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親友ポジションに憧れる俺は彼女達に狙われている  作者: 瑞柿けろ
第四章 夏休み&景ちゃん編

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第113話 可愛いノア君ちゃん




 ノアの登場を受けて驚く俺だが、驚いているのはどうやら俺だけではないようだ。

 周りで下校しようとしている生徒達も何故か立ち止まって俺達を、主にノアの方を見ている。


「おいあれもしかして”乃愛ちゃん”じゃないか!?」

「ハァ? お前何言って____マジじゃん!」


 男子生徒の驚く声、


「え!? あれだよね最近SNSでバズった娘だよね!? え、嘘凄い可愛い!」


 なにやら盛り上がっている女子生徒達、


「……」


 なるほどどうやらノアはこの僅かな期間で知名度を上げたようだ。気になるから後で調べてみよう。

 そんな事を考えていると、背後に立っていた姫が俺の袖を少し引っ張るので、


「どうした姫?」


 用事があるのか聞いてみると、姫は俺の耳元で静かに告げた。


「透よ、何も聞き返さずに儂と共に二歩下がるのじゃ」


 え、何故に? 聞き返そうとしたが手を離さない姫の言うことに従い後ろに下がってみる。

 



 すると次の瞬間____




 何かが俺の顔横を通り過ぎ、校門に突き刺さった。


「え……」


 見るとそこには見覚えのある形状をしたナイフが一本、校門にある石柱に刃が見えなくなる程ナイフが埋まっている。


「ヤバ」

「だから言ったのじゃ」


 姫に素直に礼を言い、分かっているが誰の仕業か恐る恐る振り返ろうとした時、


「何してるのかな? とー君?」


 にこやかに微笑む……けれど明らかに目が笑ってない真白様が背後にいらっしゃった。


「どうしたんですか真白さん?」

「んー? 違うでしょとー君?」


 え、な、なにが? 


「私は”何してるのかな?”って質問してるんだよ? 質問に質問で返すってどういうつもりなのかな?」

「あ、えっと……」


 い、いや……そう言われましてもね……?

 圧をかけてくる真白の異様な態度に動揺しつつ、どのように応えようか思考していると、


「な、なぁ透? この服ど、どうだ? 可愛いだろうか……」


 ノアお前はこの状況をガン無視して話を進めるのな? 大したもんだよお前は……


「おう可愛いの、儂の次に」

「お前に聞いてねぇんだよブス」

「透コイツ処す? 処す?」


 どんだけキレてんだよ姫……落ち着けってお兄ちゃん呼びを忘れてるぞ?


「ねぇ、とー君なんで私の話無視してるの?」

「いや無視してるわけじゃなくてだな……」

「透俺の服可愛いか? 化粧もしたんだけど……俺可愛い……か?」

「透コイツ処す? 処す?」


 逃げ場が無く囲まれ、質問攻めに遭う中で俺は考える。

 ……これはもうあれだ。


「とりあえずお兄ちゃん呼びは忘れないでくんない?」

「「「お兄ちゃん???」」」

「あ、いや姫だけに言ってるからな??」


 はてさてどうしたもんやら。



「え、ノア君だったの!?」


 ノアの姿を見て露骨に驚く真白。

 そりゃそうだ、前と会った時とはまるで別人だからな。とりあえず誤解は解けただろう。


 先程の地獄な空気を回避する為に、とりあえず俺が選んだのは一人一人の質問にちゃんと応えるという事だった。


「なにもー! ノア君だったなら言ってよぉー!! 勘違いしちゃったじゃんよー!!」

「言う前に投げて来たけどね?」

「てかノア君凄く可愛くなったじゃん!! 全然分かんなかったよ!!」

「……どうも」


 ノアと分かった途端態度が軟化した真白だが、その褒められているノアは何か鬱陶しそうにしている。

 なんだろう? 容姿を褒められているのにノアの反応が悪いような?


 ギャルゲーで可愛い子が戯れているのを見るのはとても目の保養になるが、それが男の娘ならなお良いと学んだが分かる気がする。


「と、透は?」

「え?」

「お、俺のことどう思う?」

「ん? 良いんじゃね?」

「……じゃなくて」

「おう?」

「か、可愛いか?」

「可愛いな」


 とても男には見えない。ここまで可愛いとは思わなかったしな、


「ゴリ美お姉さんが色々教えてくれるから……これからもっと可愛くなるから見ててくれよ?」

「おう了解」

「……写真も送るから」

「あーうん。それは良いけどあまり際どいのはやめてくれよ?」


 誰か……いや、心にバレたりとかしたら社会的に死ぬ前に殺されるかもしれない。

 あの子、ノアの話をしようとすると露骨に機嫌悪くなるから……


 とりあえずこれで真白とノアの件は終わらせたから良しとして……さてと最後は姫だ。


「透……コイツ処すか?」

「お兄ちゃん」

「え」

「お兄ちゃんだ」

「ど、どうしたのじゃ透?」

「お兄ちゃんと呼べ」

「なに言っているのじゃ? 阿呆になったのか?」

「五月蝿え!! 俺はお兄ちゃんだぞ!!」

「と、透が壊れたのじゃ!!?」


 良いんだよ! ギャルゲーのやり過ぎで妹から呼ばれるのに憧れてんだよほっとけ!!


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