08
観測者は既に亡く。
此処に残るは嘗ての残滓。
始まりと終わり。
希望と絶望。
終わりの始まり。
「………夢を視ていました。此処ではない場所。そう…私たちはやり遂げたのですね……此処は終局。始めましょう。我々の世界を」
此処には私独り。他に生きている者は居らず、観測者は私だけ。
ふと空を見る。偽物の空。あの日に見た空は何処にも無く。
正しくこの世界は滅びを迎えた。
しかし、我々の世界は此処から始まるのだ。
周囲を見る。白い花が散る、幻想的な花畑。
ドクンと世界が拍動する。
紛れもない。神の存在。遂に成ったのだ。
此処より未来はなく。此れより始めるは過去の改編。
見守るは名もなき神。いや、正しくは神の名を認識出来ないだけであるが。
この身体は凄まじいまでの魔力適正を秘めている。
この身体があればあらゆる事が出来る気がする。幸い、今この地は魔力に満ち溢れている。
私は観測者たる私を分離させ過去へ飛ぶ事にした。
さぁ、行こう。世界を救いに。
意識が暗転した。
ぐるぐるぐるぐるせかいはまわる。
始まりが死んだ話。
ぐるぐるぐるぐるせかいはまわる。
偽物ではない。この想いは。
ぐるぐるぐるぐるせかいはまわる。
始まりは彼方。終わりは此処に。
ぐるぐるぐるぐるせかいはまわる。
螺旋は無い。終わった話。
ぐるぐるぐるぐるせかいはめぐる。
続けよう。この生命を。
ぐるぐるぐるぐるせかいはまわる。
すべてを護るとわたしは誓う。




