領内の調査も進む
領内調査第二弾の報告が上がってきた。
今回は動植物や魚介類とその利用状況について調べてもらった。
その結果、有用ながら未利用、あるいはほとんど価値を見い出されていない物があった。
まず、植物では除虫菊、クスノキ、タブノキ、ケヤキ、トウヒ、カラマツなど。
ツバキによく似た何かもあった。
その他ハーブ類は充実していた。
意外だったのはレモンが領内にあったこと。
思わず笑ってしまったのがホップ栽培を行っている農家が1軒だけあったことだ。
自家製ビールでもあるのか?
動物類ではカイコがいた。
所謂山繭というやつだ。
鳥類やほ乳類では目新しいものはいなかったし、危険な動物もオオカミと中型の熊程度で数も少ないとのことであった。
あとカワウソがいた。まあ、言われてみればいても不思議はないが。
そして魚介類であるが、こちらは種類こそ多いがほぼ未利用であった。
これは、この国の漁業自体がごく小規模で、海に面して漁船が存在するこの地ですら、漁民の数はごく僅かなのである。
帝国の海岸線はどうやら砂浜か礫の海岸、もしくは崖が多く、港に適した土地すらない事が大きな要因である。
港も国内ではスーディルと帝都に近いダンケルク、西部のテーレ川河口にもう1カ所程度しかない。
また、帝国は人口も多く、燃料需要が旺盛なため、木材を造船用に回す余力も無いのだろう。
帝国で漁業と言えば川で行うもので、魚介類も過半は淡水産の物である。
今回の調査ではイワシ、アジ、サバ、イカ、タコといった沿岸もしくは近海物に加え、ウツボ、サメ、クジラ、カツオ、マグロ、ブリ、ロブスター、中型のエビのほか、ナマコ、アワビ、アサリ、ハマグリ、カキなどがいた。
意外なところではウナギもいる。
そしてお目当てのアコヤガイもいた。
残念ながら昆布とサケとシーラカンスはいなかった。
まあ、これは季候などの影響もあるので仕方ない。
それらを踏まえていくつかの指示を出した。
まず、新たな栽培奨励品目として綿花を指定した。
同時に養蚕業も振興対象産業とした。
今後製糸・縫製工場を建設し、ファッション産業を興す企みをしている私の都合である。
また、ヤブツバキのようなものが多く生育するウラヌス半島では積極的にこれを増やすよう指示した。
言うまでもなく椿油が目的である。
さらに、人工林の植栽樹種として広葉樹はウォールナット、ナラ。
針葉樹はトウヒ、アカマツを奨励対象とした。
水産分野では、新規設置する水産試験場でアコヤガイ養殖とウナギ畜養を最優先項目とした。
まあ、ウナギに需要はないと思うが、個人的には食べたい品目No1だ・・・
また、漁業振興策として干物の生産拡大を行うとともに、フカヒレと蒲鉾の試作を指示した。
そして試験場でついに小麦栽培が始まる。
成功すれば巨万の富が、グフフ・・・




