459.アベル君とクラスで雑談。
459.アベル君とクラスで雑談。
たまにはね。
ハーレムにしたくなかったのに、必然そうなってしまう。
ネットの小説ならよくあることだよね。
俺も頑張ったじゃん。
でも爺ちゃんに踏み越えられた。
孫じゃないって言われたら、ちょっと頭に血が上ってしまった。
うまく操られたって感じだね。
さすが年の功、勝てないよ。
爺ちゃんも六十二歳か。
日本なら退職したか、定年延長していてまだもうひと働き頑張んなきゃとか言っている歳だな。
で、ですよ。
一番今困ってんのは、ローズさんの扱い。
一晩の回数が最低五回を超えるようになってしまった。
この身体がまだ若くてタフだし、生産性もまだまだ高いから、彼女の要求には答えられるけどね。
しかし、それが毎日続くとなるとちょっと辛い。
いくら若くても、寝不足も続くからね。
例のポーションを飲むのをやめてから、たがが外れた感じ。
まさに獣がむさぼってくる感じだ。
まだ残していないか?
まだ大丈夫だろう?
これらが俺との子を成したいという原初の動物のような渦となって俺を包む。
それが彼女にとって、今の生きる理由になってしまったってことなんだろう。
少し寂しいけどね。
でも、相手をしているとその気持ちはダイレクトに感じるし、その責任も感じる。
逃げられないんだ。
そのつもりもないけどさ。
でも彼女は俺の世話というメイドの職務もおろそかにはしない。
ヴァレンタイン家メイドとしての職務でもあり、そして愛情による行動であるだろうこの仕事は、どんなに夜頑張っていたとしても、シレっとした顔で朝早くから続けている。
とてもかないません。
その所為か、俺が教室に行くと、
「アベル、最近元気がないな。」
などとパオロにその顔色の悪さなどをからかわれる始末。
うん、毎晩セックスを五回から八回くらいしてるんだ。
なんて、とても級友たちの前では言えないだろ?
いくら俺であったとしてもさ。
「でも心配ですね。バイタリティの塊のようなアベル様がこの様子とか。」
フランカもそのような事を言ってくる。
「ああ、あれか。王太子殿下と一緒に繁華街の裏手ばかり行っているからか。」
今は行っていない。
さすがに二回も襲撃を受けたら、オスカーの奴でも頭が冷えたようだ。
お陰で俺の仕事も開店休業中である。
「行きたいねぇ。」
「やっぱ好きもんじゃねぇか。」
パオロが俺を罵倒する。
基本好きだよ。
うん。
それが義務になった後、地獄になる。
「パオロきらいなの?」
俺は素直に聞いてみた。
「馬鹿、アベル、こんな所で聞くんじゃない!!」
お前は散々聞いて罵倒してきたじゃないか。
「女子がいるのに、よく平気でその手の話が出来ますよね。」
フランカが俺に突っ込む。
「フランカ、男子一人でやるものじゃないんだ。相手がいる。その相手が嫌々やっているとでも?」
「いえ、いや、アベル様!酷いです!!」
フランカは真っ赤な顔をして教室の端へかけて行った。
「パオロ、僕はなんか悪いこと言ったのか?」
まあ、突っ込み待ちでパオロに聞いてみる。
「お前はいつでも間違ったことなんて言わないさ。間違わないことで相手を追い詰めるがな。」
「そうか、そうだな。自重しよう。」
そう言いあって、お互い乾いた笑いを浮かべる。
そこへまたフランカが戻ってきた。
むくれた顔をして俺に口を開く。
「そう言えば忘れていました。ご婚約おめでとうございます。アベル様が王配になられるとは思っても見ませんでしたので、これからどう接していいかわかりませんが、遠くから生暖かく見守ってまいります。」
穿った言い方が出来るようになったね。
学校に入学したての田舎の平民風情の頃が懐かしいよ。
俺はそんなことを言ったフランカに肩をすくめてみせて
「ありがとう、フランカ嬢。王配と言っても候補の身。より一層の親交を賜りたいね。」
俺がそう言うと、フランカは顔を赤くしてプイとそっぽを向いた。
「おお!そうだった。ご婚約おめでとうございます。もう馴れ馴れしく出来なくなると思うと、寂しくなるな。アベル。」
いっちょ前に嫌味を言ったパオロに俺は、
「おい、お前のうち、取り潰すぞ。」
睨みつけて言ったった。
「おい!いきなり王権を振るうのかよ!」
「んなこと言うからだろ。でも、僕にそんな権力ないよ。あの家の中では一番端っこ。味噌っかすさ。」
そんな会話をしている俺とパオロの間にまたフランカが口を挟んでくる。
「アベル様、テオ先輩がお出でです。」
「テオ先輩が?」
俺はフランカの言葉を反芻してから教室の入り口に首をめぐらす。
そこには渋い顔でテオドールが立っているのであった。
読んでいただき、有難うございます。
本作は長編となっています。
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