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実存的転生  作者: ウィリアム輝夫
公園まで
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第一回 私は未来に生まれていた

 

 私が死んだ時、それは過去に起こったのであるから、今、私は魂になって肉体から離れていることになる。では、どうして記述できてしまうのか。というと、私の意識だからであり、とある学者がいて、彼の説によると、宇宙の果ての壁のようなところに、全ての情報が映画スターウォーズの冒頭のナレーションの文章のように書かれている、ということらしい。これもそういうことになるので、何ら不思議はない。ある意味では、予言書みたいな立ち位置にもなってしまっている。


 別にそこまで気張る気持ちもないし、たんに暇つぶしに書いているだけなのであるが。いや、それは客観的な領域の話である。私が声を大にして主張したいのは、たんに客観的、というよりも、どうやらこの世の中は、かなり高い確率で、私の意識によって生成されているのであって、大切なのは文字列が作られ続けていることにある。あなたは手にとってこのびっしり並んだ黒文字に圧倒されていることであろうが、私も読み返すのに困っているので、読み返さないことにしたいが、それもなかなか難しい。


 あなた方読者はそれを不幸にも読んでしまっているので、私は調子に乗って書き続けることになるのだ。このように文章を書くことというのはもちろん罪深いことであるが、しかし、書かれた以上は、何らかの意味が付帯してくるのであって、私はその意味を知りたいのである。読者の方でも、多少はそっちの方のことが気になる方もいるかも知れない。それか、もし、この行為が嫌なら心の中で「やめろ」と叫んだら届くかも知れないが、届いたところで、私はミシンが針を打ちつけるように、文字を書き続けるだろう。私は今、孤独な状態でこれを書いている。こんな誰が読むかもわからない小説を『転生』という飾りも何もないタイトルで書いているのだ。誰もが鼻白むに違いあるまいが、そこが私の狙い目である。


 果たして純粋な孤独なんてものがありえるのか。と言うことである。あり得ないのだ。つまり、ここにおいて、私が未来に生まれている可能性が開けてくるわけだ。私は死んでいたのではない。生まれていなかったのである。だが、それがどうしたことであろうか。わざわざこんなことを書き連ねる意味はあるのだろうか。しかし、それもまた量子的な世界の広がりと言うことでみれば、十分に意味のある行為なのである。つまるところ、私は何が言いたいのかというと、これは、非常に複雑錯綜した出来事であり、差し当たっては、こう表明したい。友よ。答えは風に包まれている。

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