異世界あるあるその1 恐怖
王都から馬車で3時間ほどの距離に円形の闘技場のような場所がある、その回りには4つの塔がある
4つの塔にはそれぞれ名前があり色分けされている
4つの塔の名と色はそれぞれ
赤、魔の塔
青、力の塔
黄、剛の塔
白、終焉の塔
そしてこの4つ塔と闘技場を含めてこの場所はこう呼ばれる
監獄 ディアブロパーク
各塔にいる囚人が生き残る為に戦うのを民衆は見て喜ぶ
ここはそんな場所だ
今そこに俺とルーシーが王子たちに連れてこられた
「ここはいい場所では無いな」
俺は来てすぐにここが嫌いになった
理由はルーシーからここの話を聞いたからだ
ここの囚人は8割が冤罪、何もやってない者だ
そして看守の8割が貴族で囚人をいたぶって遊んでいるらしい
話に聞いてるだけなので気にしなかったが
実際に囚人の顔をみると居心地が悪くなる
エンドーと2人でこことここを作った王族と貴族を潰してやろうかなと思うほどに
「何を言う、お前には勿体無いぐらいだ」
王子はこの監獄のこの現状で、それでもなお、俺には勿体無いと言ってるのだろうか?だったらなめられたものだ
「私もここは嫌いです、非人道的で」
「君までそんなことを言うのかい?ここは素晴らしいではないか!興奮と金が集まるいい場所だ」
「それは 彼らの尊い命を踏みにじってまで手に入れないといけないものなのですか?」
「そうだが?何かおかしいか?」
この王子、いやこの国が腐ってるのか
異世界あるあるだが、流石にドン引きだな
喫茶店に来る人はいい人ばっかりなのに
国のトップがこれじゃな
「で、俺は早く終わらせたいのだが、まだやらないのか?」
できればエンドーとリリエラが帰って来る前に帰りたいのだが、それに今日は俺の食事当番だからな
「野蛮な奴め、まぁいい、5分後闘技場にこい」
王子は従者らしき人に何か話しかけてながらさっていった
「殿下には困ったものです、どうしますか?まさしさん、良かったら私も参戦しますが」
「いや、男と男の勝負だからな」
「いえ、殿下はきっと最初に従者に戦わせるでしょう、殿下もお強いですが、従者に戦わせてから戦うのです」
マジかー 性格が悪いな
「そうか、じゃあやることは決まったな」
「どうするんですか?」
「帰るか、そして店の場所を変えよう、お客のみんなには悪いが今度案内図と一緒にケーキでも持ってくか」
まぁ俺もいい性格してるけどな
俺はここでは戦えないとは言ったが
他なら戦うとは言ってない
もし戦闘になったら困るってだけだったからな
それにこんな腐ってる国だ吹っ掛けてきたのがあっちでも勝ったら犯罪者扱いされかねない
まぁここで逃げても同じだろうけどな
あれ?なんならここで目撃者含めて全員やれば
大丈夫なんじゃね?
んー相手の強さがわかないからな
もしものために彼女は帰しておくか
「じゃ俺はちょっとあいつらが何をしようとしてるか探って来るから先に帰ってて門の所にいてくれればいいから」
そういって転移魔法で彼女を店に帰した
さて俺とエンドーは日々強くなっていく
俺たちだって成長するのだ
今の俺は暗殺者向きのステータスになっている
魔力のコントロールが精密にできるようになったのもあるがスキルが変化したのだ
『魔法攻撃無効』は『魔法無効空間生成』になった
さらにスキル名は変わってないができることが増えた明らかにそのスキル適応外だろってのもある
まぁそれでもエンドーとの試合は52勝60負なのだ、言っておくが8敗の差は異世界に来たばかりでエンドーのリミット解除の対処法が分からなかった時の差だからな!
5分後、俺は闘技場の上に立っている
結局、暗殺ではなく普通に戦うことにしたその方が都合がいいからだ
「負け犬がのこのこやって来たか」
王子様の登場だ 誰か拍手をくれてやれよ
囚人の奴らは睨んでるけど
「あぁ、かかってこいよ」
とりあえずこいつを半殺しにすれば従者が集まってくるだろう
そこをまとめて潰す
「それじゃ遠慮なく」
周りから人がどんどん出てくる
囚人と従者だ
ざっと100人ぐらいか遠くから見てる奴も含めて
150人
「まさか最初から多人数で来るとは」
「悪いが君にはここで死んでもらうよ、ルーシーは特別だ、強いし賢い、そして美しい、ルーシーは元々僕の婚約者だったんだ、僕としたことが男爵令嬢に魅了されルーシーを手放してしまった、婚約を破棄したときの彼女はとても嬉しそうでね、そのとき思ったんだ、そうだルーシーも俺の物にすればいい、可愛い女はすべて俺の物にすればいいと、彼女の笑顔が忘れられなくてね、彼女を捨てる理由は男爵令嬢が嫌がるからだったが時間がきっとなんとかしてくれる、彼女も自分の物にしようと思った時、そうする理由が何個も出てきてね、あぁこれは運命なんだなって思ったのさ!」
こいつはヤバイ かなりキモい
言ってることが分からない
「そうか、お前の頭はおめでたいな」
これしか言えない
だが、これだけは言える
「ルーシーはもう俺の大切な人だ、お前の所にいると不幸になることは分かる、だから諦めろ」
「じゃ こいつ殺っちゃうか」
そう王子が言って周りにいたやつらが俺に遅いかって来る
「ここは嫌な場所だが、いい場所だな」
「何を言ってるんだい?」
「日の光は届かないのにじめじめしてない」
俺とエンドーは日光にあたっていると実力の7割しか出すことができない
だが、日光にあたってなければ別だそれが例え昼間でも日光さえ当たらなければ全力で戦える
全力を出せるのに一人でも取り逃したら笑えない
俺は半径5kmに血の檻を作る俺の血とエンドーの血でできた特製の檻だ、物理と魔法を無効にする檻だ術者である俺を倒さないと解除できない
少なくとも1時間は
俺の血だけなら俺が術をとくまで扱うことができるが他人の血を使うと使用できる時間が限られてくる
他人の血が多ければ多いほど使用できる時間は短くなっていく俺の血と混ぜることで多少は伸びるが宛にはならないレベルだ無いよりはましと言った感じか
これで誰一人として逃がさずにすむな
これでバレたらマジで王族と貴族を潰しに行かないといけなくなる
「さぁ、殲滅の時間だ死にたい奴からかかってきな断罪の時間だ」
俺は自分の血で槍をつくり構える
挑発するように手招きをして