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(24)生活費
誰しも生活費は多い方がいいに決まっている。「いえ、私はお気持だけ戴ければ…」と甘い口調で給料明細を見ながら言う人ほど、『チェッ! 今月はこれだけかよっ!』などと心中で辛く思っているものである。{昭和40年代ですと、現金で支給されましたから実感がありました。}^^
とある区役所の給料の支給日である。とはいえ、各職員には給料明細だけが配られるだけなのだが…。
「ははは…豚岡さん、どうですかっ? 多かったでしょ!」
「いやいや、鳥肌君に言われるほどは…。まあ、総額は増えたんだけどねっ!」
「またまたっ!」
「いや、ほんとっ!! 引き去りが多いから、生活費の手取りは雀の涙だよっ!」
「またまたまたっ! 次の連休は甘い旅行でしょ!?」
「えっ!? それ、誰に聞いたんだっ!?」
「この前、奥さんが電話で言っとられましたよ」
「あいつが、そんなことをっ?」
「ええ、まあ…」
「いや、なに…。商店街の福引で当たったクーポンさっ、ははは…」
豚岡は甘い顔で、生活費に余裕がないことを鳥肌に辛く力説した。
生活費は甘く、またあるときは辛く、心を煩わせる経費なのである。^^
完




