第ニ章(2) 優しい店長さん
「・・・・わかったよ」
「ありがとうございます!」
「君、呼び方メイさんで良いかな?」
「はい。小さい頃からそう呼ばれていたので」
「じゃあ、メイさんには給仕の仕事をお願いしようかな」
「はい」
お客さんとお話するのが給仕というお仕事だと昨日カミラが言っていました。
「最近、一日十人来れば良いほうなんだ。今日一日ゆっくり覚えて、実際に明日から働いてもらえるかな?」
「はい」
「今日の分も少しだけどお金は払うし、夕方までバックヤードにいてくれていいよ」
今帰ると主人に怒られるかもしれなくて帰せないよ、と言って私をバックヤードに案内してくれた。
「少し待ってね。確か、ここにあったはずなんだけど、あれ〜」
「な、何を探しているんですか?」
私はつい気になって聞いてしまった。
「え?給仕服だよ。確か前のバイトの子達みんな服置いてったから・・・・あ、あった!」
そう言って店長さんが箱から出してきた服はどれも大きそうだった。
「これ、絶対に大きすぎるよね?」
「着てみてもいいですか?」
一応着てみないと手直しして着ることが出来るのか分からなかったのでそう言ってみると、店長さんはバックヤードを出た。
私は自分で着替えて、やはり大きいなと思った。
「うーん。思ってたよりも大きいね。メイさん、細いから、新しいの注文するよ」
「あ、あの。これ、持って帰っていいですか?」
「え?構わないけど・・・・」
「明日、この服を着て、お仕事が出来たらいいんですよね?」
「え、うん」
経営が厳しいのにも関わらず私を雇ってくれた店長さんに、これ以上迷惑をかけたくなかった。
店長さんは全く理由がわからないといった表情をしながらも許可を下さいました。




