幕間9話:ステッラの秘密
俺がこの世界に来てから3か月が過ぎた。
トゥリパーノとステッラに会ってからも2か月が経過し、かなり打ち解けてきた。女友達はおろか、男友達すらいたことがないので、二人と知り合えたことは奇跡のようだ!
トゥリパーノが1つ年上でステッラは同い年、同年代の友達が出来たことがかなりうれしい!
ステッラの怪我も完治したので、明日は戦闘のリハビリも兼ねてオルテンシア、トゥリパーノと共に迷宮に潜ることになった。
皆で夕食を食べながら明日の確認をする。当然オルテンシアは食べないが。
「俺が前衛をする。中衛はトゥリパーノ、後衛はオルテンシアとステッラだ。状況によってはオルテンシアにも前に来てもらうかもしれない」
「「はい」」
「了解だ」
「ステッラと潜るのは初めてだから一応説明しておくかな。俺は木刀が主武器でサブ武器はオルテンシアが持っている。最初に衝撃波でタゲを集めるから端、もしくは後ろの敵から攻撃してくれ」
「うう」
ステッラがこくこくと頷いて聞いている。口にウサギ肉を頬張り過ぎだ・・・チラッとオルテンシアを見ると頷いて続く。
「わたしは光線スキルを主に使い主力となります。先ほどマスターがおっしゃったように近接も可能です。他にも暗器がいくつもありますので、魔物との射線には入らないでください」
「「わかりました」」
俺は知っている。オルテンシアの隠し武器の中に剣があることを・・・それをよこせ!
「それじゃ俺か。俺の武器はこの弓だ。自慢じゃないが動いている魔物だって額を打ち抜いて見せるぜ。恩・・・”スキル”も持っているから範囲攻撃も可能だ。ただ、近接はどうも苦手でな・・・そちらは期待しないでくれ」
トゥリパーノは純粋弓士だ。範囲攻撃はありがたいが、撃つとタゲを集めちまうな・・・
「最後はわたしですね。わたしは遠距離恩恵・・・じゃない、すぅきる?持ちです。えっと・・・」
ステッラ・・・カンペ見てて本番で使えるのかよ・・・オルテンシアに鑑定してもらって、スキルのこととか少しは理解したのか?・・・ウサギ肉をお茶で流し込む。
「え~【暴風2】、【土砂1】、【ナノマシン干渉1】を持っています」
ブフゥウウウウウッ!!!
「うわ!きったね!」
「ああああああ!わたしのスープがああああ!!」
「マスター・・・」
げほっげほっ・・・ナノマシン干渉って、この世界にナノマシンがあるのかっ!?
「・・・オルテンシア!!なんで教えねえんだ!!」
「・・・聞かれなかったので・・・」
オルテンシアがそっぽを向いて言う。
「予想できるか!んなもんっ!!」
なんでちょっと拗ねてるんだよ!?
え~・・・【ナノマシン干渉1】って・・・
「オルテンシア!ステッラを鑑定!」
「昨今は個人情報保護の観念から・・・」
「やかましいっ!!四の五の言わずステッラの情報を教えろっ!!」
「はぁ~・・・【鑑定1】」
ため息を吐きつつもステッラを鑑定してくれた。
【ステッラ・デル・ヴィユノーク】
人族:女
*****:*********
年齢:15
レベル:26(SP13***)
状態:良好
身長:144cm
体重:43kg
B:69cm
W:54cm
H:71cm
力 :F
体力:E
俊敏:F
器用:F
英知:E
脳力:D
魔力:D
スキル:暴風2(3)、土砂1、精霊干渉1、脳力1、魔力1、忍耐1、魔力操作1、魅了耐性1、好奇心1、王族1、農耕1、牧畜1、道徳1、信仰心1、*****【F50】0
「違うじゃねえか!なんで精霊干渉に変わってんだよ!」
「変換ミスです。ナノマシンも精霊も目に見えないちっちゃな存在ですから、似たようなものです」
「な、なんですかこれ!?」
映し出された鑑定結果にステッラは驚いてるが、今は構ってる暇はねえ!
「別物だ!!まったく・・・それで、精霊干渉なのか?本当に?嘘ついてないか?」
「そうです。ステッラは目に見えないちっちゃな精霊に干渉できます。あんどろいどウソツカナイネ」
「ちょくちょく嘘ついてるよなっ!!」
まあ、異世界にナノマシンなんてあるわけねえけど・・・俺たちの体内にはあるか・・・。まさか、俺が操られたりしないよな?・・・
「あんど、ろいど?」
トゥリパーノが不思議そうにしてるけどスルーだスルー。
おっと他にも何か変わったとこがあったな。
「わたしの?情報?・・・なっ!!!」
ステッラが勢いよく立ち上がると、空中に浮かんだ鑑定結果を身体を使って隠した。
「ちょっとぉおおおお!!なんでわたしのサイズを知ってるんですかああああっ!?」
「ちょ!見えねえよ!まだいくつか気になるとこが・・・」
なんか伏字になってるとこと、・・・王族1?・・・
「き、ききき気になるとこってっ!?」
「おい!いくらなんでもひどいだろうが!ステッラは胸がないことを気にしてるんだぞ!」
「いや、別にそんなとこは・・・」
「ああああ、ありますよ!小さいだけで・・・」
トゥリパーノが訳の分からんことを言ってきた。そんなことよりスキルの数が多かったが・・・スキルポイントいくつあったんだ?
「そんなとこ?てめえステッラがどれだけ悩んでいたかわかんねえのか!毎日こっそりマッサージして・・・」
「やぁぁぁめぇぇぇてぇぇぇぇっ!!」
「あ~星がキレイですね~」
オルテンシアがいつの間にか表示を消していた。何が星がキレイだ・・・意図的に隠してやがるな・・・あとで問い詰めるか。
なんかトゥリパーノが騒いではぐらかされたが、ステッラも何か隠してるみたいだな。確か別の大陸から来たとかなんとか・・・王族・・・か。
なんかめんどいことになりそうだな・・・。
あとは精霊・・・精霊ね~この世界にはそんなものもいるのかね~?
ステッラの鑑定結果は突っ込みどころ満載だな・・・。




