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54《人物紹介》



●端山真明 

 厳格な家系に生まれたが、ある時から自由な生き方を選んだ為に家族を含め、親族一同から『一族の面汚し』と卑下されていた。その為、性格は弄れており内向的。他人との接触を面倒がる傾向を持っていた。

 基本的に人間を信用せず、石橋を叩きに叩いて結局渡らない様な慎重な性格だが、他人に頼られると頑張ってしまう極めて損な性分。

 元外人部隊に所属、日本人として唯一の空挺団員。帰国後に立ち上げたネットショップからの莫大な定期収入を確保してからは、郊外に家を建て気ままな引き篭もり生活を送っていた。

 転移後は自分が自宅近辺にいる限り、物が再生する能力?を得た。


●高村・アーバ・晴彦

 父親がドイツ人のダブル。両親は共に研究者だった。ロボットをこよなく愛するサラサラ金髪の十六歳。

 幼い頃に飛行機事故で両親と兄を同時に亡くし、自身も右膝から下を失うという悲惨な経験をしているが、性格は裏表が無く自身の欠損部位を埋める技術の確立を目指し、都内の工業系の高校に通う傍らで義体開発メーカーと提携し、人工義体の有力な研究者としても名を馳せていた。

 一見軽い様でその実、努力を惜しまない忍耐の人。義体、メカトロニクス工学関連の特許を複数持ち、自らも自作した筋電義足を使用している。

 転移後は生身と変わらない歩行が可能になり、金属を自由自在に操れる『バステンミットメタル』と名付けた能力を得た。


●大島夏美 

 京都の有名私立に通う女子高生。元弓道部で引退前は主将。虎視眈々と真明の妻の座を狙う、腹黒ポニーテール。

 江戸から続く菩提寺の家に生まれる。母親は既に他界しており、その家事スキルは高い。

 性格は明るく前向きな考え方だが、明け透けな様で自分の内面を曝け出すことに抵抗があり心にしまい込みがち。

 親元を離れる為に都内の美大を受験していたが、結局卒業後は同じ系列の寺社から親の選んだ婿養子を取らされることが決まっており、自分の生き方に悩んでいた。

 受験の帰り道に転移。魔力の種別や有無を感じ取れる能力『気配察知』と、無尽蔵と思える程の魔力を保有している事が判明。


●獅冬優二 

 建築士三十名強を抱える中堅設計事務所を支える敏腕社長にして、現役の建築デザイナーでもある角刈りの熊。

 出身は北海道の片田舎でバツ二、子供は一人も出来なかった。

 寒冷な地方での農業経験と、本職である建築知識に関して右に出るものは居ない。

 頻繁に建築現場に赴いていた為に色濃く日焼けしており、その外見は厳ついが、流入してきた難民の子供達に何故か受けが良い。

 冷静な判断力と人当たりの良さから、皆の相談役としてのポジション。物事の真贋を見抜く目は鋭い。セラスとは周囲の公認の仲。

 建設現場に視察へと向かう際に乗用車ごと転移、愛車のランドローバーは破損、そして晴彦によって爆発炎上。

 転移後は身体能力が見違える程に向上した以外に、特殊能力は未だ発現していない。


●セレスティア・ヴェンディッシュ

 希少種である白魔族と人族のダブル。通称セラス、初期のあだ名は角女。

 元サイラーク王国、第十五代国王オーギュストの娘であり、王家の血を引く唯一人の生き残り。

 雪を欺く様なという表現がぴったりな白い肌と、流れるような美しい銀髪をかき分けて生える二本の角が印象的な女性。

 当初は英雄的に窮地を救われた為に、真明に盲目的な好意を抱きかけたが、今は獅冬に纏わり付く。

 魔族の特徴として二十歳過ぎから殆ど外見的には変化しない。それが獅冬との関係を互いに尻込みさせている原因の一つだと気付いてからは現代の化粧品を積極的に使うようになった。

 真面目な性格で、新しい環境への順応も早く、現在は主に国立学院の運営補助と獅冬の助手的な立場に収まっている。

 反面、生活力に乏しく家事全般と片付けが壊滅的に苦手。


●オーギュスト・ヴェンディッシュ 

 セラスの父であり第十五代サイラーク王。

 他民族に対して偏見が少なく、反対意見を押し切って民族融和政策を進める中、志半ばで凶刃に倒れる。

 セラス達を王族専用の隠し通路から逃し、自ら退路を崩壊させてから息絶えた。


●グスタブ 

 獣人に見間違う程に筋骨隆々な人族。元近衛隊の長。

 オーギュストの最後の命でセラスの王都脱出を助ける為に付き添った。

 性格は義理堅く、脱出後も副官としてセラスを支え、歳の近い獅冬とはよく二人で呑み交わしている。

 最近は加齢による体力の衰えを気にしだしているらしい。


●木村  

 真明が良く利用しているフリーのバイヤー。

 合法非合法を問わず物品を入荷出来るが、法外な料金設定はその時の気分次第で上下する。

 完全にメールでしか注文を受けず、実態は謎。頻繁にアドレスを変えている為、連絡が付かない事も多い。

 ただの金払いの良い客として以上に真明の事を気に入っているらしく、時折無意味なメールを送ってくることもあるが、真明としても不用意に踏み込んで来ない木村をある種の友人と見なしている。

 異世界云々の話は初めは信じていなかったが、開けた形跡もなく空になる宅配ボックスを見て信用。これまで以上の協力を約束する。

 引き篭っていた真明が面倒臭がらずに自分から連絡を取リ続けていた唯一の人物。


●ゴルナート  

 現存する竜族四種の全てを統べる族長。鈍い赤銅色に輝く体躯はドラゴン族の中でも群を抜いて大きい。

 『ヘモス病』と呼ばれていた魔力を養分とする真菌系の感染症で極度に衰弱、竜の墓場である洞窟で死を待っていた所を真明達に助けられ、その恩から共闘する事になった。

 他の竜達の例に漏れず、人族の作る酒類が大好物。開封前の酒瓶からでも僅かに漏れ出る匂いでその存在を嗅ぎつける。

 何度真明に怒られても、めげずに晴彦を甘やかし続けている。


●ザッタール   

 ナルチョフ商会で使われていた元奴隷。微かに犬人族の血を引いており、人族に比べれば遥かに鋭い嗅覚を持つ。

 ナルチョフに嵌められ、ティヴリス大森林に送り込まれたが真明達に出会い、九死に一生を得る。

 現在は真明達の支援を受け、ザッタール商会を切り盛りする若い商人。守銭奴だが『客の情報は死んでも売らない』がポリシー。

 ティブリス産の輸出用魔道具の輸送業務を独占契約しており、かなりの利益を生み出している。

 真明とトリトスの間で、ムチャぶりの板挟みに頭を抱える苦労人。


●ジェラレオ・トットゥ 

 サイラーク王国西部辺境砦隊隊長。元第二近衛隊の副隊長。

 半没落状態だった貴族の三男坊、王家に反旗を翻す貴族連中に反抗して拘束される。

 反乱の終結後、ティヴリス大森林に近い国境に辺境監視を名目として左遷された。掘っ立て小屋のような監視砦で、共に僻地へ送り込まれた部下達と、どうにかこうにか生きていた中で真明らと出会う。 その後、貴族連の強硬な亜人迫害施策に反対、ティヴリス国側に付く事を決意。

 部隊を率い、グスタブ達スケイル部隊と共に難民団を守ったその後、ティヴリスに帰属した。

 現在は直属の特殊部隊であるタスク部隊のリーダーとして活動している。

 エリアスに気がある様だが、女性達への軽い態度が災いし、そっけなくあしらわれ続けている。


●インラウス 狼族

 サイラーク王都、貧民街出身の青年。灰色のイヌミミ君。

 言動は荒っぽいが誠実な性格。人族の経営する酒場の裏方として働いていたが貴族連合の触れ込みにより一方的に雇用を解除。

 高まってゆく迫害に危機感を感じ取り、貧民街の仲間を纏めて一路ティヴリスを目指す事を提案した張本人。嗅覚が鋭く、追手の存在にもいち早く気付いた。

 リアマーラを実の妹の様に思っており、暴走気味かつ過保護に可愛がっている。

 手先が器用で、酒場で働いていたため多少料理も出来る。


●ハイマティーテ・トリトス 

 フレスト国家連合の宗主国にして最大の都市国家、フェリアル商業都市の現元首。

 濃厚なフラグを立てまくっても、しぶとく元気なフットワークの軽い爺。

 海千山千の商人達を率いる能力は確かな物。ティヴリス国とはライン通商同盟を結び、魔道具販売の合弁会社を共に立ち上げた。

 現在は一番弟子であるエリアスを真明達に預け、トバイアンとルースリーが連合を離脱した一件に奔走している。

 ライトブラウン色の中折れ麦藁帽子を愛用。一時的に帽子はエリアスに預けているが、ティヴリス、フェリアル間の直通無線開通時に不用意な発言をした為、エリアスの手によりキッチンバサミで元の麦藁に戻されそうになった。


●エリアス 

 トリトスの内弟子で秘書。腰まである淡い栗色の髪を後ろで纏めている女性。

 物静かながらも色気を漂わせる、容色美しい人物。でも枝豆大好き。

 日本語の読み書き、電卓やパソコンの操作、表計算ソフト等の扱いをあっという間にマスターした才女。

 長年、トリトスの元で修行していただけあって、その実務能力は文書の代筆から備蓄物資の管理、収穫物の取高計算、商店の在庫管理と多岐に渡る。現在はザッタール商会の運営経理も任されている。

 ジェラレオのお誘いを、たった一言で粉微塵に粉砕するプロフェッショナル。


●リアマーラ 燕人族

 母親は幼い頃に病死、父親は不明。以後は兄と慕うインラウスと王都の貧民街で翼を隠し生活してきた。

 翼をひた隠す生活に疲れ、何事も諦めがちな人生を送っていたが、ティヴリスに移住してからは自分の意思で動こうと努力し始めた。

 真明に興味を抱いているが、自分ではそれがどういう感情なのかまだ気付いていない。

 夏美やセラス、エリアスと言った女性陣からは妹として可愛がられている。

 翼の付け根部分の筋肉痛に、『のびのびサロマンシップα』愛用しており、常に湿布臭を漂せている、残念な有翼人。


●押鐘凛太郎 

 転移者の一人。爽やかな小太り眼鏡。

 神経系の臨床医として研究活動をする傍ら、大学病院の脳神経外科医として働いていた。

 国外からも患者を受け入れるほど優秀な医師として、その将来を嘱望されていたが、勤務中に揺れを感じて転移。

 ティヴリス大森林に降り立った真明達とは掛け離れた、サイラーク王都郊外に一人だけ放り出された。その後、保身の為に非人道的なエールブリッツの進めていた研究に従事。

 人を救う医師としての矜持と、自分の今の立場を天秤に掛け、後者を選んでしまった事に悩み、徐々に人格が歪んでいった。

 狂人の様に振舞っていたが、今際の際に自身の知り得た情報、研究成果の全てを書き記した手記を晴彦達に託す。


●エールブリッツ

 サイラークに古くから続く公爵家の現当主にして貴族連合の筆頭に立つ男。

 人族至上主義を掲げており、先王の民族融和政策に正面から対立。

 奸計を巡らせ、貴族達を纏めあげた後に王族に反旗を翻した。

 押鐘を利用して、禁忌とされる研究を推し進めた張本人。





 設定資料集の中から抜粋、改訂した物ですので、主要人物のみとなっています。

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