100話/速度Ⅰ
〜Aブロック最終戦〜
エア「よし…やるか」
レン「よぉ、あんたが軌道の術師か」
エア「そうだな、では。」
銃声が鳴り響く
レン「!!ったく…速いな」
(目測で時速5000は超えてるな。ありゃ、火薬なんて使ってねぇ。魔力と魔術の組み合わせだな)
エア「知ってるか?普通の銃弾では空気抵抗を受ける。しかし、俺の銃弾は魔力結晶。空気抵抗なんて余計な物は誤魔化せる位の力はあるんだよ」
鳴る
レン「っち…こいつ…好き放題撃ちやがって…」
(しかし限界は魔力切れか…その手は使わない方がいいな、余力がいくらか分からねぇからな)
エア「では、軌道『加速』」
レン「!?」
(軽く10万㌔超えてんぞ…ありゃ…なるほど、魔力結晶に物理法則は通じねぇと。魔術法則ぐらいか。通じるのは)
エア(っち…匂うな…硫黄使ってなくても、魔力の匂いってのは、気になるものだ。あの、アルコール燃やした後みたいな)
レン「さて、好き放題撃ちまくったが、反撃させてもらうぜ!絶炎〘龍王化〙」」
エア「なるほど、厄介な奴だな」
レン「さてと、此処からは俺の土俵だ…好き勝手はさせねぇぜ?絶炎〘龍炎〙」
エア「…軌道『熱量軌道理解』『速度低下』『時間速度低下』『反転』」
レン「!?」
(ものすごい勢いで返ってきたぞ!?何だありゃ…って、)
エア「いつまでのんびりしてやがる。軌道『力速度加速』」
レン「っ…!」
ボコッ
レン(モロに受けたな…こりゃ、なら)
エア「軌道『銃弾速度加速』」
レン「速っ…!」
鳴り響く
2
3
4
レン「絶炎〘負傷焼却〙」
(駄目だな…モロに全て受けてる…こりゃ、)
エア「思考速度凌駕」
レン「光速詠唱か…しかも、速度魔術もあるな。」
エア「正解。では」
レン「野郎っ…!」
エア「終わりだ」
レン「絶炎〘弾丸燃焼〙」
エア「…」
鳴る
燃えるの繰り返し
幾度続いたか
しかし一向に終わらない
レン「はぁ…はぁ…絶炎〘焼却〙」
エア「…」
また…
鳴る
無慈悲に
疲れなんて無い
永遠に鳴る
その音は
レン「っち…終わらねぇな。熱量〘最低温度1000℃〙」
エア「ほぅ?しかし熱なぞ効かんぞ?」
レン「あぁ、そうだな。でも、これでいい」
グサッ
エア「!?」
レン「この熱量なら視界も見えねぇだろ。」
エア「ほぅ?心眼は頭に入れなかったのかな?この馬鹿は」
レン「入れたさ、その上の決断だ」
エア「なら」
レン「贋作だろ。それ。精神がある者にはいいが、お前程度じゃそこまで使いこなせない。残念だな」
エア「そうか、なら」
『低下』