工場稼働
帝国歴245年12月
火薬工場が完成した。
ここは工場自体の構造が単純なので早かったが、「整地しながら建物を建てた」というよく分からない工法が現地で採用されたらしい。
絶対視察に行きたくない!
将来的には金属加工工場で弾薬や砲弾を製造するが、当面はロスリー市内で製造された弾体と、ここで製造した火薬をロスリー城内で組み立て、保管することに決めた。
さすがに町中で弾薬製造するのは危険すぎる。
ロスリー城も騎士団機能を移転した後、弾薬と食料庫、犯罪者用地下牢として活用できる。
その他、政庁は基礎工事が完成した。
まあ、ここは旧建物の基礎をそのまま利用可能だったので納得の早さである。
また、水産試験場がウラヌス湾に完成した。
と言っても施設の半分以上は海上の筏である。
陸上にも水槽はあるが、エアポンプがないのであくまで補助である。
そして、教員の募集を始めた。
学校は6歳児から10歳児までが通う領民学校と10才から2年間通う高級学校の2種類がある。
ロスリーにはこの2校を併設した総合学校を設置する予定にしているが、1年目は試行の意味で生徒は希望者のみとした。
今後、資金に余裕が出来れば給食を出したり施設を充実させることを考えている。
病院については、建設こそ始まっているが、医師がいない。
そこで町の医師のツテを頼ったり帝都でインターンを募集することにした。
いや、こうでもしないと辺境に医者など来ない。
また、騎士団員50名が増員された。新兵とはいえ、半数以上が元団員である。
同時に部隊再編案が決まり、新たに鉄砲隊と砲兵隊が組織された。
これに伴い新歩兵訓練要綱を制定した。
これは工兵と鉄砲隊の連携や匍匐前進を盛り込むなど、斬新な訓練内容となっている。
水道事業については、ニルヴェ川の上水道取水口から市街外縁部までの土地確保と測量が完成した。
これから水道橋建設に移るが、資金が足りないので一旦ここまで。
そして、ロスリー商会とエネル商会合同の貿易促進プロジェクトが発足した。
これは彼らの発案によるもので、早急に商業ギルド国に社員を派遣し、通訳を雇用するとのこと。
船員の増員も始まっており、意外に早く海外進出が実現するかも知れない。
そうそう、これだよ。私以外の人たちが働くヤツ。




