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死なない魔女の日常譚  作者: 夕張時雨
四章 アスモデウスさん、お迎えが来ましたよ
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今日のご飯は?

私は、クラウの村から家までのなだらかな道を歩いていた。頬を撫でるそよ風が心地よい。

「あーあ、このままずっと続けばいいのにな……」

そんなことを考えながら、家へ向かった。

「ただいま帰りましたよーっと……」

「おー、クエルおかえりー。そして、ご飯はーやーくー。お腹すいたよー」

そりゃ、朝も昼も食べないで実験室に籠ってたらお腹はすくでしょうね……。

「はいはい、すぐ作っちゃいますから待っててくださいね。今日は師匠の好きなオムライスですから」

「おー!」

「そのかわり、野菜もちゃんと食べてくださいね」

えー!やだやだー!と、駄々をこねている師匠の声を聞き流し、私は夜ご飯を作り始めた。

「ねぇねぇ、クエル。料理ってどうやるの?」

と、不意に師匠が聞いてきた。

「え?師匠、料理したことないんですか?」

「その必要が無かったからね」

必要がないって……今まで何食べて生きてきたんだろうか。私は師匠の書庫にあった料理の本で勉強したから一応やってたもんだと……。

「じゃあ、師匠が作りたいって時に教えてあげますよ」

「ホント!約束だぞー」

と、笑顔で言ってくる師匠はすごく可愛いです。

「……撫でたい」

「んー?なんか言った?」

「あぁ、いえなんでもないです……」

(危ない危ない……つい本音が)

程なくしてご飯の準備が終わり、夕食となった。

「やっぱり、クエルのご飯は美味しいね!」

「ありがとうございます、師匠。しっかり野菜も取ってくださいね」

「えー……」

師匠は嫌そうにしながらも、野菜を全部食べました。こういうところ子供っぽいなぁ……。

「ごちそうさまでした」

「はい、お粗末様でした」

「じゃあ、私実験室でやらなきゃいけない事があるから。何かあったら呼んでね」

そう言うと、師匠は実験室に入っていきました。

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