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遊びましょう、そして仕事をしよう

・本編とはまったく関係ない小話。完全にギャグ。

・時系列的には、ディーと碧姫が友達中盤期ぐらい。

・碧姫のテンションが少し高い気がするので、気にする方はご注意を。


以上を踏まえてどうぞ!!

【ピザ】


「ディー!10回遊びをしましょう!」

「しない。」

即答だった。何故!


「そもそも10回遊びって何だ?」

「知らないのに断ったんですね・・・。簡単な遊びです。指定された言葉を10回言って質問に答えるだけです。」

「それ・・・面白いか?」

たぶん。


「だからやってみましょうよ!」

「・・・まあ好きにしろ。」

さすがディー!優しい!!

にこっと笑うと呆れたような顔を向けられた。しかし、どことなく楽しそうなので遠慮しない。


「ではいきます。『ピザ』って10回言ってください!」

「ピザって何だ?」


ピザを知らなかった。



【ピザ2】


「ディー!これがピザです!」

「わざわざ作りに行ってきたのか。バカだな。」

なんとでも言ってください。


「できたてが美味しいんです。食べてみてください。」

「うまい。」

「でしょ?」

ディーがピザを知ったところで、先程と同じ質問を投げてみる。


「ではもう一度。ピザって10回言ってください。」

「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ。」

よし!


「ではここは何でしょう!!」

「肘がどうした。」


騙されなかった。



【パン】


「パンはパンでも食べられないパンは何でしょう?」

「甘いパンだな。」

「すみません。ディーの好みを聞いたわけじゃないです。」

わけが分からないと言う顔をされた。


「これも遊びなんです。パンってつくけれどパンじゃないものを答えるんです。」

「パンはパンだろ?」

「ですから、パンじゃないものです。」

「例えばなんだ?」

え?まさかの質問返しですか?


「・・・ぱ、」

「ぱ?」


「・・・パンパカパン。」


「・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」

「・・・・なあ、碧k」


その場から逃げだしたことは言うまでもない。



【手袋】


「手袋の反対はなんでしょう?」

「靴下だろ。」

「すみません。説明が足りてませんでしたね。でもそれが出てくるのも凄いですよ。」

予想外だった。そして、確かにその通りだ。


「これは反対に読むんです。」

「反対に読んで何が変わるんだ?」

「オチを言ってしまっては意味がないです。」

首を振ると訝しげな目を向けられる。野生のカンだろうか?

しかし、何だかんだと言って考えてくれる。


「手袋・・・てぶくろ・・・ろく・・ろく・・・。」

わくわく!

「ろく・・ろく・・・」

わく、わく・・・。

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・・碧姫、他のはないのか?」

諦めた。


「言えないんですか?!」

「うるさい!仕方ないだろこのバカ!」

逆ギレ?!酷い!!


「だって簡単でしょう!?むしろ何故言えないんですか!」

「言えないものは言えなかったんだ!いいからさっさとオチを言え!」

ああ、もう!

「『ろくぶて』!つまり『6回ぶて』がオチです!言ったら6回叩くんです!」

「・・・は?」

「え?あ。」


「・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」

「・・・・・碧姫。」

「・・・・・何でしょう。」

ディーが笑った。とても綺麗な笑みを浮かべた。


――――魔王降臨


「っお疲れさまでした!」

「ふざけるな!待てバカ碧姫!!」


絶対に殴るから待ちません。



【人間】


「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。さてこの生き物はなんでしょう?」

「アドだな。」

「待ってください。さすがのアドルフさんでも、それは無いです。」

いったいディーの頭の中でアドルフさんはどういう人になっているんだ?

しかし、そんな私の考えとは裏腹に至極真面目な顔でディーが言う。


「なら聞くが碧姫・・・お前は朝と夜の時間にアドを見た時があるか?」

「はっ!」

確かにそうだ。日頃は日中だけしか会わないし、夕食の時間は大抵いなくなっている。早朝だってそうだ。私が起きてすぐに会うわけではない。私が起きてから必ず数時間後に現れる。

もし本当なら今までのアドルフさんの人間らしからぬ行動に全て納得がいく・・・・・。


スッと顔を上げると、ディーが静かに頷いた。


「・・・分かったな碧姫。それが答えだ。」

「・・・ええ。分かりましたよ。どうやら間違っていたのは私の方です。」

「じゃあ、さっきの質問の答えを言うか。」

「大丈夫です。せーので言いましょう。」


せーのっ!


「「アドル・・「そんなわけあると本気でお思いですか?お二方。」


本物が現れた。


「おはようございますアドルフさん。今日は2本なんですね?」

「アド。たまには本性を出しても良いぞ。」

「・・・あまり面白くない冗談を申し上げますと、私も我慢しかねます。」

アドルフさんの目は本気だった。

しかし、私はあながち嘘ではないと思っている。だって・・・。


「天使な魔王に、化け物執事はピッタリなんじゃないかな・・・・。」

ディーには聞こえなかったようだがアドルフさんにはばっちり届いていたらしい。


おやつが無くなった。



【気が変わる】


「ある男の子が女の子にりんごの木の下で告白しましたが振られました。」

「残念だったな。」

「ディー。まだ言い終わってません。止めないで聞いてください。」

いちいち止められていては話が続かない。しーっと口に指を当ててディーに黙っててと合図する。

何故か凝視された。


「ディー?」

「続けろ。」

あ、はい。


「えーっと・・・振られてしまいましたが、男の子はしつこいので、次はみかんの木の下で告白します。すると返事はOKでした。さて、何故でしょうか? 」

「よし碧姫。少し外に出るか。」

何故!?


「やってみれば分かるかも知れないだろ。『みかん』が何かは分からないが似たようなのはあるか?」

「え、あ、料理長がよくお菓子に入れるオレンジ色のが似てます。」

「レンジか。」

電化製品ですか?『オ』ぐらいつけばいいのに・・・じゃなくって。


「やらなくても答えが分かるのがこの遊びですよ?」

「分からなかったからやるんだ。」

「ディー本当に考えてますか?」

「考えた考えた。さっぱりだ。」

考えてるように感じられない。しかし、普段の表情より上機嫌そうな顔をするディーに何だか申し訳ないので何も言えなくなってしまう。


・・・・まあ、天使ディーが楽しそうならいいか。


そう考えているといつの間にか担がれて廊下に出ていた。



【好き】


「ディー。」

「・・・・・・・。」

「ディー、ディライア王子ー。」

「・・・・・・・。」

「・・・ディライアさん。」

「それはない。止めろ。」

ようやくディーが反応を見せた。ディーがこちらを向いたことに思わず笑みがこぼれる。


「そんなに怒らなくたっていいじゃないですか。」

「・・・怒っていない。」

「眉間のしわが凄いですよー。跡に残りますよー。」

「・・・・・・・・・。」

少しだけしわが緩む。一応気にしているようだ。


「今からしわしわじゃあ困りますものね!」

「・・・大体はお前のせいだ。」

「私は何もしてないじゃないですか。ちゃんと質問に合わせてやったじゃないですか。」


*****


城の庭園、リンゴの木の下。今は実がなっていないのでただの青々とした普通の木に見えたが、庭師のおじさん曰く、リンゴらしい。

その木の下で私とディーが向かい合って立つ。背後に咲き誇る花とともに綺麗に映るディーは顔を朱に染め、時々逸らしながら私を見つめる。

演技派ですね。


『・・・・碧姫・・・その。』

『はい。何ですか。』

『あー・・・その、だな。』

『はい。』

『・・・・つまり・・・。』

しかし、まったく進まない。見事な棒立ち。表情以外は正に大根。

・・・と言うよりは・・女の子に似てるな。

私を呼び出したは言いが告白ができずにもじもじと身じろぐ女の子。それをディーに被せてみる。

・・・・・・。


風がそよいだせいか一枚の葉がディーの髪に絡む。一歩足を踏み出しディーの頭に手を伸ばす。と同時に手を取る。目を逸らしている間に近寄ったので、触れた瞬間にビクリと肩を震わせた。

顔は変わらず染めたままで、驚いた事でいつもより少しだけ大きく開かれた瞳を見つめる。

そして一言。


『こんなに僕を焦らすなんて、とんだ小悪魔さんだね。・・・早く好きって良いなよ。そして―――僕の頬も、身も心も、君の顔のように真っ赤に染めてみせて?』

ディーの拳がギリギリ目の前で止まる。


『・・・・ディー。顔はなしです。』

『好きだ。』

そしてまさかのここで!?

拳をどけてちらりとディーを見ると、今度はしっかりと私に目を向けていた。真剣な眼差しで女の子のようではなく、ちゃんとした元のディーの顔で・・・。

その顔に、にっこりと笑いかけて返事を返す。


『ごめんね。君の事・・・『友達』以上に見えないんだ!』


女の子に教えてもらった上手な返し方とともに。

だって、一回目は断るんですよね?


*******


「・・・・・・・・。」

「あのあと、ディーが怒ってどっかに行くから、どうしていいか分からなかったんですよ。ディーがやろうと言いだしたのに。」

「・・・・・悪かったな。」

「いいえ。・・・それで?もうひとつの木の方も行きますか?」

一応聞いてみる。苦虫を噛み潰したような顔をしてディーが首を振る。

そうですか。・・・・・・。


「ねえディー。」

「・・・なんだ?」

「好きって言ってください。」

とても嫌そうな顔をされた。しわも深い。


「・・・今度は何の遊びだ?」

「んー、じゃあ10回遊びでお願いします。」

「じゃあって・・・はぁ。これで最後だからな。」

コクコクと頷くとディーの声が部屋の中に響き渡る。ゆっくりと綴られるディーの『好き』。にこにことその様子を眺めれば、ディーの表情も苦笑に変わった。


「好き、好き、好き・・・・言ったぞ。質問は何だ?」

「はい!今回は悩まないものですから大丈夫ですよ!」

頬杖をついてこちらを眺めるディーの視線をしっかり受け止める。

そして一言!



「私も『好き』ですよ!!」




さて。真面目に仕事しましょうか!




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