋愛

人の恋愛事情は人それぞれだと私は考える。

高校の1年の時のことだったかな。いや、もしかしたら2年、あるいは3年生、いつにせよそれは僕にとってとても忘れることのできない日々だった。


当時、の僕は学力も普通かそれ以下、特に大それたこともできない、全くもって平凡な高校生だった。ただ部活好きは人より激しかったかな、中学から同じことをしてたからというのもあって周りよりは(もちろん学校の中だが)できたしそれなりに功績もあった。親に勧められたというのが発端とはいえそれが結果的に自分に一番あってたと思う。そのことに関しては勧めてくれた親に感謝だな....。楽しかったよ。


まぁそんなことをここで言いたいんじゃなくて、僕がこの高校生活で、何を経験したからここまで忘れることのできない印象深い思い出となったかだ。率直に言ってこれは他人から見たら歪んでると思われるかもしれない、僕自身も少し自覚はある。

僕は一人の同じ年の子に好意を抱くようになった、その子は容姿は整っていて、学業においても良績(と推測している)なので、おそらく俗に言う「高嶺の花」と言うものなんだろう。

僕もその高嶺の花に魅了されたうちの一人だった。そんな人に何事においても平凡であるかの僕が惚れるなんて正直無謀だとわかっていた。

無論だからと言って諦めたくはなかった、しかしその意思とは裏腹になかなかに僕はチキンで話す機会はおろか目を合わすことすらもできなかった、そんなことを話せるような友人がいなかったわけではないが僕はなんせ照れ屋で恥ずかしがり屋だ


「あの子のことが好きだ」


なんて言おうときには身体中から蒸気を吹き出して走り出したくなるだろう。

夏、高校の行事実行委員を引き受けていた僕はそのこと行動をすることになった。嬉しさあまりか僕は作業にはとても身が入ったし、積極的だった。

その子話す機会も増えた、一緒に作業をしたり廊下をほんの数秒一緒に歩いたりすることですら僕にとっては嬉しかった。(この頃から僕は少しずつ単純なのではないかと思い始めていた)

このままこんな日々が続けばいいのにと思ったが、それは叶わない、そして現実は僕にとても辛いものを押し付けた。

どうやらその子には彼氏がいるらしい。

僕はそれを知って諦めようと思いはしたが、それ以上にあの子のことを好きだと言う思いが日々強くなっていっているのが自分でもわかるくらいで、どうしようもない気持ちで心がぐるぐるしていた。

そんな想いの中で僕はあの子とそれまでのように行動を共にする機会はよくあった。

むしろ以前よりも親密に(僕的には)なってなっていた。一緒に笑ったり、作業したり、するのがとても僕には幸せで僕はそれだけでも十分かなと思った。でも僕の真意はそうじゃなかった。

高校行事が目前に迫ったとき、SNSでやり取りをしていてこんなことを言った。


「学校外でも会ってみたいね」


無論冗談交じりに捉えられると僕は思っていたがその返事が、


「会う?」


その返事を見て僕は驚いた、いつになるかもわからないような僕の希望をまさか正面から捉えてくれるなんて、驚きの合間に僕は喜びとそして少し引け目を感じた。もちろんそれは向こうには相手がいるというところでだ。でも、少しだった。僕はそれ以上に君に逢いたかった。

引け目こそあったが真っ先に

「うん」

と返事をした。そう返事をした途端引け目とか罪悪感は消え、楽しみと嬉しさで満たされた。日付も決めた、というか言ったその翌日のことだった。

日はくれて少し風が涼しくなってきたくらいの9月の日曜日だった。

待ち合わせより少し早めに来た僕はそわそわしながら待ち合わせ場所が河川敷だったので川を眺めていた。


人と接するのとかが苦手な僕は人が近づいてくるとすぐに気づくのだが、その子が来ても僕は気づかないふりをした。

少し照れくさかったのもあるしそこで嬉しさを一面に出してひかれるのではと危惧したからだ。

と、声をかけられたらそんな危惧すら消えた、君の声は普段学校で聞く声より落ち着いてて静かだった、普段と違うというのはそれだけで不思議な気持ちにさせるものなのだと僕は思った。

暗くてお互いの表情は鮮明に見えないが僕は多分ニヤついていた。多分それを見ていた君もニヤニヤしてた。

そんな表情を見せたかったのではなく僕はただ君といられる時間が欲しかった訳だが初めて会った外での君は僕が思ってる以上に綺麗で触れると壊してしまいそうなくらいに小さくて、近づくのが少し怖かった。

「何話そっか」全くもって僕は話すことを考えてなかった。突然のことというのもあるがそれ以前に緊張で全く頭が回らなかった。


「そうだね、何かあるかな」


苦し紛れでいった言葉はその先のことを一切考えずにでた、とりあえずの返答だった、僕はこの状況に自分の想像以上に緊張していたようだ。



少しの間沈黙が続いてやっとでた言葉が「文化祭楽しみだね」コミュ症か!と自分でも突っ込みたくなるくらいありきたりな発言だった。

取り消したいと思う僕に君は「そうだね」と笑いかけてくれた。言葉が苦手で人と喋るのが苦手な僕にとってここまで丁寧に返事をしてくれるのが嬉しくてたまらなかった。

そこからは緊張が解けたのか普通に喋れるようになった。(もちろん元から苦手な対話だから普通とは言えないかもしれないが...)決して女性関係が今までなかったわけではない、ただその時抱いていた僕の感情はその時以上のものだった。

その結果僕はもっと君といたいと思ってしまった、おそらく抱いてはいけない感情なんであろうけども、我慢するということも忘れるくらいに君のことが好きになってしまっていた。

伝えたいこととかいっぱいあった、でもそれと同等あるいはそれ以上に君に触れたかった。初めてといっていいくらいのその衝動に僕は狩られ、君にキスをした。


嫌われた、絶対もう無理だとキスをした直後に思った。なのになぜか謝ろうとしない僕は多分キスをしたことで君が好きという意思を伝えたということが大きかったのだろう。

変な感じだった、なにやってるんだとか君には彼氏がいることくらいわかってるだろうとか言い聞かせたりだとか、今までの何倍も多くのことを考えた。

考えていると君は僕に近寄り静かにキスを仕返してきた。唖然とした、それまでフル回転していた思考が一気に止まった。

「そういうのずるい」

君が言った時僕はとても形容し難い感情で満たされた。君は顔を逸らして僕に見られないようにしていた。

フィクションです。

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