第ニ章(4) 私の髪色
「メイさん、その髪色・・・・」
「御主人様に色を変えて頂きました」
「そ、そうかい」
店長さんが驚くのも無理はない。
私自身、まだ、驚きが強く残っている。
(二時間程前)
給仕服を着ていると、急に私の肩に布が掛けられた。
「か、カミラ?」
「少しの間、動かないで下さいね」
彼女が昨日対策をすると言っていたのを思い出した私は、指示に従うことにした。
「動いて大丈夫ですよ」
その声を聞いて、私は目の前の鏡を見た。
「こ、これ!どういうこと?!」
私の髪はシルバーからゴールドへ変わっていた。
「五分間、四十五度以上のお湯で濡らすと落ちます。安心して下さい」
「そ、そうじゃなくて・・・・」
この髪色は、母に似た髪色で、他の髪色にするなんて、私には考えられなかったし、それに、私が私で無い様で少し怖かった。
「これで、お店でバレることはありません」
「そ、そうかもしれないけれど・・・・」
それに、なんというか、金髪の私に違和感しか無かった。
「大丈夫ですよ。他は何も変わりませんから」
彼女の言う通り、他は何も変わらなかった。ただ、昨日と同じようにカミラの手を借りて屋敷を出るだけ。
今日の目標は一日バレることなく終えること。
その事を意識してお店に来た私なのだった。




