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58瓶 森の鉱山

エシェック先生を探すのは‥変わらない。

 その傍らで、森の各エリアを散策しては、新しい素材に出会っている。


‥焦る気持ちを抑えつつ、今日は気になってた‥鉱山へ

 なか なか‥目的の場所も見つけられず、それでも全域は まだだ‥。

今日は・・鉱山が在るというエリアに・・・向かっている。


 昨日の夜に‥モーグーを、いろ いろ出して錬成したら・・普通に、串焼きになって出て来た・・。


串は・・・どこから? と、毎度 疑問符を浮かべつつ、食べるのだけど・・。


 それぞれが、本当に!! 美味しかった~。


・・焼いてる だけ なのに。焼いただけでコレって・・凄い。

今度は、他の野菜と組み合わせて、いろんなキノコ料理を食べたいものだね。


 お腹が空いて来る話題は、もう良いか・・。着きました。


 鉱山の入口が最初‥ではなくて‥森の入口ですよって感じに、木の枠組みだけの門があって、そこから入ると・・。奥へ と続く木々のトンネル。


 とても明るいから、まるで竹藪みたいだけど・・。普通の木々だ。

その先に‥こっちも木の枠組みで、入口が在るけど・・・。


 暗いなぁ・・。


 そういえば、ランプみたいな物は‥必要性を、考えて無かったな‥。

焚火するから 要らない と思ってたよ・・。欲しいな・・。


‥今度、探してみよう。



 地面は・・・石・・だね。足跡・・見えません。

暗いと思ったけど‥中に入ったら、そうでもなかった。十分‥見える。



いつでも、武器 取れるように‥装備は したまま。慎重に進もう。



入って すぐ のエリアは、石の洞穴《ほらあな》‥という印象しか無い。壁に近づくと‥。


細かい、穴の開いた・・壁だ。・・え?何?


 こっから、小さい虫が わら わら ・・と?


痒《かゆ》い!‥虫が出るかもと、考えるだけで‥痒くなるよ・・。

・・虫が出ない事を祈りつつ、鑑定・・。ん? そうなの?



良かった。虫の巣では‥無かった・・。




 【 サボ 鉱石 岩《がん》 】

無数の小さな穴が出来ている特殊な岩肌。細かい穴のせいか、ナイフなどで簡単に切り出す事が出来る。ここに、水をかけると大量に泡が出現するので注意する事。サポーネの原料なので、むやみに泡を出さない事。


サボ石・・って、ここから‥切り出された素材だったんだ!へぇ~‥・


・・簡単に? 本当かなぁ?


ナイフを出して、まず・・壁に突き立てた。スッ と入る。力 要らず。


「‥ホントに・・簡単だった」


 それじゃ切って折って‥いくつかのブロックにして。

採掘‥というより 採取に近い。そう感じるほどに・・簡単だった。


 家に戻ったら、錬成・・あ・・その前に、香り・・無いや。

むーん・・。香りが強いエリアにも、行かないとな。それはまぁ、明日で。


周囲に魔物の存在は、確認・・出来ず。それなら、このまま進むかな。


入って‥奥に広いけど、真っすぐ‥じゃなく、右に‥カーブしてた・・。


色の違う 壁 を見つけた。これは?


【 ジャッド鉱床 】魔鉱石

採掘には『ムラトーレ』を使用する事。澄んだ緑の色を湛(たた)える鉱床。かなりの硬度が在る為と、魔力を含んだ鉱石の為、小さな『ぺーノ』では魔力 負けして壊れるので、注意が必要。色の濃さで魔力量が決まる。砕いた物は、宝石として扱われ、高値で取引されている。


・・・えぇ!? ペーノ・・壊れちゃうの?


そっか、大きなツルハシがないと‥これは、無理なんだ・・。

・・じゃ、これは保留って事で。次に行こう。うん。


右にカーブしてた先は、少し真っすぐ行ったら、黒い壁に白い‥お?もしかする?


 若干、懐かしの・・ヘボコ石だ! 沢山ある~!

周囲に魔物は・・居ないみたい。今の所は。また1層は‥出ない・・とかかな?


 ちょい大きめな瓶に入れてく。スペードを使うのも、久し振りだ。


‥ウラトノ薬の材料の1つだから、出来るだけ‥たくさん採っておこう。




ヘボコ石‥塊にしちゃったの・・実は、もう1つ 有るんだよね‥。


 それは、あの大きな塊でも『小さい』って言われた時の為にと、予備で‥もう1つ 作って あったのです・・けど・・ねぇ。


 最初の石で 良い って言われたから、要らなくなって。・・残ってる。

使う所が無いけど‥。この鞄は重さが、全く変わらないから‥ま、いっか‥って。


 よし!十分かな。


ヘボコ石ゾーンの反対側の壁は、またサボ石の・・。


 あと隣の岩から、白い繊維みたいなのが、出てる所も在るけど‥。ちょい気持ち悪くて‥見ためが…ね・・。今回は、放置で・・・先へ‥。



ちょっと ぐね ぐね と曲がりながら‥進んでる。



 イエロ岩とかは・・なぜか無いけど。

フイブーヨ岩、ヘボコ石、サボ石・・は 取れた。


・・奥に来たけど‥今の所・・何にも遭遇せず。ま、鉱山 ある あるだから。

この後からは、出て来るんじゃないかな。



・・ん? 何だろ?




下に続く階段の…左側の壁。・・縦に‥岩が割けてる・・?


‥誰かが・・「とりゃぁっ!」‥って、斬ったとか?



  [ 砦への道 ]・・・はい? えぇ!?‥どれが?



 近づくと、それは 斬れてる のではなくて・・。

人が ひとり・・ やっと通れるかな?くらいの幅の‥暗い‥道だった。


奥は‥本当に 続いてるのか 怪しいほどに、真っ暗で 見 え な い 。


・・・。



ランプは無いけど、光る草は持ってるので出してみよう。

・・・道と言う名の 穴 へ・・近づける。




カサ カサ


    ワサ ワサ



・・・小さい‥虫さん達が‥登場。飛んで来なかっただけ、よし としよう。

光る草は、早々に仕舞いました。


 緑 や 赤っぽい のとか、黒い のとか・・いろ いろ 居る感じ。


鑑定すると‥いろんな虫 情報が、ぶわっと乱立して出るから‥どれが何やら。


ここが‥もしも本当に通れるとしても・・。

・・・・誰も 行きたがら ない だろうね・・。



兵士さんとか、甲冑に入り込まれて「わー!」ってなりそうだし。



・・スルーで‥良いよね!うん。 もう‥次 行こう。

下の階層へ 階段で降りて行く。



腰の短剣を‥すぐ出せるように持ちながら・・・。


 次の階層も、さっきまで居た所もそうだけど、壁に含まれる何かのお陰で、全然 暗くない。たいまつが、置いてある・・とかでも無いんだよね。不思議・・。


 ここにも、サボ石や‥各種 鉱石が在る。

これは‥ ペーナ で採掘 出来るから、コン コン と。



・・ふぅ。 何も出ないし・・・。ここら辺で、お昼にしよう。


鉱石を採った後の場所に寄りかかり、野菜ジュース と セルフ肉サンド を食べる。

・・最初は ” クセが ある肉 ” と思ってたけど、なんかもう・・食べ慣れた。


 果物の汁に付け込んで‥とか思って、果物も混ぜて錬成してみた。

同じような効果が出たのか、柔らかい お肉になってて食べやすい。


・・何か、トレーみたいなのは‥いくつか欲しいと・・思うようになった。

茸とか、床やテーブルに直接・・・置くの‥気が引けるようになって。


 借り物の家や家具だからってのも、あるのかも‥知れない。

気にしやすいんだよね・・私。それも雑貨屋で買う事にしよう。メモ メモ。


2層では カルボン石・ジン石・イエロ岩・ハルコス岩・フェッダ石・・かな。


フェッダ石は 初物 。


【 フェッダ石 】鉱石

比較的、浅い層でジン石 同様に見つけやすい。ただし含まれるフェッダの量は、かなり少ない為、中層 以上 下の階層で 岩 を採掘するのが 一般的。フェッダは主に装飾されたカトラリーや食器に加工される事が多い。


‥銀・・だと、思う。ジンが・・金だったから。


 ここにも、ヘボコ石 在ったけど・・。さっき大量に入手したばかりなので、ここでは取らない事にした。さらに下の階層へ降りる階段も、見つけた。


 ただ、これ以上・・下の階層は、今 持ってるペーナで採掘 出来ない鉱物が出そうって思って。


一旦・・町の雑貨屋に行きたくて。もしくは、アイテム屋・・かな?

 ペーナ・・これ1本しか持ってない。壊れるのは‥困るよ。



予備を買いたい。今日は‥1・2階層は・・魔物 出ない‥って、分かった。

・・それに、大きなツルハシが 必要な鉱石 が出て来た。


 次の採掘の前に、用意したいものね・・。よし、一旦 帰ろう。



 町に戻ると、すぐ検索して‥出た お店が・・。


 道具屋さんは、門を外側から入って‥左すぐの所に在った。

こんなに近くに在ったとは・・・灯台下 暗し‥ですね。


 シャララン 綺麗な音が鳴って、ドアが開く。


道具屋というから、薬の方が多いのかと思ったけど、まるで雑貨屋さんだ。


えーと・・。買いたいのは‥手帳、大きなツルハシ、トレー数枚、瓶も欲しい。


‥手帳 や トレーは、すぐに見つけれた。カウンターへ 持って行き‥店員に聞く事にした。


大きなツルハシ‥ムラトーレってのは、置いてるか?と・・・。

「在る・・けど‥」けど? 何です?



「君じゃ、持てないと思うよ・・」と言いながらも、持って来てくれた・・。

重そう。ってか、そんなに大きいの?!


・・・私の身長くらい・・あるじゃん!!


 持ってみようとしたけど・・。

支えてくれてる店員さんから、受け取る事も 出来なかった 。しく しく。


・・なんだか、デジャブ感あるんだけど?



「‥ね。無理だろ?」はい・・残念。でも手帳とトレー数枚、瓶を購入。


 会計の やり取り中に、非力な商人とかは、力持ちの冒険者を雇って、採掘に行くのだと聞いた。わざ わざ 頼むの? うぅーーん。


 雇う か どうかは、追々考えるとして・・。今日は疲れたし、酒場で ご飯を食べようかな。ちょい日は高めだけど。のんびり行けば‥良いよね。



 街中を、ゆっくり歩いて見て周りながら‥酒場に到着。


「おう‥今日は、来たのか‥」ん?


 昨日は、雨だったし・・。自分で採取したキノコ‥えっと いや、モーグーを食べたかったからね。メニューは・・今日は、どれに‥しようかな?


・・うんとー・・。


「ポークソップとトローチェプラのシャラップ煮‥を」‥何が何やら・・。


 2つは分かる。ポークソップは昨日、私も食べたモーグーの・・しめじっぽい茸。トローも、前に食べた事がある・・・牛肉みたいな お肉でしょ・・。


チェプラ・・も、野菜っぽいなぁ・・。

・・問題は、シャラップ‥だよ。黙れ?とか言われる⁇ 料理に?


 さすがに、それは違うよね・・うーーん?


「待ってる間、何 考えてんだ?」へ?


前を見ると、店主が不思議そうな顔で見てくる。

「料理が、ど ん な も の なんだろ~って‥」知らないので。


「…少し、時間かかる。・・その、これでも‥つまんでろ」

コトッ と、置かれた小鉢。


 え? サービスです?

中には、コーレニの‥和《あ》え物が、入ってる。


フォークで刺して‥食べる。 


 ふぐっ え・・・?




「ねぇ! 美味しい?」ん?


若干、涙目になってる私に、横から軽やかな‥お姉さんの声がする。

「…」えっとー・・・?


「こんばんわ~」あ・・お兄さんだ。


「おう‥おまえも、いっとけ」もう小鉢、出された・・。

「‥っ⁉・・・え? もう‥そんな時期?」


 ごくんっ‥えぐい・・ってか、マズイ‥ですよ・・お姉さん‥。

ご自身で、味見‥ちゃんと‥しました?って聞きたい。


 言えない、この 笑顔の姉さん を見たら…。


「えっと・・時期とは?」

「そっか、君は初めてか‥そっかぁ‥」なんでしょう?


「‥リムヌラ~ 注文 良いかぁ~」遠くで、お姉さん呼ばれて‥行っちゃった。



「すまんな・・坊主。飽きたら…無くなるからよ‥」


・・どうやら、ご実家で‥大量に栽培され、収穫したコーレニを‥。

どうにか需要を増やそうと、この収穫 時期にコーレニの創作 料理を作るらしい。


そして、店主に頼み込んでくるから‥。出してる・・らしい。大変だね。


 だからか。美味しく 無くて 驚いたんだよ・・さっき。

お姉さん、悪びれも無く‥皆さんに、小鉢 差し出してる。



 アフティさんみたいに、その料理が 何 と分かってる人は、青ざめて・・。

私みたいに、知らない人は・・タダの料理を、すぐ食べて‥驚く‥と…。



・・あ・・戻って来た。


「ねぇ、アフティ。今日のは今までと違うのよ!美味しいから、食べてみてよ!」

「‥ぅ・・あぁ・・」いや‥待って あげて。


「あの、お姉さん」「ん?美味しかった?」いや、そうではなくて・・。


「これ、灰汁《あく》 抜きして無いですよね?‥忘れてますよ」「え?」

‥まさか・・・知らない‥とか言うの?


 小さなメモ用に切った便箋《びんせん》に、簡単に書いていく。

料理の用途に合わせて、火を入れる料理なら‥とか、フィトなら長めに水に‥。


それを、お姉さんに見せてみた。

「この紙、貰って良い?」はい。


 これで、美味しい コーレニ料理 が、出来るかな? そうなって欲しい。


 塔町の市場の おばさんも、沢山 収穫できるけど、食べてもらえてないって、嘆いてたものね・・。


「坊主‥何を教えたんだ?」え? 基本的な事を ちょろっと。

「それより、僕のご飯は、まだ ですか?」お腹 空いたんですけど‥。


「ぉ‥おぉ。今 出来る」


あ、やっと来た。


【 ポークソップとトロー チェプラのシャラップ煮 】料理。

今の時期が一番 美味いポークソップと、トロー、チェプラをシャラップで煮込んだ料理。美味いかどうかは、使ったシャラップに寄る。見ためを嫌がる者も多いが、体を温めてくれる 一品。


だそうで。


確かに、赤いスープですね。冒険者とかは‥嫌がりそうね。



 どうやら、チェプラは・・たまねぎ?みたいな味だ。甘い。

シャラップ‥は? この赤い‥液体が、そう・・って事??


「あのー‥」スープを飲んでみても、いろんな味が溶け込んでて、元が何かが分からない・・。なので店主に、聞いてみた。


「ん? おまえは まだ飲めんぞ」

カウンター下 辺りから、出して見せてくれたけど・・・。

【サボ鉱石岩(こうせきがん)】

壁 一面に無数の細かい穴が開いている。ナイフなどで簡単に採れる。液体が かかると‥泡を出す特性があり、この泡を集めてサポーネは、作られる。泡が放出すると、その分 減っていき、最後には無くなる。


※切り出したブロック = 子供の手くらいの大きさ


【魔鉱石の鉱床(こうしょう)】

鉱山内には、こういった鉱床が在る。岩の形では なく、壁になっている。壊す際には規定のアイテムで。それ以外は、壊れる可能性がある。


※ムラトーレ (イタリア語・石工) = ピッケル・ツルハシの事。リモンが思ってた以上に大きな物。


※魔力 負け = この世界の あらゆるもの に、魔力値が存在している。魔石 < 魔鉱石 < 魔水晶 < 魔結晶の順に高くなる。普通の鉱石を採る際に使用するペーナでは、こういった魔力を多く含む物に使うと、ペーナの方が低いため壊れる。専用の採取 道具を使う必要あり。


【リムヌラ】(ギリシャ語・池)

ヴァ―ルの酒場で、働いている看板娘。明るく元気な女性。実家が 村で ご両親が農家をしてるらしい。コーレニの収穫時期に合わせて毎年 創作料理を作っては店主に頼み込んで、客に出されるようになった。一応‥味見はしてるらしい。


※フィト = サラダのこと。


【チェプラ】野菜

この世界で『たまねぎ』と同じもの。茶色の乾いた皮を剥(む)くと、薄い黄緑や白い部分が食べれる。生で食べる事は少ない。どの料理にも合わせられる食材。輸入品らしく、あまり市場に出回らない。


次回‥不快な視線と・・いつまでも迷惑な申し出に疲れます・・・

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