【番外編22】職場体験などで、学校の評判が下がるのを、センセーがイヤなんじゃないんですか?
「先生、テレビで見たんですが、生徒が学校の掃除をするのは、外国ではあまり例がないそうです。どうして、生徒が掃除をするんですか?」
しまった。ついむしゃくしゃして言い返してしまいました。担任の先生は、目をゆっくり限界まで広げてから、ぷっと吹き出しそうになっています。その後、真顔になりました。
まるで、聞き分けの悪い子供を諭すお姉さんのようで、わたしは不快です。
「私も高校生くらいの頃は、同じことを思ったかもしれないな。良い? 社会人になったら、職場の掃除は新入社員がしたりするの。社会人になって、掃除のやり方を知らなかったら、困るのは自分だからですよ」
あなたは話せば分かる子、分かってくれるよね、と担任の目は語っていました。幼稚園児扱いされたようで、余計に腹が立ちます。担任は学校でしか見たことがない、A4サイズの紙製箱を胸の前で持ち、女子生徒で真面目系な子が落し物の文房具を、入れています。
「掃除のやり方を生徒知らなくて、職場体験などで、学校の評判が下がるの、センセーがイヤなんじゃないんですか?」
また、やらかした。怒りの感情を抱えながらの行動とは、恐ろしいモノです。
担任が紙製箱を女子のクラス委員に押し付けてから、腕を組んでいます。わたしの腕がギリギリ届かない位置で、眉間に皺を寄せています。
担任の横でクラス委員は、電車やバスの時刻が迫り、早く家に帰りたい焦ったのような顔をして、一瞬、立ち尽くしていました。
しかも、わたしと視線は合わせないようにしながら、そそくさ、逃げるように自分野席へ行っちゃいました。
明らかに、気を使わせてしまってます。
ここは、わたしが担任より、一つ上の知恵で考えて、切り抜けるべきです。退治する担任を睨まないよう、睫毛の方向が、『ちびきゃら共トレ』なら、上空から敵を狙うライフルの銃身ように、真下に向いているはずです。視界にはわたしの胸と上履きが映ります。
切り抜けるとんちを考えていました。パソコンの誤作動を告げる警告音に近いのが、脳内に響きます!




