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こうしてララ姫のひらくお茶会のじゅんびがはじまりました。
ララ姫が一ばんはじめにやったことは、われないポットとティーカップをつくることでした。
おしろにおいてあるティーカップはみんな、とうじきでできていたので、おとすとわれてしまいます。でも木でできたポットとティーカップならどうでしょう。ためしに木のえだを地面におとしてみると、とうじきのようにこなごなになったりはしません。ララ姫はそれをしっていたので、さっそく、もりにいって、木をひろいあつめました。
そうしてそのなかでも、がんじょうそうな木をきりぬいて、まあるいおわんをつくりました。とってはついていないけれど、これはりっぱなティーカップになります。それから、こんどはふたつきのおわんをつくりました。これはポットです。ちゃんと紅茶のでてくる穴もつくりました。それからララ姫は絵の具をもってくると、木のポットとティーカップにそら色の絵の具をぬりました。これでどこからどうみても、すてきなひとそろいのティーカップとポットができました。
ララ姫はとてもまんぞくでした。でもこれだけじゃあ、お客さまはよべません。もっといろいろ、よういしなければいけません。
そうです! おいしいおかしです。
ララ姫はおかしではないけれど、とてもおいしいたべものを、しってました。それは野いちごです。
ララ姫は野原や山をあるくのがだいすきだったので、野いちごをとってたべるのがすきでした。あの甘い実なら、きっとお客さまにもよろこばれるにちがいない! そう思ったララ姫はおしろのそとへとでかけました。
ララ姫は野原や山にいき、野いちごをたくさんつみました。まっかないちごはとてもあまくて、ほっぺたがおちそうです。
ララ姫はお客さまにあげる野いちごとはべつに、自分は自分でたべながらあるきました。ララ姫はかごいっぱいに野いちごをつみました。それはお客さまにごちそうするにはじゅうぶんな数がありました。
さあ、そろそろかえろうと思ったとき、ララ姫のおなかが、きゅうっとなりました。たくさんあるいたので、おなかが、とってもすいて、野いちごをたべてるだけでは、たりなくなってまったのです。
ララ姫はおなかがすきすぎて、いっぽもあるけなくなってしまいました。道のまんなかにすわりこんでいると、道のそばにある農家の女の子がやってきました。
「あなたはいったいなにをしているの」
「おなかがすきすぎて、あるけなくなってしまったの」
ララ姫が、なきながら、いうと、女の子はいいました。
「それならうちでつくったパンをあげるわ。ちょっとまってて」
そういうと、女の子はいえから、おおきな、まるいパンをもってきました。それはふんわりしていて、まっしろなパンでした。
ララ姫は、かぶりつきました。
「おいしい!」
それはやわらかくて、とてもあまいパンでした。ララ姫はこんなおいしいパンをたべたのは、はじめてでした。ララ姫はいいました。
「ねえ、あなた。こんどお茶会をするんだけど、そのときのおかしにこのパンをだしたいんだけど、パンをつくってくれるかしら」
その女の子は、にこにこしながらいいました。
「わたし、パンをつくるのだいすきなの。いくつでもつくってあげるわ」
これでララ姫のお茶会には野いちごと女の子のつくるパンがだされることになりました。ララ姫は、女の子とやくそくすると、おしろからきた道をもどりはじめました。
その帰り道、お妃さまの宝石ばこにいれたことのあるかえるが、おおいそぎで、はしってくるのに、でくわしました。
「たすけて、たすけて」
「どうしたの」
「へびがぼくをたべようと、おいかけてきたんだ。ぼくたべられちゃうよ」
かえるは、なきながらそういいました。
「わかったわ。いつもわたしのいたずらに、きょうりょくしてくれるんですもん。きょうはわたしが、あなたをたすけるわ」
ララ姫はちかくにある木のえだを、てにとって、へびとたたかう、じゅんびをしました。
するとそのうち、道のむこうから、しゅるしゅるとおおきなへびがやってきました。
ララ姫のうでくらいあるおおきなへびです。
「どけ、おれが用があるのは、そこにいるかえるだ」
ララ姫のうしろに、こわがっているかえるがいます。
「いいえ、どかないわ」
「どかないと、おまえをたべるぞ!」
そういって、へびは、しゃーとからだをおおきくすると、ものすごいはやさで、ララ姫の足にかみついてきました。
「いたいっ」
ララ姫は、いたさをこらえて、えだをかまえると、えいやっとへびのからだをたたきました。
へびはいたそうに、まるくなりました。
ララ姫はすかさず、えだで、へびを、ぽかり、ぽかりとたたきました。




