清明様の憂鬱特別篇青龍と天使 ㊱
メチャクチャに走って入った店でレグに説明をした
店は暗くてさらに下町っぽくてピンクの髪をした女や目つきの悪いチンピラが値踏みするように俺たちを
見たが全力で走ったのでそれどころじゃなかった
落ち着いてきたのでレグにさっきの話をした
レグは静かに俺の話を聞いていたが話し終わると「ちょっとそれまずいかも・・・・」
と言った 「何で」と聞くと
「まあちょっと昔は人々は何でも信じる力を持っていたけど
今頃まだ彼は取り乱してなんかの中毒者か、精神に異常をきたしたと思われてるかもしれない
それかうかれて君のあげた金で祝杯を挙げてしまってるかもしれない」
「あ・・・そうだな」 目から鱗ががさっと落ちた
「俺言い訳してくる、なんていえばいい」思わず俺専用の英会話のノートを出した
レグが「なんだそれ」と言ったので 「あいつが作ってくれたんだ 非常用だって・・・・」
小さなノートにはびっしりと書き込みがしてある
「カタカナで発音すればいいんだって」青龍が言った
公園のトイレでは「レッツドウイット」青龍が真剣な顔でノートを見ながら言った
「ちょっと見せて」レグは青龍からノートを受け取った
レグが読んでいくと内容がさらに濃くなってきた
「ちょっとまっていてください」
「先にお金を払ってください」
「私は高価です」
「先にシャワーを浴びてもいいですか?」
これはこれは 明らかに違う レグは淡く脱力してそれから少し困惑しながら思った
「あのね セーリュー」 「なに?」
「この本のことはわすれるんだ 今から教えるから思念で話せるだろう」
「あそうだ」 レグをこの店に残していくのは心配だったが念のため式神も渡して俺は全力で戻った
みすぼらしい部屋の中で男は泣いていた
よかった暴れてなくって思いながら俺はレグの言っていた白い布をまとった姿に変わり声をかけると
いきなり抱き着いて来た
背骨がミリミリ言ったが一生懸命にレグの言った言葉を言った
(このことは誰にも言わないでくれ 本当はこういうのは違法なんだ それに病気から逃れても幸せな
人間になるとは限らない)
(どうすればいい) (簡単だずっと愛すればいい)と言ってすっと男を押し返して俺は手を振って
消えた
男はまだ泣いていた
ベタベタくっいた涙と汗の臭いと涙とおなかの油の感触が不愉快だったけどなぜかいい気分だった
レグが戦場に言った理由がちょっとだけわかった気がした




