帰ってすぐくらい休んでもいいんじゃない?
帝国歴246年3月
帝都から帰ってきてゆっくりできるかと思ったら大きな間違いだった。
ここぞとばかり仕事がたまっていた。
というより、政庁の人数が増えた分、処理できる事務量が大幅にアップした結果、私が決裁すべき案件が溜まりに溜まっていた。
しかも、セバスとの役割分担を決めてなかったからなおさらだ。
帰宅して早々、部下の大行列の処理という地獄が始まる。
「はあ、ちょっとあんまりじゃあない?」
「申し訳ございません。意外にこういうことを決めておくのは大事なことですなあ。」
「そうねえ。私もそこは予想外というか・・・いや、私のミスだね。」
「まあ、仕方ございません。幼い坊ちゃんが長期不在することは想定していませんでしたから。これから坊ちゃんが不在時の物事の決定については、決めて参りましょう。」
「全てセバスに任せるのじゃだめ?」
「それも帰ってきてから状況把握が大変なのでは?」
「まあ・・・それと何か報告ある?」
「金属精錬、金属加工工場も完成しました。化学工場も設備の組立が完了し、原材料の搬入が終わればいつでも稼働可能でございます。」
「それは良い知らせですね。」
「あと、徴税についてはおよそ8割の進行率で1,800万ディリとなっております。」
「それって、凄いんじゃない?」
「ええ、まだ途中経過なので、さらに増えますからね。」
「また、人口も坊ちゃんが不在中に数えさせました。2月末時点で35,447名です。」
「ざっくり5,000人増えたの。住むところはあるのかな?」
「ええ、知らない方が良かったかも知れません。」
そりゃ、見るからに増えてたもん。
「特に市内南側の造成を急がないといけないね。」
「取りあえず、あそこに誘導するしか手はありませんな。」
「ゴホーク以外はほとんど直轄地が増えてるんだよね。」
「はい、そのうち土地が逼迫すれば、へワークに行ってもらうのが良いでしょう。」
「あそこならどちらの町にも近いからね。」
「それと商会の船がもうすぐギルド国から戻ってきます。」
「通訳は確保できたかなあ。」
「肝心の船はまだ2ヶ月はかかりますが。」
「早くも2隻目が必要だね。」
まだまだいろんな事が進んでいて、休む暇なんてなさそう。
これってブラックだよね。未成年略取だよね。告発案件だよね。




