ドラゴン少女の来訪
ドンドンと乱暴にドアがたたかれる。
「はーい、どちら様で……」
迎え入れようとドアを開けた瞬間、私は硬直した。
「なんで……ここにドラゴンが……」
そう、私の目の前には私の数百倍はありそうなドラゴンがいた。
「何をそんなに驚いて……あぁ、わたくしったらうっかりそのままで来てしまいましたわ」
正直、声が響いてすごくうるさい。本人は普通に喋っているだけなのだろうが……。
すると、足元に赤色の魔法陣が現れ魔法陣と同じ色の光がドラゴンのことを包んだ。思わず私は、目をつぶってしまった。
光が収まり、そっと目を開けてみるとそこには赤い髪の毛の頭から二本の角を生やした女の子が立っていた。
「え!?かわいい!わたくしの好みピッタリですわ!」
ンまんて言いながらその少女は、いきなり私に抱きつき頬ずりをしてきた。
「ち、ちょ、何するんですか!」
私はその人のことを無理やり剥がした。警戒して二三歩後ろに下がる。
「コホン……改めて、わたくしはソフィと申しますわ」
「いや、なに無かったことにしようとしてるんですか。さすがに無理ですからね?」
「あらあら、それは申し訳ないことを……目の前にこんなにかわいいわたくしの好みピッタリの女の子がいたら、つい抱きつきたくなってしまって」
(この人、もしかして……)
私は、すこし不安になり聞いてみた。
「もしかして、あなたって「ソフィ、ですわ」……ソフィさんって女の子を見るとすぐに抱きついたりするんですか??」
「あらー、よく分かりましたわね。かわいい女の子は大好きですわ」
(でも、そんな人が何でここに……)
「実は……住処を追い出されてしまいまして……」
幸い、今家には私しかいない。なら、多少大丈夫だろう。
「ここで立ち話もあれですし、中に入りませんか?大したお構いは出来ませんけど」
「じゃあ、お言葉に甘えてそうさせて貰いますわ」