表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/26

5瓶 錬成

やっと、門へ辿り着き・・商館へ行って登録。

 門を抜ける為の『許可書状』を得る為に、依頼をこなしてランクアップを目指す事になった。


・・・しかし、草で良いのか?傷薬・・・・と思いながら、草をむしる私です。

 草は5束分作り、既に鞄に入っていて‥あとは、商館に戻るだけ。ただ・・朝 入った入口じゃない場所から 入らないといけない・・・・とか思いながら、裏路地を進むと、見た事ある場所に到着。



 あぁ、ちゃんと来れたわ。


 ドアを開き・・こっちは音、鳴らないんだ・・・。


奥のカウンターで 先ほどのお兄さんに、草束 と 紙 を渡す。

「はい、お疲れ~。簡単だったろ?」と言いながら、目の前に 10リン (大銅貨1枚) 出される。報酬らしい。有難く頂戴する。


「君は…文句を言わないんだね」と言う言葉に、顔を上げる。

はい? なんの話?


どうやら、なりたて商人(見習い)は、最初の報酬額に、ケチをつけるらしい。

 もらえるだけ、有難いとは思わないんだ・・・。


 正直、報酬額‥書いてなかったから、てっきり・・もらえない・・もしくは、小銅貨数枚だろうと考えてた。予想以上に多かったので、文句は無い。


 聞いて無かった事を思い出し、質問する。


「あぁ、そういや‥言ってなかったね。1日 何回でも大丈夫だよ」ただし、依頼の紙によっては納期が近過ぎて、受理されない場合も‥あるらしい。


 個人的に…ゲームでは、既に持ってるアイテムか確認したり、近所でGET出来るかどうかを確認した依頼しか、受けた事が無いのよね・・。だから、納期が『いつでも』とか言わない限りは、そんなに受けないと思う。


「ぉぃ・・」と後ろの方で声がする。


「呼ばれてるよ、君・・」と、お兄さんが言うので振り返ると‥ギルド長が「こっち来い」と・・・。

「おまえさん、カード出せ」と言われるままに、出す。


 何かしてるようだが?

・・こちら側からは見えない。直後、何か自分の足元から風が吹いたように感じる。・ん?・・・何だ?


ギルド長がカードを出した。あれ? 横に黒いラインが付いた。

「これを、かぶれ」と、今と同じ形の 黒い帽子 を渡される。


あれれ?

「ランクが上がったって事ですか?」と私が聞くと「早くかぶれ」と言うので、今の帽子を鞄に仕舞い、黒い帽子をかぶる。サイズは ピ ッ タ リ だ。


「あ・・このベルトは?返しますか?」

「やる」


 くれるってさ。では、そのまま付けておこう。


 どうも・・と言って、受け取る。すると今度はまた、お兄さんが呼ぶ。忙しいな・・・と思いながらも移動する。と、突然!勢いよくドアの開く音がして、ビクッとなった。 何?・・・


「おっちゃん、おっちゃん!コレ違うんじゃねーかー!」と、どこかで聞いた声がする。溜息交じりのギルド長が「また、おまえか‥。話、聞かずに飛び出す方が悪いだろうが・・」と聞こえる。


 『書状』って言ってたのに、木の板を渡してたから、おかしいな・・とは思ったけど、面倒事になりそうな予感があったから、すぐ退散したのよね・・。


お兄さんも‥苦笑いを浮かべてる。

 私が来ると、今度はグレーと黒の紙のを受けれる事を説明してくれる。


 ギルド長と少年の問答が うるさく続いていたが、関わらないように掲示板を見上げた。黒い紙には グレーの時のように、素材集めと傷薬の納品があった。


傷薬の納品に興味が湧いたので、取り外す。

 紙を‥よく見ると・・・


【 納品依頼 】 傷薬 5コ~10コ程度。納期・3日間以内。

納品場所・道具屋/ケントニス店まで


と、書いてある。


 道具屋さんに納品? あぁ、卸すって事かな。

「これは、傷薬は買うんでしょうか?」と聞いた。

お兄さんは、紙を見て「そうだね・・」と言いながら教えてくれた。


 普通は、草を叩いて汁を出し、小瓶に移せば出来上がり・・ってくらい、簡単なものだから‥小瓶を買えない人は、購入してから。買える人は、購入してから納品するらしい。傷薬を‥どこかの店で買うのは良いけど…報酬が、そこまで高くないことから、オススメは出来ない(赤字になる)・・と言われる。


 ふむ。小瓶・・一応あるけど、足らないな。とりあえず、受けておく事にしたのだが・・・「大丈夫かい? 今、受理すると今日から3日間で‥実質、あと2日しか無いよ?」と心配される。小瓶買うお金はあるので、たぶん・・問題無いと思う。でも待て・・「作るとしたら、どこで?」と聞くと、大抵は 自宅らしい。宿屋内では、許可されれば出来なくはないけど、他の人の迷惑(叩いてる音)になるから、許可されにくいって。


・・・ ど う し よ う か ・・‥・


 ひとまず 保留にして、また目途が立ったらにすると伝え、明日来るまで・・残してもらえるか‥尋ねると快く「いいよっ」と言ってくれたので、今日は宿を探す為・・依頼は受けずに、口論止まない商館から立ち去った‥。


ふー・・なんか、ギルド長も大変ね・・。


宿の多い通りに出て、ごはんも食べれそうな所を、探してみる。


 夕暮れ時になってきた。けっこう時間かかったんだな・・と、しみじみしながら、宿を探す。・・・だが、どこも いっぱい になっていた。



・・・どうしたもんか。





今朝の宿へ行ってみた。

「おぅ!空いてるぞ! 泊ってくか?」 空いてた!


 元気よく「はい!お願いします!」と言うと、前回より良い部屋に泊れる。

今回は、多く見積もって・・5日くらい・・と言うと、鍵を渡される。


「お金は?」 払ってない。


 前回は、1日だけだったから・・その場で払ったのだが・・。いくらって言われてない。


「鍵返す時に、いっぺんに 清算だ。ちなみに1日辺り大銅貨1枚だぞ」と言われる。鍵を受け取り、まず部屋へ行った。晩御飯は、もう少ししたら、出来るそうなので、それまで部屋で 小冊子を読もうと思った。


 鍵を開けて・・中へ入る。少し広めな部屋だ。オシャレな机と椅子がある。敷物まであるので、靴を脱いで入口横に置いておく。なんだか汚したくなくて‥敷物。


 せっかくなので、椅子に座り、机に置いて在る灯りを付ける。電気コードのようなものは、付いてないので・・たぶん、何か魔力的なアイテムが、使われてるのだろうと思い、これも鑑定してみた。


[ アギラ・オルクス ]

 アギラの目の魔石を使った灯り。半永久的に光り続ける。


 アギラが 分からん って!

・・目の魔石? 魔物って事かな?



相変わらずな説明に ツッコミ 入れつつ、冊子を取り出し、読んでいく。


 まず、商人のランクは・・0~6まで。6が最高ランク。それぞれ、名前も付けられてる。ランクごとに名前、装備アイテム、番号とカードに記される色の帯・・それらで、判断される。


 それから、ランクによる制限もある。


 ランク2・トパジィまでは、商館で商品の売買は可能。依頼も、簡単な素材取集・薬納品業務くらいまでしか出来ないし、報酬も低い。まぁつまり”見習い”って事だろうね。試用期間・・みたいな感じだろうなって事で、自分は納得した。


 ランクが上がると、いろいろな取引が可能になってくるみたい。ただ、報酬が高いものは、当然・・高いランクの商人を優先して、依頼を出したいらしいから、受けられない事もあるみたい。まぁ普通に考えても、そうだよね。



・・・ちなみに、0は、チェネレ と言い、1は、アキーク と呼ばれるらしい。店持ちの商人は、ランク名よりも・・お店の名前で呼ばれるから、装備してるアイテムをよく見るように と、書いてある。自分よりも高いランクの人に、難癖付けて‥トラブルを起こさないようにって書いてあるし。


・・・そういや、さっき・・・なんか、風吹いたけど・・何だったんだろ?


パンフレットの地図も広げる。お店の名前・・えーーーと、ケントニス!


 そうだ。そのお店も探さないと・・・でも、これじゃ・・。りっぱなお店の名前は載ってるみたいだけど、依頼のお店が見つからないぞ・・。明日は、そのお店の場所を探しながら、小瓶を買わねば。なるべく形は揃えたいけど…。




・・・ゲームのMAPマップが、恋しい。

 行った場所とか地図に載ってて、目的地までのマーク表示されたりして、向かう方角だけでも分かるのは、有難かったなぁ~・・なんて、想像してた。


 仕方ない・・と思って、地図のパンフレットにまた視線を落とした・・あれ? どっか落ちた?? 消えてる。


「飯 出来たぞーーーっ」って、階下から店主さんの大声と共に、扉が次々と開かれる音と、階段を駆け下りてるような‥大人数の足音がする。足音が少なくなった時に鍵持って、扉を一応閉めてから・・階下へ降りて、ご飯を頂く。


今日は、煮魚だった。美味しい!

 他のお客さんと、店主とのやり取りが聴こえてくる。


「調味料、届いたのかよ? おやっさん」

「あぁ。騎士団見習いが頑張ってくれたようで、すぐに解決してよ」

騎士団にも…見習いさんが居るそうです。でもま解決したなら良かったね。


 食事を終え、酒を飲みだした人達から離れる為、店主さんに「ごちそうさまでした」と言って、部屋へ戻った。一応・・未成年だし? 


部屋に戻って、地図を探す。・・・ベッドの下には‥落ちてない。



・・・もしか す る の?




 1度ある事は、2度あるって言うし・・・。

ステータス! と思ったら、再び開いた。



 案の定・・上のタブに新しく [ 地図 ]と書いてある。押して開くと、町の全体図から、ズームする形で画面が動き、今・・自分の居る場所だろうか? 赤の丸い◎で点滅している。それから、検索にあるような、虫メガネみたいなマークを見つける。


 ものは試しに、ケントニス 店 と入れてみると、今度は ぐぃっ と動いて、マップの上の方に、緑の旗が出現した。ここが、そう・・って事? 有難い! これで、迷わず・・に・・・・いや・・それでも、迷う時は 迷うのだけど・・。行けなくはないと分かり、ホッとした。これで場所の問題は良い。



・・・ん?


ふと 特殊・・の所に、赤い小さな粒が付いてるのが‥気になった。何だろ?



あ・・何か増えてる。



・・・錬成・・・? 


[ 錬成 ] 素材1つを使って、アイテムを 作成 出来る。


え? 素材1つで、アイテム作る??


合成・・いや、1つだから、合成とは言わないよね・・。



で・・どうやるのよ・・・。そこに説明は 無 い の??




 実は、今日・・草が伸び放題な場所を見つけたので、まだ明日も‥同じ依頼をやるだろうって、思ったので…余分に引き抜いて、持ってきたんだよね。



1束の草を出す。・・・念じろ・・とか、言う?


・・・錬成の文字を、指先でつついた。


 他の説明無いんですか?と思ってたら、びょんっとウインドウ出て、顔にぶつかるかと思ったくらいの勢いで、思わず避けた!


それは、薄い黄色のボードで・・・やり方が、書かれていた。


 何 な に・・・。


素材を持って、手を合わせろ?


 はぁ・・えっと、持って・・手を合わせる・・・。




・・・・反応 し ま せ ん が?




やり方が違うのかと思い、素材を‥包むような形で‥やってみた。


 直後、手のひらの中で何かが産まれてる感じがして、手を開くと『ゴトッゴトッ・・』と。小さな小瓶に入った緑の物が、5つくらい机の上に、出てきた事に驚いて、目を開く。こういうのは…音 緩和の為に・・ベッドの上とかにした方が良さそう・・・という感想と共に、出てきたものを、鑑定してみた。



[ リモン傷薬 ]

 一般的な傷薬。体力・30回復 材料・草


・・・・?? リモン傷薬??


え・・・あれって、そういう事だったの? スタベンとか、変なの・・って思ってたけど、作成した人の名前って事?!



。。。なんか、自分のキャラクターの名前が付いてるのが、こそばゆいというか、照れくさいって言うか・・なんか、ぞわぞわするな・・・。


どれも同じ名前が付いた傷薬が、出来た。

 説明に‥今まで無かった、効果が表示されている。


体力は、やっぱり・・HPだね。30回復か。まずまずじゃない?


 あれ・・1束で、5コ出来たけど・・・。


少しの草で、もう一度やってみた。今度は、布団の上で。

・・・2コ、出てきた。え?これで、2コ??



葉っぱ、1本だけを持ってやってみた。


・・・1コ出来た。効果は、みんな同じで。



それとガラス瓶・・・勝手に入ってる! 買ってないのに、入ってる!


 もっというと…買ったのと全然違う。‥なんというか、香水の小瓶みたいな入れ物に入ってる。買った覚えは・・ありませんけどねぇ・・・。


 ・・どうなってるんだ?



・・・もしや、これが・・俗に言う・・・ ” チート ” だろうか?

そう言うと、なんとも しょぼい感じ が・・・否めないが。



とにかく、これで解決してしまった。


計 8コ


 キリが良く無いので、もう‥1束で、作って・・余分な分は、自分が使えばいいや と思って、仕舞っておいた。


 明日は、また・・ギルドへ行って、さっきの依頼を受理してもらって、届けに行こうって思った。まだ、許可書状の話が出てないから、もう少しランクを上げないと、出せない‥のかも知れない。


 そう思って、ステータス画面を閉じようと思ったけど・・なんか、能力値・・増えて・・る?


 風は・・レベルアップだったのかな?


 だって最初の 体力は150 だったはずだ。今は 200 になってる。

魔力は、あまり増えてないし、他のもそんなに上がってないけど。


・・・はて?


この世界 来て、まだ魔物と戦ってないのですが・・・?



 あれかなぁ? シミュレーション系RPGだと多いのが、何をやっても経験値になって、レベル上がるっていう・・感じ‥なのかな?


・・町中、歩き回って・・草抜いた・・・だけですけど・・・。



 ステータスあるある的な、次のレベルアップまで・・・みたいな項目が無いので、何とも言えないのが残念だけど、明日の為に、もう少しアイテム作って仕舞っておこう。こうして、拾った草を傷薬にして・・眠くなったので、灯りを消して眠った。


 明日は・・納品依頼を受けるぞー・・・ぉおー・・と、小さな声で決意して、眠りについた。店まで・・遠そうだったけどね・・。

【この世界のお金価値】

1円=小銅貨1枚/10円=大銅貨1枚/100円=小銀貨1枚/千円=大穴銀貨(50円玉の一回り大きいもの)1枚/1万=小金貨1枚/10万=大金貨1枚/百万=大穴金貨1枚※これ以上は無い。


※遭遇する少年=現在、アルドルの町の問題児として、有名な少年。


【アギラ・オルクス】この世界の一般的な照明機器。魔物の目の魔石によって、永続的に使える優れもの。だが、この『アギラ』は生息個数が少ない為、けっこう貴重品。無い場所もある。オルクス=目の魔石という意味。


【商人ランク】0(見習い)~6まで。各ランクを示す、装備アイテム・カードの帯などにより、ランクが示されている。制限もあり、ランクが低いもの・高いものでは、扱える商品が変わる。

ランク0 チェネレ (グレーのベルト) → ランク1 アキーク (黒の帽子) → ランク3 トパジィなど


【錬成】素材1つから、アイテムを作り出す特殊スキル。


【傷薬の名前】作成者や店の名前が前に付く。効果が見えるようになったのは、錬成を覚えた為。


次回・・初、納品依頼・・・迷子にならない事を祈ろう・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ