隊長の過去話的なの
隊長の過去話てきなの?
「白」
それがこの世界での俺の第一声だった。わかっているのは鳴瀬川 優という名前それだけ、他のことは霧がかかったかのように思い出せない。
何でここにいるかすらわかっていない
「神様の登場だよー」
なんで俺はここにいるんだ?
「無視すんな下等生物!」
「·······」
例え今この神を自称する幼児に殺意を覚えても仕方ないと思うだ。みんなもそう思うよね
「えーとこの世界でいいよねみんな大好きチート能力も上げるしでは、いってらっしゃい」
文句を言ってやろうと思った時には既に遅かった。なぜなら足下に現れた巨大な禍々しい魔法陣から死神を連想させる手が俺を引きずり込んだからだ。
──こんどは後悔しないで済むといいね完全に引きずり込まれる前そう聞こえた気がした。
◆◇◆◇
「といことがあったわけだが、これからどうすんだよ」
どう見たって異世界だよなここ
なんでわかるかって、霧がかかってた記憶が少しだけ思い出せるようになったからだ。
少なくとも俺が知っている世界は目の前で奴隷の少女·······一歩手前の子が首輪を付けられ馬車で運ばれたりはしない。
奴隷の子を見た瞬間俺は泣いていた
「なんで····」
俺はあの子を初めて見るはずなのに、とても懐かしくて悲しくて何よりも嬉しい
「まて····そこの馬車待ってくれ!」
気づいたら俺は馬車を止めていた
「なんだ坊主」
俺ならできる今の俺ならできる。そうして俺は彼女だけに聞こえるように「君に会いたかったずっと会いたかったよ。すぐにそこから出してあげるからね」そして俺は彼女の目を見た。
「おい坊主何もねえなら行くぞ····チッ」
俺は折の中から少し前まで鳴瀬川 優だった者を見ながら何処かへと運ばれていく
◆◇◆◇
私は気がついたら道の往来にたっていたほんのちょっと前まで檻の中にいたはずなのに、あれ、えっ「あぁぁぁああああぁぁ」うそウソ嘘·····嘘なんでこんなことになったの?
まず整理しなくちゃ
1今は男の人の体になっている
2男の人の記憶は全部じゃないけど見る事が出来る
3私の体に入っている男の人はどこにいるかわからない
4男の人を私は知らない少なくてもあった覚えはない
どうすればいいかだけど、まずは食べ物だよね考えるのはそれからそれから~
◆◇◆◇
──数年後
何をすればいいのか、何でこんなことをしたのか、問いただすためにも私の体に入っているはずのお兄ちゃんに会わなくちゃいけない。なんでここまでするのか自分でもわからないけど、側に置いておかないと後悔する気がするんだよね。待っててねお兄ちゃん鎖を繋いで私の側から離れないようにしたあげるから。
早く会いたいな早く早く私はここだよ。
「ユウ様こちらがお約束の少女となります。お確かめください」
「確かに、ミユ会いたかったよ。もう離さないからね」
チッもう少し感動の再開に浸らせろよ
「確認も済んだ所で本題に入らせていただきます。Sランク冒険者ユウ・ナルカワ殿には、コッペ領を攻め落とす戦力として働いてもらいます」
「わかってるミユとの幸せのため精一杯働きますよ」
アウターが何を考えているのか知らない、私たちの幸せを邪魔するなら・・・容赦はしないよ
「お兄ちゃん早く起きないと・・・挿すよ」
「ふぇ!おきました。というか何所を刺すの」
「しりたい?」そういいながら太ももから首にかけて指を滑らしていく
「ダメ・・・んん・・・ミユ・・・・・」
「ユウでしょ他の人に聞かれたらめんどくさいもん」
「ユウゥ・・・・」
「可愛いよミユ」
「ん・・・・・・・」
私たちは神聖な儀式を行うかのように唇をかさねあった。