表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

4

ララ姫のよんだお客さまって、だれなんでしょうね。

いちばんさいしょにきたのは、このひとでした。

「ララ姫、きょうはおまねきいただき、ありがとうございます」

まっかなよそいきのふくをきた、パンをつくってくれたあの女の子でした。

「こちらこそ、たくさんのパンをつくってくれてありがとう!」

ララ姫は、うれしくなって、女の子をテーブルへと、あんないしました。

つぎにきたのは、あのかえるでした。

「ララ姫。このあいだは、ありがとう。きょうはお茶会によんでいただけて、うれしいです」

「こちらこそ、いつもいたずらに、つきあってくれてありがとう」

そのあとからも、ぞくぞくと、ララ姫のしりあいがきました。

「ワンワンワン、きょうはよんでくれてありがとうワン」

いつもララ姫とあそんでくれる犬がきました。

「ちゅんちゅんちゅん、きょうはよんでくれてありがとうございます」

こんどは、まいにち、まいにち、あさ、きれいなうたごえで、おこしてくれることりがきました。

それから、おしろで、はたらいてるひとたちもきました。

わいの、わいの、がやがや。

いろんなひとがきて、たのしそうです。テーブルにはたくさんのひとが、ついています。

そして、いよいよ、お茶会で、いちばんだいじなもの。そう、紅茶です。

ララ姫は、いろんなひとたちを、でむかえながら、自分のとなえるべき呪文がわかってきました。

ララ姫はそら色のポットに魔法の紅茶の葉と、お湯をそそぎました。そうして、となえました。

「いつもありがとう、みんな!」

ララ姫がとなえると、きゅうにポットがひかりはじめました。

しゅんしゅん、しゅんしゅん。

ポットは、みなえない、火の上にかけられたように、ふっとうしだしました。ふたは、ゆげで、ぷかぷか、上にういたりさがったりします。それがおわったかとおもうと、

ぴー! と、ひときわたかい音がなりひびきました。

そのとたん、とてもかぐわしいあまいにおいが、あたりにたちこめました。みんなそのかおりをかぐと、こころがうきたつような、うれしいきもちになりました。

それからそら色だったポットは、ひかりかがやく、きんいろのポットへと色が、かわりました。

ララ姫は、そのごうかなポットで、みんなのティーカップに、紅茶をそそぎにいきました。

テーブルはいろんな人たちで、うまってます。ララ姫はとちゅうで、紅茶がなくなるかと思いましたが、ふしぎなことに、いくらそそいでも、そそいでも、紅茶がなくなることは、ありませんでした。

ララ姫がそのふしぎな紅茶を、みんなにそそぎおわると、みんなはいっせいに、その紅茶をのみはじめました。

ララ姫も自分の紅茶をのみますと、目をまるくしました。あの魔法使いのいうように、とびきりおいしい紅茶の味がしたのです。それは、はちみつ味の、とってもあまいふしぎな紅茶でした。

のんでいくと、ララ姫は、いろんなことを思いだしました。女の子のしんせつや、かえるとのいつものたのしいおしゃべり、犬といっしょに、あなほりのきょうそうをしたことや、ことりのうれしそうなさえずり、おしろの大臣や、めしつかいたちが、いろんなことをよういしてくれたこと、ララ姫のこころに、ほんわりとしたあたたかいきもちが、やってきました。

ほかのみんなも、ララ姫とおなじように、ふしぎな感じがしました。

そうして紅茶をのみますと、なぜかララ姫から

『ありがとう』

ということばをいわれているようなきがして、みんなのこころは、ぽかぽかに、あったかくなったのでした。

みんなは、そんなきもちになったので、はなすことも、ララ姫のことばかりでした。みんなでララ姫のおてんばについてはなし、それでいてララ姫のやさしさについてもかたるのでした。

そしてとびきりおいしい野いちごとパンを食べながら、またやっぱり、野山をあるくララ姫にはなしがのぼり、農家の女の子もおなかをすかせたララ姫のはなしをして、にっこりわらうのでした。

こうして、ララ姫のひらいたお茶会はだいせいこうでした。

お妃さまはいいました。

「ララ姫。よくできました。お茶会でたいせつなのは、いつもありがとうという、こころです。そのこころをしっていれば、ララ姫はもうりっぱな姫ですよ」

「ほんとですか、お妃さま?!」

ララ姫は目をまるくして、お妃さまにききました。

「ええ、ほんとですよ」

お妃さまは、そういって、うれしそうにほほえみました。

今回のお茶会は、国じゅうでのうわさになりました。ララ姫は紅茶をいれるのがとてもじょうずだと、おもてなしも、かくべつだといわれました。

こうしてララ姫は、これよりさき、紅茶の姫ララ姫といわれるようになりました。

よかったですね、ララ姫。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ