工場建設
翌日は早速工場建設予定地へ。
これから進入路建設、整地、建物建設、設備用資機材搬入・組立を行う。
「ついに工場建設ですな。」
「火薬製造工場はあっという間にできるよ。化学工場は製造機器の組み立てが大変になる。」
何せ沈殿槽、蒸留装置、加熱装置、還元装置、濾過装置、冷却装置など様々なものを複数作る必要がある。
ラインごとに違う薬品を作るので、いずれは工場の数自体も増えるだろう。
「作る薬品はどのような・・・いや、私が聞いても分からないでしょうが・・・」
「炭化水素、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア、酢酸、過炭酸ナトリウム、過酸化水素、塩素など、とにかくたくさんの種類のものを作る。」
「・・・やはり、製品の種類を聞いた方が良かったですな。」
「まず最初は石けんと洗髪料ですね。他にアルコールや蜜蝋、樹木、鉱物などの素材も使って化粧品や歯磨き粉、化学肥料、防虫剤、殺虫剤、ワックス、漂白剤、医薬品などを作ります。そして化粧品などは何種類か作って最高級品を貴族に高値で売りつけます。」
「ほう、では価格の安い物もあるのですね。」
「もちろん安いものは平民でも少し頑張れば購入できるくらいの価格設定を考えています。」
「それはとても楽しみですし、利益も期待できますなあ。」
「しかし、作りたい物の全てがすぐに作れる訳ではありません。ですから、原材料確保のために東や南大陸との貿易を進めたいんです。」
「なるほど。そういうことなのですね。」
「それと、この工業団地には金属工場、大型機械組立工場、精密機械工場、製糸縫製工場、技術開発研究所を建設する予定です。残る食品、兵器、製紙の3工場はロスリーの北に建設します。」
「確かにあそこも土地をかなり確保しましたが。」
「あそこだけ荷馬車が集中して運搬が滞るといった事態を防ぎたいんです。」
「しかし、ロスリーも大きく様変わりしますな。」
「ええ、でも早めに土地を購入できて良かったです。」
「そうですね。ただでさえ手狭な土地に多くの移住者が来ている最中ですから。」
「しかし、毎日ほんと忙しいです。」
「しかし、成果は確実に出ております。まさか1年でここまで変わるとは思いもしませんでした。」
「よく働いたよねえ。」
思わず感慨に耽るが、これはまだほんの一部が動き出したに過ぎない。




