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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
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夏だ!海鮮BBQだ!

 本日、私は海沿いの村、ここ、ウスターに参っております。

 さあ、皆さん!ご覧下さい!

 この新鮮な魚介類の数々を!


 エビ、貝、ハマチ、イカ、タコ、ウツボ、ウナギ、タイ、ヒラメ、そしてアジやイカの干物。

 多少怪しげな食材はありますが、新鮮な海の幸が所狭しと並べられております。


 実況風に始めてみたが、本日はこれでも仕事である。

 海産物の普及も当家の没落阻止プロジェクトの一環なのである。

 さすがに刺身は醤油もないし、夏だし、ということで焼いて食べることにした。


 メンバーはジョセフ料理長、水産試験場の諸氏、政庁の文化担当と水産担当、今回、協力いただいた漁師のみなさんと、その辺にいた一般の方々である。


 なお、馭者のゲルハルトはともかく、何で団長までいるのかは不明。

 文化担当は食文化繋がりでもあるが、祭りで精根尽きていたので、ご褒美だ。


 みんなで村はずれの砂浜に集まり、早速始める。湾内なので、静かな波の音が心地よい。


「しかし、魚はロスリーに住んでいてもあまり食べませんからねえ。」

「そうでしょ。でも、道が整備されれば新鮮な魚介類だって商店に並びます。美味しい物だということを知り、広めないとなりません。」

「しかし、これ、デビルフィッシュではありませんか?それにこれ、ヘビですよね。」

 まあ、そういう反応になりますよねえ。

 ここでもデビルフィッシュなんだ・・・


 でも、おいしいんです。

 味は間違いないんです!

 早速BBQが始まる。

 味付けは塩、でも予想どおり美味しい。


「いやあ、何で酒がないかなあ。」

「なるほど、そういう方向から宣伝すればいいんですね。」

「いやあ、こっちのヘビはコリコリ、こっちのヘビは濃厚ですな。」

「これ、食べても悪魔に取り憑かれませんよね。これ、ホントに食材なんですよね。」

「ジョセフさん。何でもチャレンジです。飽くなき挑戦だけが、新たな道に続いているのです。」

 何か今、良いこといったよね。名言だよね!


「確かに、見た目はともかく、美味いなあ、これ。」

「なあなあ坊ちゃん、次からはこういうときはあらかじめ言っといてくれんかのう。酒があればどんだけ良かったか。」

「にいちゃん、あるぞ!」

 そ、そうだ、漁師軍団がいたんだった。


「ガッハッハ!これよこれ!やっぱり美味い物と来たら酒じゃわい!」

「それにはあっしも賛成でさあ!」

「さあさあジョセフも飲め。お主はいつも料理ばかりで酒を飲む暇がないだろう?」

「ええ、いただきます。騎士団長様。」


「へえ?アンタ騎士団長さんだったんかい。おもしれえ、腕相撲、一ついいかい?」

「おう!望むところじゃ。ロスリー大祭綱引きで無敗を誇る、このギュンター・ゴホークが受けて立つ!」

「魚、味わって欲しいんだけどなあ・・・」


 それからは酒盛りが夜まで続いて、マリアさんにお小言をいただいた。


 私としては酒より米と醤油が欲しい・・・


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