28瓶 傷薬アメ 販売開始!
宿屋で ” 集団 食中毒 ” ‥この世界で『 グルミア 』と呼ばれるものが発生!
気休め程度の傷薬アメで・・・治ってしまった。それは、良かったけれど…。
そのアメが、この後‥いろいろ大事に な り そ う な予感が・・。
騎士団から人が来て‥1人の冒険者が、連れて行かれた。
‥これで、理由も‥分かると思うけど。でもなぜ ココ が、狙われたのだろうか?
お店の人達は、食堂の掃除を始めた。
「君、協力してくれて、ありがとう」と受付のお兄さん。
「いえ。役に立てたようで、良かったです・・」
‥病気 回復用・・とか、言 わ な い のだけどねぇ‥あの薬。
翌日。朝は・・まばらな お客さんの中、普通に朝食を食べた。
でも・・騎士団の人達が、いろんな所に居て‥なんだか‥落ち着かない。
「…すみません」 部屋に戻ろうとした時に、声を かけられる。
振り返ると、若そうな騎士さんだ。
「昨日、みなさんに使った薬の残りは、今‥ありますか?」
・・あぁ‥昨日の? ある。「はい。これです」と、小袋を出す。
売りたいので、ちょい ちょい作ってる。
でもね‥。あの怖いのに‥会いたくないから、1度出た素材を‥少しづつ使って作ってる。そろそろ、また遭遇しないと・・。セーカが、効けばな…。
「少し、預かっても‥よろしいでしょうか?」
「預かる? 買って下されば、返さずに済みますが?‥1袋、100Rですけど‥」
「少し待って‥」ごそ ごそと、どこかに‥ポケットでも在るのだろうか?
‥何か、肌色くらいの色みで、とても小さな紙 出したけど‥書く物‥無いのかな?
自分の手帳に付いてるのを取って渡すと、受け取って何か書いた。
紙は‥どこぞへ仕舞われて、ペンは返されると…。
別の方を ごそ ごそ‥して、100R受け取ったので、袋を渡す。
騎士さんは‥私に お辞儀して、釣られて‥お辞儀を返す。
その後‥どこかへ去って行った。
「ねぇ‥それ、まだ在るのかい?」と言う声に振り向くと、今度は 受付けのお兄さん。「まぁはい。いくつか‥」「それなら…ここに置いて、売ってみる?」
そういえば、ここに来たばかりの日に『少しなら置ける』みたいに言ってたね。
どうしようか?
「置いてもらう手数料は、いくらですか?」と聞いたら、お兄さんの方が、首を傾げた。‥そういうのは無いらしい。サービスの 一環なのだとか。
じゃあ‥と言って「このくらいの 大きさ なのですが・・」どのくらい置けるのか?と、改めて聞いてみる。カウンター横の部分に‥低めの木のトレイが置いてあった。そこに、入るだけ‥だって。1つ置いてみたら・・うん。4袋いけそう・・。4袋‥詰めて置いたら、5袋いけた。
すると、カウンター内に戻ってた、お兄さんから‥小さな紙を渡される。
名刺くらいの…真っ白な紙だ。ちょい厚め? でも、やっぱ名刺みたい。
「何ですか?」何を書けば?
「どんな物か、いくらか‥を書いて欲しい。書ける?」
はい。ペンは受け取ったまま‥仕舞ってなかった物を使う。
『リモン傷薬アメ』が、正式名称だけど…。
なんか、自 分 の 名 前 が見えるのは‥照れる。
・・なので『傷薬アメ』1袋 100R そして、隙間が沢山 空いてたので・・。
その下に説明として ” 傷薬アメ ( 体力15 回復 ) 5個 と 回復薬アメ ( 魔力40 回復 ) 1個 オマケ入り ” とした。
15回復にした傷薬に、ノイゼルの欠片、メイ ( 3粒 程度 ) で出来て…。
緑の飴玉に。味は 甘酸っぱい。ノイゼル自体の値段が、分からないけど・・。
‥傷薬 15回復 7R / メイ @3R×3粒=9R=16R+ノイゼル分でキリ良くして、1粒 20Rと考えた。ただ、1粒だけでは、15回復でしかない。これを1粒単位で売るのもなーって思った。だから、5つにしたんだよね。
傷薬の飴玉‥5粒・・単純計算で、100R ( 小銀貨1枚 )
・・なんかね。梅のアメ袋を買った時に、大粒が入ってた・・みたいに、何か驚きがある方が、良いと思ったんだ。だから、回復薬の飴玉は… オ マ ケ として、入れる事にしたんだ。
オマケを書かない方が‥とは思ったよ。
でも冒険者は ” 鑑定が使えない ” って 前提があるから…。敢て‥書いた。
ついでに、私の似顔絵 簡単なの‥描いた。簡単の‥なら描ける‥一応。
書いた紙を渡すと、絵を見てるんだろうな・・私と紙を、見比べてた。
そして、木のトレイの前に、紙を挟む所が在ったみたいで、そこに入れてた。
「全部 購入されたら、その時お金を渡すよ。君が…この宿を去る時に、残ってたら購入された分だけ。品物を持って行くか、この宿を信用して‥置いていく場合は、再び来た時に、購入された分を渡すからね」と説明してくれたので、メモ帳に‥書いておいた。
「分かりました。お願いします」
ぺこりっ とお辞儀すると…お兄さんは、優しく微笑んでくれる。
・・さて、何するんだっけ?
・・あ!そうだった。外!
一旦 部屋に戻って‥いろいろ‥装備する。ポンチョみたいな防具は、見た感じよりも薄手なのに、丈夫なのが良い。
フードはせずに、弓矢‥短剣を装備する。下の防具も欲しかったけど・・。
さすがに、思ったようには…ならなくて。
他の素材を・・何か見つけれたら‥とは思ってる。じゃ、行こう。
・・え? また手を出される。 毎回??
仕方ないと、飲み薬を出すと・・「それじゃない」と 言われる。
えー?‥何 ? ?
「‥その‥口に含む‥」
あぁ・・飴ですか。そうですか・・はい。予備ありますよ。
「一応、アーベン トロートのカウンターで、少し置かせてもらったので、欲しかったら買って下さい。次回、これは渡しませんよ」と言って、1粒だけ差し上げた。
1つ・・・という顔をされたが、私は さっさと、門を通る。
ふー・・っと大きく息を吐き、まずは・・フィールドでの戦いだ。
・・なんか、すんなり倒せる。
あれ? 前回までの…戦いの苦労さは‥どこへ?・・。
そう思うくらい 矢も すんなり当たるし。‥短剣の攻撃、一撃 程度で消える・・・素材 残して。もしや、もう次の魔物 出るの?‥とか思ったけど、この日は1日バラダーだった。
しかも‥湖で‥モラスク‥えーと・・モラスク ストラーノって透明な奴。
セーカ向けたら・・即 固まった! セーカ‥ 万 能 過ぎでは?!
固まって、数秒で崩れて、素材 出して…消える。
楽…って事で、あんまり湖に近づかないように、何体か‥同じ方法で倒す。
簡単に倒せる方法・・発見した・・。
セーカよ、ありがとう!と、すり すり したのは‥言うまでも無い。
大丈夫。誰も見てない!・・・たぶん。
ドリは要らないので、小屋の中‥入らないようにした。
‥森の奥も行ってみたいのだけど・・と、恐る恐る‥奥まで来てみた。
けど、やっぱり‥枯れ放題・・は、変わらない。魔物も居ない。
‥風が、枯葉を掠めて、乾いた音が‥鳴り響いていた。
今回は、何も収穫 無し。大穴の右側を通って、奥へ来てみたけどね。
薄暗くならない内に戻ろう。薄暗くなって、穴に落下は・・困る!
‥水の中に、何も居ない・・と良いけど、たぶん居るでしょ?!と、お約束 展開は勘弁して欲しいからね。
昼食は、最近・・もっぱら、菓子パンを食べてますよ。
‥あんこ・・・無いけどね。残念。
さて、今夜は何を食べようかな?・・と考えながら、門へ戻る。
・・あれ? お店の前に、人だかり・・・。
混んでる…既に。‥今夜も、部屋で・・かな‥と、立ち止まって見てたら…。
「おまえの薬が評判らしいぞ」左横の兵士が ボソッ と、言った言葉を聞いて、振り返った。「え?‥ぼく・・ですか?」・・目だけ、こっち見た。
「そうだ。昨日のグルミア治したの、おまえの薬だろ?」前を向いたまま、兵士は続けた。まぁ‥はい・・って、相槌くらいしか出来ない。
なんだか、大事に‥なってる 気が する。
「宿に置いたんだろ?」 え・・はい・・それが?
「宿に来てる客が欲しがって、今‥あんな状態だそうだぞ・・」
え??! 目の前の混雑、薬 買う為・・?
ど・・どうしよう。戻れないよ・・。
「そろ そろ、門が閉まるから‥もう行った方がいい」
前後、両側の兵士が総出で、門の扉を動かして‥閉め始めた。
・・仕方ない。
「すみません‥通して下さい…」な ん と か 宿の中に戻れた。
食堂…ガラ ガラで、空いてた。こっちからは、入れないものね・・。
「‥凄い人だったろう?」おばさんが、声をかけてくれる。
「はい・・戻れないかと、思いましたよ」あはは・・。
よもや…自分の薬のせいで‥混雑してるとは、思わずでしたよ・・。
「今日は、何にする?」
「そうですねぇ・・」気になったんだけど・・これ、何だろ?
『ポンポン シュニート』・・・もはや、料理名には‥見えないのだが?!
これ、前のトラストの宿に‥もう1泊してたら、食べてたハズの料理。
こっちは値段 分からないけど、頼んでみる。
「はいよ!待ってな」と言われたので、待ってると・・出て来たのは・・。
「お待ちど!」と大皿に、山盛りに盛られた‥‥オレンジと茶色の・・岩??
スプーンだ。掬えって事かな? もう、何が出て来ても‥食べる!
ぱくっ ん?! これって・・・。
お い し い っ! カボチャだ!
カボチャの甘みのある・・山盛りな 何 か …としか言えない!
私の ボキャブラリーの少なさ を、嘆く。
・・嘆いても‥何も、変わらないけどね。
全部 食べれた。
カボチャの味 部分が『ポンポン』らしい。何それ、かわいい。
直訳すると『カボチャの岩礁盛り』らしい。どんなよっ?!
毎度、ツッコミ入れる私の身にもなって・・と、この世界の説明に 言いたい。
【 ポンポン シュニート 】( 料理 ) ポンポンをメインに、様々な野菜を煮込んで混ぜ込み、岩山みたいに盛付けた料理。
だそうです。 なんだかなー。でも、美味しいので 良し。
カウンター近くに居ただろう人達に、もみ くちゃ に されたのか・・・。
お兄さんが ぐったり してる・・。
「…あの、大丈夫ですか?」お疲れの‥ご様子ですが・・。
私が声をかけると、カウンターに‥伏せていた体を‥起こし「あぁ。大丈夫ですよ。それよりも、もう売れてしまったよ‥」
・・へ? と、置いたはずの所に無い。「はい‥500Rね」と渡される。
なんか・・兵士に渡した辺りで、昨日? 一昨日?に‥薬で治った人が来て、買って行ったみたい。でも、その話を耳にした人が、続けざまに‥買いに来たらしい。
「すみません。予備で、いくつか置いてけば、良かったですね・・」
「そうだね。いつもなら…こんなに早く、売切れたりしないのだけどね…」
今の内に、今ある分だけ‥全部 渡す事にした。
お兄さんが、木箱を出してくれる。
傷薬の時とは違って、中蓋は無しで、上にと積み上げていく。
30袋くらい入れた。けっこう、有ったな・・・。
‥これで、対応 出来るかな?
・・でも、店員さんの…負担が増えそう。
「‥心配してくれて、ありがとう。大丈夫。明日は他の店員にも、手伝ってもらうから」と、私の心配に気付いたのか‥そう言ってくれる。
「あ、あと‥売り切れたら、次は当分 無い・・と言って下さい」
次を作るのは簡単だ。中身ならね。・・・入れる袋が 無いの。
魔物の皮すら無いから、袋の自作も出来ない。
・・雑貨屋に明日、行って‥買おう。行って無かったし。
あ、そうだった‥と・・カウンター後ろの棚から、数枚の色の付いた紙を出して、渡される。 何だろ?・・・あれ?・・・これって・・。
「何で依頼書?!」赤・黄色・黒の3枚の紙。なんで?!
「なんかね、同じ場所になるらしいけど、君に‥お願いしたいらしいよ」
・・お店の人からの 指名 だそうで。そういうの…あるの??
よく よく見ると‥あー・・なるほど。ワングさんですか。はい・・。
「断るなら、僕が持って行くけど‥どうする?」と言うけど・・。
「いいえ。受けます。お気遣い ありがとうございます」
・・とにかく、今は部屋に戻ろう。
「…そういえば、あの捕まった人・・。理由‥聞きましたか?」
「‥ぁ…ぃ‥いや、まだ話さないらしいよ」
・・・? 何か‥‥。まぁいいか。会釈して部屋に戻った。
明日、納品ついでに‥雑貨屋も行こう。2箇所あるんだよね。
‥えーーと・・。
地図と睨めっこしてたけど、あくびが出た。行きたいように 行こう。
それより、ワングさんの依頼は・・。
黒 ・・ 傷薬 30 回復 × 10個
黄 ・・ 回復薬 20 回復 × 10個
赤 ・・ 飲薬 10本
・・・飲み薬の注文が来た。えーーー。
効果書いてないけど、いくつのでも良いのかな? それなら‥まぁ、なんとか有るかな。‥敢て、今から作らないと・・ってのは無いや。
よし。明日の朝、お風呂に入って‥出かけるとしよう。
【リモン傷薬アメ】傷薬の回復量そのままに、アメ玉の形に成った薬。親指の第一関節くらいあるので、やや大きめ。大人用。飲み込まないように‥注意。傷薬アメ5つ+回復薬アメ1つ (オマケ) 入りで 1袋 100R。
※メイ=いちご のような甘酸っぱい果物。同じような形で、ピンク色。
【宿での売買】大きな宿では、ギルドと提携 関係により、一部の行商人の旅費 集めに、商品を置いて、代わりに売買するサービスがある。大抵は、数日~数十日で完売くらいの流れ。気軽に利用してもらう事を、目的としてる。
【アーベン トロート宿】(アーベントロート=ドイツ語・夕焼け) ウィリディス州 トントの町の宿屋の1つ。4階建てで、1泊 50R~300Rの高級宿。個室のみ+風呂場付。食堂は1階カウンターから左奥。カウンターすぐ横を右に曲がった先に、手洗い所がある。客が少ない時間帯に、それぞれ交代で休んでるらしい。
※セーカ=瞬間的に乾かす魔石品。大抵は、ギルドの風呂場に常備されてる、黒く丸っこい物。スイッチの類は無く、乾かしたい物に‥近づけるだけで、発動する。
※セーカすりすり‥は、少年がやるだろうか?と思うから、気にしてるだけ。
【ポンポン】この世界で、カボチャによく似た味の、中身が‥オレンジの実。皮は、緑ではなく‥赤茶色。栄養豊富で、年中‥食べる食材のひとつ。
次回‥商人としては・・どうなんだろう?・・私・・・




