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第1部「狩りの開拓」 第12話 「ジェノサイドアクス」のガルグイユ

怒り状態に陥ったグランドラゴンの攻撃は強大だった。黒曜石のような甲殻は平常時より柔らかくなっていてダメージが目に見えるほどになってはいるが攻撃するたびに甲殻の破片が飛び散り攻撃をしたプレイヤーに襲い掛かる。前脚による薙ぎ払いや踏みつけ、尻尾による叩きつけが多くのプレイヤーを攻撃している。幸いなことにプレイヤーたちはあの核兵器並みの威力を持った矢から生還し、戦闘に参加している。後ろから背中を狙うような連中がいなくて本当に助かった。回復アイテムを飲むついでに他のギルドに所属している黒人系スキンヘッドなオッサンプレイヤーに聞いてみたら、

「いいってことよ。あの矢のおかげで攻撃のチャンスができたし結果オーライだろ? そういうこった。でも、二度目はねぇぜ」

こんな答えが返ってきた。ゲーマーとはこの世で最も優しく厳しい人種であることを改めて実感した。俺たち(主にウコン)が行った作戦で気絶にまで追い込まれたというのに笑顔でそんなセリフを言ってくれるのだ。思わず「抱いて!」と言いそうになってしまう。

戦闘は佳境を迎えてきた。10段あるHPバーが5本目に差し掛かろうとしていたのだ。ウコンとサコンさんも本気を出しに行っている。

「そろそろ行くぜ。「獣変調」「狂化」発動! サコン!」

「・・・・うむ・・・。 「獣変調」 」

二人が同時にワービーストの種族スキルである「獣変調」を使用した。すると二人の髪が伸び目つきが鋭くなりウコンの方は牙が伸びているのも分かった。そして、

「「兄弟の絆」」

二人同時にスキル名を叫ぶと二人の姿は大きく変化していた。一言でいえば二足歩行の狼が武器と鎧を纏っている感じだ。

「閃け、六華!」

「・・・セブンススラスト・・!」

二人の攻撃スキルが決まると一気に5本目のHPバーに入った。

するとグランドラゴンに変化が訪れた。目が一層輝きを増し喉が赤く輝いた。

次の瞬間、

グランドラゴンの口からブレスが放たれた。

直線状にプレイヤーがいなかったため大事にはならなかったが受けていたらヤバかった。だが、フィールドの地平線に沈もうとしていた太陽が沈むと同時にグランドラゴンは地中に帰って行ってしまった。おそらく今日はここまでということだろう。周りのプレイヤーは皆憔悴しきっていてこれ以上は無理だったはずだ。

俺たちが帰ろうとした次の瞬間、

「ぐあああああっ!」

他のプレイヤーの悲鳴が響いた。プレイヤーのみんながそちらを向くと、

黒ずくめのフルプレートが、巨大な斧を持って、一人のプレイヤーの首を落としていた。

「やっ、ヤベェ。ジェノサイドアクスだ」

「逃げろぉッ」

プレイヤーが散り散りになって逃げていく。

「おい、テメーら。さっさと逃げんぞ」

「待てよウコン。あのプレイヤーは誰だ!?」

「あいつは「ジェノサイドアクス」のガルグイユだ。今のレジェンド・ハンター・オンライン最狂のプレイヤーキラーだよ」

「え?」

嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。

一年ぶりに再会した親友は、

殺人者になっていた。

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