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【ブクマ1,000件達成!】新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

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524.アベル君とエルフの貴婦人。

524.アベル君とエルフの貴婦人。




 えっと、七人目?

 踊んの。


 あと王妃の予約が入っているから八人か。

 女性関係のしがらみ緩和のためといっても、俺もようやるわ。


 「だいぶお疲れね。」

 ルミナ夫人は、俺のリードで華麗なステップを踏む。


 ああ、違うから、俺のリードがいいってわけじゃなくて、疲れてヘロヘロの俺のリードでも華麗なステップを踏んでいるって意味だから。

 結局皆まで言ってしまったか。


 ルミナ夫人はいくつなんだっけ?

 そういえば聞いたことがない。


 まあ、聞く必要もないが。

 なんだか取り留めもないな。


 やはり疲労の蓄積はぬぐいようがないか。

 「アベル、大丈夫?無理しなくてもいいのよ?」


 ルミナ夫人が優しい言葉をかけてくださる。

 こんな人だっけ?


 「すみません、ちょっとボケッとしただけですから、大丈夫ですよ。」

 俺はそう言って取り繕った。


 「ならいいけど。ご婦人方のお相手も疲れるものね。」

 「ええ、とっても。」


 「まあ!私を目の前にその肯定の仕方はどうかしら。」

 「これは失礼しました。他意は無いのです。ご無礼お許しください。」

 「わかっているわよ。ここまで何人もの女性と踊って話をして疲れたんでしょ?しかも祖母、姉、妾、婚約者、あとは婚約者候補たちかしら?」


 そうやって他人に整理されると、しんどさが身に染みる。

 「まあ、皆さん個性的でいらっしゃるので。」


 「まあ、モテる男の贖罪だと諦めなさい。」

 「モテているつもりもないんですけどね。」


 「生まれからして優良物件なのよねぇ。」

 「それは否定できません。」


 「そうね、一閃の剣とお転婆魔法使いの息子で、剣では無敵の孫。二十歳にして魔法大学校の教授になった女性の弟で、その実、辺境伯嫡男、魔法と剣を使いこなす唯一無二の存在。設定盛りすぎで、普通の女の子なら呆れて声も掛けないわ。」

 「本当ですよねぇ。僕はそんなつもりで十五年間生きてきたわけではないんですけど。」


 「アベルの両親が強すぎるのよね。二つ名付きの冒険者出身。しかもこの国では十人と居ないA級。これはまだいいとして、問題は次よ。二人とも上級貴族の子弟。なのに腕試しと称して、冒険者になった変わり者。」

 ここで、ルミナ夫人は一息ついた。


 うん、これはまだ続くよね。

 「その二人が運命に惹かれるがごとくパーティーになり恋仲になり、ベヒーモス討伐という偉業を成し遂げA級冒険者になった。さらに、辺境伯を父親から継いで、結果も出して裕福に暮らしている。もうね、ありえないわよ。」


 「そうですね。ありえませんよね。息子の僕ですらそう思いますもん。」

 「その娘と息子がまたありえないのよね。」


 んぐ、なにそれ?

 いや、言われなくてもわかってる。


 ルミナ夫人、さっき言ったでしょ。

 「娘は三歳以前から書物を読み漁り、ほぼすべてを記憶し諳んじることが出来る天才。母の血も引き継ぎ、魔法では並ぶものが弟しか居ないと言われる傑物」

 生きる百科事典だもん、仕方ないじゃんね。


 便利だよ、一家に一人ロッティーが居れば。

 「息子の概要はさっき言ったけれど。」


 「仰いましたね。」

 「これが政治的にも恐ろしい子なのよね。」


 「はあ。」

 やばい、気が滅入る。


 「アベル、あなたは三歳で父親に官僚制を進言したそうね。」

 「しましたね。」


 「三歳で領地経営とは何か、官僚制とは何かを理解できないとそんなことは出来ないわよね。」

 「ええ、そうですね。自分でも突飛な事を言ったしやったなとは思いますけど。ただあのままだと父さんが仕事で潰れそうだったので、早いうちに手を打っておく必要性に駆られたんですよね。」


 「まあ、普通のヒューマンの三歳児はそんなこと考えもしないけどね。」

 「まったくその通りで。」


 「アベル、何者?」






 そう言って、ルミナ夫人は俺の顔を覗き込むのだった。





読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


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