表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【200万PV件達成!】新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

462/544

446.アベル君と二人の仲。

446.アベル君と二人の仲。




 現時刻、夕の鐘、六つ。

 現代日本で言えば六時。


 俺は寄宿舎のリビングに居た。

 昨日、結局社交から抜け出した王がやって来て、俺の部屋でみんなで飲んだのだ。


 オリビィは飲まなかったけどね。

 その後、鬼の形相の王妃がやって来たのは仕方ないことだ。


 主賓が抜け出し子供らと酒盛りやってんだもん、そりゃ王妃は怒るよ。

 で、現状だが、俺はローズが座るソファの前で正座をしていた。


 それは何故か?

 「その場のノリで、ご婚約を決めていらっしゃったということですか。」


 ローズの冷たい声がリビングに響く。

 「ノリではなく、僕とオスカーの噂を食い止めるにはそれしか考えられなかった、と、言った方が正しいかな。」


 「でも、よく考えもせずに、その場で決めておしまいになったのでしょう?」

 「はい、そのとおりです。」


 俺は上げた頭を下げるしかなかった。

 「それで、王族の方々の反応は如何だったのです?」


 俺はまた顔を上げ

 「両陛下とも既定路線のような顔はなさっていたよ。オスカーはどうでもいいという感じかな。オリビィはローズも知ってのとおり、僕とは結婚したがっていたからね。喜んでいたよ。」


 「では、反対の声は無かったのですね。」

 「無かったね。」


 「ではご領主様方へのご報告は如何するのです?」

 「爺ちゃんに手紙を預かってもらうさ。もう帰るからね。」


 「そうですね、ご隠居様に託すなら間違いはありませんね。いつまでその姿でいらっしゃるんです?」

 「ローズの怒りが収まるまで。」


 「怒ってなどおりませんよ。ただ、あまりに大きなことだったので心配になったのです。」

 「そうだね、戻ってローズに話すべきだった。」


 「でももう決まったことですし、そのうち正式な御触れも出るのでしょう?」

 「うん、そうだね。」


 「では、二人の時間をもっと大切にしてくださいね。」

 「そりゃもう。」


 俺はちょっとしびれた足を我慢しながら立ち上がり、ソファに座ったローズの手を取り引っ張って立ち上がらせ、背中に手を回し抱き寄せた。

 「僕たちの関係はしばらくこのままだ。急激な変化はオリビィの成人以降になる。魔法か騎士、どちらかの学校に入って、更に社交界へ入ってからだろうな。」


 俺はローズの耳元で呟く。

 「そうですね。でも大丈夫です。アベル様が居なくならない限り、私はそばに居りますから。」

 

 俺が居なくならない限りね。

 一番約束しなければならない、一番あやふやな問題だ。


 俺も命を狙われ易くなるだろうからな。

 そんな甘く重い時間は不意に壊される。


 「コン、コン」

 と、ノックの音が鳴った。


 絡んだ俺の腕をほどき、身支度を整えてからローズがドアに向かった。

 ドアを開ける前に、


 「はい、どちら様でいらっしゃいますか?」

 そうローズはドアの向こうへ聞いた。


 「近衛の者です。王太子殿下がお出かけになりますので、アベル様へ護衛の任務に就いて頂きたく参りました。」

 「はーい。ちょっと待ってね。ローズお入り頂いて。」


 ローズはドアを開け、近衛騎士を確認してから

 「お待たせして申し訳ございません、主人が支度をするまで少々お待ちください。ではこちらへ。」


 そう言って、近衛騎士をリビングへ招き入れる。

 「申し訳ない、革鎧だけ着る時間を頂けるかい?」


 俺がそう言うと、

 「畏まりました。王太子殿下も時間が必要だろうと仰っていらっしゃいましたので、大丈夫かと思われます。」


 へぇ、オスカーがそんな気遣いをね。

 「ああ、そう。でもあまりゆっくりはできないだろうね。」


 俺はそんな会話をしながら、革鎧をテキパキと身体に身に着ける。

 冒険者の頃から身に着けていた物だ、着るのは慣れている。


 そして、俺は黒い鞘に納められた黒い剣をベルトに付け自室から出た。

 「お待たせしました。」


 俺はリビングで茶を啜っていた近衛騎士に声を掛けた。

 そんな俺をその近衛騎士は一瞥し、


 「流石、一閃の剣の御子息。様になっていらっしゃいますね。」

 などと言うから


 「おだてたってなにも出ませんよ。では、行きましょう。」

 俺はそう言って、笑顔を騎士に向ける。


 「それでは気を付けて行ってらっしゃいませ。」

 ローズは最敬礼で送り出し、頭の下がり切ったローズに、


 「うん、無事に帰って来るよ。行ってきます。愛しているよ。」





 俺はそう言ってドアを閉めるのだった。





読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ