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囚われのアリシア~私にだって意地がある!~  作者: ホマージュ
第二章 遊戯大国クムルンランド 前編
9/51

ニズウェルという街

そういえば皆様は前話の

竜に引き寄せられたヒルハとアリシアの違いって気づきましたでしょうか?

一応そこも簡単には気付けるように文章に盛り込んだつもりです。

なんでかな?と思いながら読んでもらうと案外すぐ答えは書いてあります。

そして、その違いは勿論他の竜にも当てはまるので頭の片隅にでも覚えていてもらえると、後々理解するのに役立つと思います。


長々とすみません、

いつも閲覧ありがとうございます

おなかが空きました。

よろしくお願いします。

クムルンの中でもランド中央の次の次に大きいとされるニズウェル

国の要所の一つとして主に畜産を任されていた。

しかし、ランド中央や次に大きいルンデルの立ち位置が羨ましかった。

クムルンのランド中央では、テーマパークとして、

ルンデルではランド中央で使われる機械の生産を、

ニズウェルでは飲食店等用家畜や、ショーで使われる様々な動物を育てていた。



ニズウェルは屑砂砂漠側に位置し、

高い壁で覆われた都市であり、

月に二度程高砂と呼ばれる津波のような砂の波が不定期にやってくる。

高砂はこの近辺にはよくある物で、

よく人里や家畜、ましてや人を容赦なく大きな砂の波が呑み込みこんでいく。

そしてニズウェルはその高砂から国を守るための街であった。

一定以下の高砂を阻む高い壁、

街の真ん中に位置する遠見櫓には高砂の兆しが出次第、警戒のベルが鳴るように

魔法がかけられている。


街の住民としては自分達の街が防波堤となって

ランド中央の為の捨て石とされる役割を快くは思っていなかった。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「むかつく!つかれた!」

アリシアは悪態を付きながら、ルシリアの背中におぶさっている。

端からみたら可笑しな光景にルシリアは反応しない。

先程から壁を伝って歩いているのであるが門が見当たらない。

「こんなことなら入り口の門の方角を教えて貰っていればよかったな…」

背中にうるさいものをのせつつ、

冷静に歩みを進めていく。



この壁の周りを回り始めて、

軽く4時間程経っただろうか。

このままでは埒が明かないと眠るアリシアを地面に下ろし、大きく跳躍した。

軽く壁を飛び越え街壁の縁から見下ろす。

この高さから見なければ、気付かないだろう。


「どうりで…」


ずっとグルグル回っており、街への門が見つけられなかった、

がそれも当たり前。

別の隠れた通路があるのかもしれないが、

街壁の中の門の位置は外の地面、もとい砂の高さよりも下であった。

要は砂漠からの流砂で門まるごと埋まってしまっているのだ。

動いていれば大丈夫なのだろうが、

門の外で寝ているアリシアには既にある程度の砂がかかっていた。


ルシリアは軽くため息を付くと、アリシアから少し離れたところに着地。

大きく砂が舞う。

砂は比重が高いのか、滞空時間は少ない。

砂の布団を被るアリシアをそのままおぶり、

再び街壁を飛び越え中へ入っていった。



それなりに活気が飛び交い、

客の値段交渉に、店員の威勢のいい呼び込み。

やはり国の都市であるだけにそれなりに栄えていた。

露店のほのかに甘い匂いと芳ばしい匂いが立ち回り、食欲をそそられる。


風圧で急に叩き起こされたアリシアは砂漠のような無機質な景色から一転、人々の賑わう街並みに心踊った。


「久しぶり!久しぶりよ!何年ぶりかしら!!」

久しぶりの賑わう街にやって来たのに加え、

今回は自由に動けるのだ。

アリシアはキラキラと好奇心ビームをあちらこちらに向ける。

そんなアリシアを見ながら、ルシリアはふと周囲の視線が自分達に集まっていること、それに皆自分達を大きく避けて通りすぎていることに気がつく。


外からの人間がそんなにモノ珍しいのだろうか。

いや、そういった視線ではない。

怪訝な視線、焦り、驚き、恐怖。

様々な感情がいりまじったかんじだ


気がつけば、

屋台や露店商の元気のいい声が消え、

しん…、と静まり返っている。

明らかに自分達を警戒しているようだ。

こんな最初から訳もわからずに問題を起こしては敵わないと、

未だに好奇心ビームを打ち続けるアリシアの手を引き、路地へ逃げる。


路地から路地へ突き進み人が少ない方へと、駆け抜けていく。


「もう……なんなのよ、ホントに……もう!」

お楽しみ中申し訳ないが、確実に面倒事に巻き込まれる予兆であった。

この街での目標は移動手段である馬を手に入れる事と強者の情報収集である。


「あそこで逃げていなければ、面倒な事になりそうだった。何が原因だろうか。」

「そんなん私の美貌に皆見惚れていたに決まっているじゃない!」

あまりない胸を張って主張するアリシアを華麗にスルーし、考えに耽っていると、

前方から知らないおじさんに声を掛けられた。

「おめらー、そこさなにしよっとん?」





たてに長い麦わら帽子を被ったそのおじさんはカブと名乗った。

「いんや、こんなべっぴんさん二人も同時に拝めるなんて珍しいなぁ。…おらの娘も負けでねんだげどなぁ。。。ホントにきれいなや~…」

「娘さんがいらっしゃるのですね、歳はおいくつですか?」

すかさずアリシアが話を続ける。

「おめぇさんらと歳はあんま変わんね位だげどな、今中央の方さ出稼ぎに行っとるんだや。」

「そうなんですね!そしたら暫く会えないのは寂しいですね。」

「中央の方ば金はええけど、手紙一つ送れんし、連絡するのもできんとよ。」

「心配ですね、実は私達ここで少し滞在した後、中央に向かおうと思っているのでよかったら娘さんにお手紙お渡ししましょうか?」

余計なことを安請合いしようとしているアリシアに、正気か!?とばかりにルシリアが目を見開き、アリシアを睨む。

「ええんか?会ったばかりなのに悪いのう

、」

「いえ、ここで会ったのも何かの縁ですし。」

「ええこだなぁ。。」

「恐縮です、ただ今困ったことに移動手段が無いかと探しているところなのです。何か心当たりはございませんか?」

もじもじと目をそらせてから上目遣いでカブにお願いをする。

なるほど!こういうとこは流石だな!とルシリアは勉強する。


「うちの牧場の馬さ貸してやるよぉ」

見事な程に鼻の下が伸びていた。

馬にも負けず劣らずである。



なるほど、

トントン拍子で馬を確保である。



「それよりもぉ、赤髪のねーちゃん。」

アリシアにずっと鼻の下伸ばしていたカブから急にルシリアに話を振られる。

「外から来たからわかんねかったと思うけど、ニズウェルでは武器や武具の装備は衛兵以外はみとめられてねえだよ、街の方行くと衛兵呼ばれて追い出されっから気を付けてな。

でんも門のとこで冒険者も基本的には預かられちまうんだけどな…あんれ?」


元凶あんたじゃない、と言わんばかりの視線にルシリアは苦笑いで返す。

それにきっと不法入国である。




カブと別れ、笑顔で手を降りながら歩いて街の方面に再び向かう。

馬は確保した、ご都合が過ぎる程である。

まずは宿屋の確保に向かう。

その為にも、ルシリアはしぶしぶ鎧を脱ぎ、マントに包み歩き出す。


街の通りに出るとまた今度は美女二人に向けた別の視線を浴びることとなった。



南門前の大通りから少しはずれた所に

宿泊料の安い宿を見つけ、

中に入ると受付の店員はカウンターにおり、カーテンで肩位まで表情と顔を隠していた。

「いらっしゃいませ。休憩ですか?宿泊ですか?」

「宿泊以外する宿なんてあるの?」

アリシアの素朴な疑問に店員は口ごもった後構わず続けた。

「当館には様々な遊びが出来るよう、部屋によってそれぞれの工夫を凝らしております。どの部屋にされますか?」

羊皮紙に描かれた部屋の画を差し出す。


「へーえ、選べるんだ。じゃあここ。」

アリシアは割と普通の部屋を指差し、

先払いという形で金貨を差し出す。

「申し訳ございません、当館では他国の貨幣は対応しておりません。

本日はこちらを保証金としてお受け致しますので、この街の換金所にて換金の後、4200ムルをお支払下さいませ。旅の方のようなので換金所までの地図もお渡ししておきますね」


なるほど、

本来換金せねばならないところを一時金として預り、換金するのを待ってくれるようだ。

なかなか良心的な宿だなと感心する。

換金所までの地図を受け取り、部屋に向かう。

内装は至ってシンプルではあるが中央に大きなベッドがあり、その周りだけ鏡張りになっていた。

シャワールームはガラスで仕切られ、ここからでも丸見えである。


「なるほど、おしゃれね。」

アリシアははしゃぎながらベッドに飛び込むと

ルシリアはある一点に目を止め呟いた。

「トイレも丸見えだな…」

「それはこまる!!」

アリシアはそういうとベッドから飛び起きた。



まずはじめにごめんなさい。

更新めちゃくちゃ時間空きました。

更新がない日が続いてもpv数が0にならなかったのを私は確認しております。

感謝感謝です。

ここ最近本当に立て込んでまして…

言い訳は程々に。

中途半端な所で切ってすみません、宜しくお願いします!

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