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異形の子等の日常~番いと『花嫁』~

フエに零はあることを聞く。

自分は本当に「花嫁」なのかを──





「フエ」

「ん、なぁに、零さん」


 探偵事務所の二階の椅子に座っている零が、テーブルの上でゴロゴロとしているフエに声をかける。


「『花嫁』と言うことはそれほど重要なのか?」

「うん、重要だよ」

「私が『花嫁』でない確率は?」

「0%。零さんは100%の確率で『花嫁』」

「そうか」


 零はふぅと息を吐いた。


「私は異形をこれからも狩り続けるし、人を救おうとしつづけるだろう」

「うん、知ってる」

「それでも、ついてきてくれるか?」


 零の言葉にフエは笑う。


「何を今更、ついて行くに決まってるじゃん。愛しの『花嫁』さんのお願いなんだから」

「そうか」

「そうだよ」





 そう『花嫁』は守らねばならない。

 そして『花嫁』の意思は尊重されねばならない。

 全ては『花嫁』の為に





「そこで真剣に話しているところ悪いが」

「なによぉ慎次」


 慎次が会話に混じってきた。


「康陽から連絡でな『柊が癇癪を起こした』との事だ、戻れ」

「もう昨日あんなに構って上げたのに、ま、仕方ないよね、手のかかる番い程可愛いっていうし」

「可愛い、のか?」

「知らん」


 零の問いに、慎次が即答する。

 そしてフエは姿を消した。





「隼斗さん、ぎゅうぎゅう」

「マヨイ……」


 会議室でマヨイが隼斗を抱きしめていた。


「ジンおにーちゃん、ぎゅう」

「はい、エル様」


「銀おにーちゃんぎゅう」

「……」


 エルとりらもマヨイの真似をする。


「俺にぎゅうはいいのか?」

「ふ、二人っきりになったらね!」


 康陽は顔を赤くする蓮にそう言った。


「ちょいと失礼」


 会議室に現れたフエはそのまま、会議室を後にした。


「あー漸く来たか」

「癇癪宥めるの大変だったと後で愚痴っておくか」

「そだね」


 蓮と康陽はそう言い合って頷いた。





「ぐず……」

「はーい! 柊さん! お仕事急遽に上がって帰って来ましたよー!」

「! フエ……‼」


 柊はフエに抱きついた。


「おわっと」


 フエは体勢を崩しかけるがなんとか保ちドアを閉める。

 そして柊にキスをする。


「あんまり癇癪起こして康陽さん困らせちゃだめよー」

「……うん」

「でも、ごめんねーお仕事忙しくて、本当異形にも人間の悪意にも嫌気がさすわー」

「……滅ぼしたりしないのか」

「それはしない、駄目よ、軽々しくいっちゃ」

「うん、ごめん……」


 謝罪する柊に、フエは再度キスをする。


「柊さん、大好きよ」

「『花嫁』とどっちが大切」

「……ごめん、どっちも」

「浮気者ー!」

「ごめんってー!」


 号泣する柊をフエは宥め始める。





「番いも『花嫁』も大事だからねー柊さんにとっては浮気者だろうねー、そして私も浮気者なんだろうなー」


 蓮がぼやく。


「何を言っている」

「?」

「お前は番い()も『花嫁()』も関係なく平等に愛しているだろう、片方を蔑ろにできない、それがお前の本質だ、胸をはれ」

「い、いいの?」

「お前達の本質を知って駄々こねる程子どもじゃないさ」

「あ、ありがとう! 康陽さん」


 蓮は康陽に抱きついた。





 異形の子等の日常は続く

 『花嫁』の依頼で異形を狩り、悪意ある人間を突き落とす

 あるいは殺す。

 異形に囚われた人を救う、魅入られた者を救う。

 そんな日々を過ごしながら番いと共に毎日を過ごすのだ、番いが居る者は。

 『花嫁』と番いに振り回されながら──







今更ですね、零は「花嫁」です。

そしてこれからも零は異形を狩り、フエ達はそれを手伝うでしょう。


本当はもっと長い連載にしたかったのですが、そう話しは上手くいかず、本日最終回となりました。

ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回作も読んでくださると嬉しいです!

では!

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― 新着の感想 ―
零さんの異形を惹きつけるために「花嫁は此処だ!」と叫ぶところが素敵でした(//∇//)異形の子等的にはやめて欲しいんでしょうし、わたし的にも他の人ばかり気にかけて自分を囮にして犠牲を払うのはちょっと読…
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