↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
24/28

何が薬になるか

カルンの国を発ち、南東に向かい始めると急に暑くなってきた。

北は遅い春だが、南ではもう初夏で、景色はどんどん色鮮やかになっていく。

草木がたくさん芽を出し、花を咲かせ、葉を伸ばしていた。

それを見たフランは、たまに道を外れて藪(やぶ)に突っ込むようになった。


最初は何事かと思ったが、彼が取って来るのは薬になる植物だ。

俺には魔法がまるで効かないし、同じく魔法で作られる薬も効かない。

毒にも強くて薬草も半端(はんぱ)な量では効かないが、それでも熱冷ましは効いたので、これから旅をするなら薬草を覚えた方がいい、と言われた。

確かにフランが来なければ危なかったので、俺は道々それを教わる事にした。


話を聞いてみると、薬草と言っても色々あるらしい。

植物の葉や茎、皮、花や実など、効果がある部分と無い部分があるし、そのままでは使えないものもある。

それにザードの国で塗ったマーニ油も、料理に使えば薬の代わりになると言う。

以前カエルを食う時に使ったスパイスや香草も、体調が悪い時に使えるものらしい。


「毒だって薬になるし、薬だって摂(と)り過ぎれば毒だけど、君の場合は量がまだ不明だね」

そう言いつつフランは、人間にとって毒になるもの、薬になるものを書いた手帳をくれた。

冬の間にもう一つ手帳を買い、俺のために書いてくれたらしい。


その手帳を見るたびに思う。

フランの字はめちゃめちゃ汚い。これだけ書くのは大変だっただろうな、と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。