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死なない魔女の日常譚  作者: 夕張時雨
二章 薬草から薬を作ります
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久しぶりの再開

はい、前回の続きです

ファングラビットが私に攻撃してこようとした瞬間、誰かが私のことを助けてくれた。

「ふふふ……可愛いのう……」

誰かが私に向かってきたファングラビットを捕まえてくれたらしい。かわいがっている割にはめちゃくちゃ逃げようとしているが。

「あ、あの……ありがとうございました……」

「ん?気にするでないぞ。こやつは可愛いのでな」

なんだか不思議な獣人さんだ。

「あ、そうだ。助けてくれたお礼にうちで休んでいきませんか?」

「そうか?じゃあ、お言葉に甘えさせて貰うかの」

私は不思議な獣人さんを連れて家へと向かった。

もちろん、薬草はきちんと取って来ました。

その道中で

「そういえば、あなたの名前ってなんですか?あ、私はクエルです」

「我は、アスモデウスじゃ。よろしく頼むぞい、クエル」

そんな自己紹介をしていると家についていた。

「あ、つきました。ここです」

「ほう、こんなに立派な家が……一人で住んでいるのか?」

「あ、いえ……」

と、説明しようとした所で家の中から師匠が出てきた。なんだ、先に帰ってたのか……。

「おー、おかえり。クエル先帰ってたよー……って、なんでアスモも一緒にいるの?」

「おぉ!ローリスよ、久しぶりじゃの。五十年ぶりくらいかの?」

「うーん……よく分からないけどそのくらいじゃない?あんまり時間を気にしたことないからねー」

……正直、話についていけません。

「え……師匠とアスモデウスさん知り合いだったんですか?」

「そうだよー」「そうじゃ」

見事に二人の声がかぶった。

「ま、狭いとこだけどゆっくりしてってよ」

「じゃあ、お邪魔するのじゃ」

私は、早速お茶の準備に取り掛かった。

が、

「って、師匠もアスモデウスさんも昼間っからお酒飲ないで下さいよ!」

二人は、師匠の地下倉庫から出してきたお酒を飲んでいた。地下倉庫には時間操作魔法がかかっていて、どんなに長い期間を必要とするお酒でも作ろうと思えば一瞬で作れる……らしい。

「まぁまぁ、いいじゃん。たまには」

「そうじゃそうじゃ。して、ローリスよ。この葡萄酒、随分と美味しいがどうやってつくったのじゃ?」

「ふっふっふー、それはねぇー。秘密なんだなー」

…………二人とも、全く酔いが回ってないように見えるんですが?

確かあれ、相当高い度数のお酒だったような…

「師匠もアスモデウスさんも酔わないんですか?」

「そういえば、酔ったことなんてないなー」

と師匠が。

「我は高位の魔族だからのぅ。この程度では酔いはせんわ」

とアスモデウスさんが。

この人たちと飲み会やったら帰れないだろうなー……なんて考えたりして。

「さて、そろそろおいとましようかの。ローリス、そなたにも会えたし」

「あれ?今日は泊まってかないの?せっかく私に会いに来たのに」

「なんじゃ、バレていたか」

「そうですよ、是非泊まっていってください」

玉藻前さんは少々渋った様子だったが、断るのも悪いと言って泊まることにしたらしい。普段も師匠のせいでにぎやかなわが家が三割増しでにぎやかになった気がする。

まだ少し続きますよ


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