表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/102

清明様の憂鬱 特別篇 青龍と天使 65

「レグしっかりして」俺は声をかけながら肩を貸して歩いた


「ああ」レグは答えたものの体に力がはいらないようだ


  でも正気を保っていてくれるだけ助かった


 炎の熱気、らんらんと目を光らせて炎を吐く狐達、血の匂い


またから寄生虫を垂らしたまま凍った女


 俺はレグが死んでくれていてよかったと思った


生きた人間なら正気を保てないし、この中の熱気だけで死んでしまうだろう


 肉でできた海も狐たちの頑張りで少し減ってきたように見えた


 だが、狐たちも披露の極致みたいだ


  一人、二人と人間に戻りだした


 緑青がゼイゼイ言いながら「数が多すぎる」と言ってそれでも刀をとった


  槍を構えたのは縫、みぞれは刀を構えたが、急に「ねえさん」と言って


緑青を振り返った


 「凍らせたらどうでっしゃろう」


 「そうだな、それがあった」みぞれはうなずいて印を切った


  (冷ややかなる水光強ひて冷静を装いたれ 天地初夜降臨)


挿絵(By みてみん)


途端に温度がぐんと下がって俺は慌てて結界を張った


 氷がビキビキとつるくさのように張っていく


 肉塊が氷の中でもがくのが見えてみぞれがにっこりと笑った


 (もしかしたら行けるかもしれない)と思った矢先


 「いまじゃたたんでしまえ」と声がして狐たちが何かを取り出した


  俺は口をあんぐりあけたまま棒立ちになった


  狐達が取り出したのは10キロ以上は重さがありそうなヘッドハンマーだった


   それでバキバキと氷を砕き始めた


   だんだん楽しくなっていたらしくきゃあきゃあ声を上げ笑いだした


   (やっぱりこいつらはまともじゃない)


そう思った時何か引っかかるものがあった


  そうだ、一番厄介な問題児がいない


   紫陽花が見えない、空気は熱気と氷で中和されつつあって娘たちは森で花でも積んでいるように


  楽し気で、レグも顔色がよくなって、俺を見てまだひきつった顔で軽く笑ってくれた


   だが、俺の不安は消えなかった




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ