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112瓶 ランケアの町

情報が 届けられたものの・・その内容は 様々 だった。


 主に‥危険 地帯へ 呼び出される事が多い。何だろ?


今日は、有力そうな情報の確認に‥ランケアの町を目指します。

チュンッ チュンッ

        カァー ん?


いつもは鳴かない‥カラスのような鳴き声が・・聴こえた。


・・今日、何か‥ある訳?

まぁ いいや、起きよう。


 今朝も変わらず‥パン屋さんの パンを食べ、野菜ジュースを飲む。

支度して・・まずは、橋まで飛ぶ。


 移動が 楽 とはいえ、道中のワシャクは・・相変わらず出るので、油断せずに‥行きたい。こんな所で‥ピンチになるのは‥マズいもの。


 漁村に繋がる森を横目に、川沿いを・・西?に進む。

川の先には、大きな塀と共に・・水門が見える。アレだろうね。



 地面が川沿いの砂利(じゃり)道から、舗装された白い地面になった頃…。

大きな水門が目の前に‥ででーーん!と、聳(そび)え立っていた。


 川を挟んだ反対側にも、兵士の姿が見える。こちらは、右側だ。

でも‥反対側って‥山じゃ・・魔物対策? 謎だ。


「こんにちは‥」通れるかな?

「ここは、騎士団 管理の水門だ。許可の無い者は通せない」はい。


 印章を見せる。

せっせっと お仕事した お陰で・・カエルレウス州のマークも染まってる。


 面白い事に‥全部の州のマークが染まったー!と 思った翌日に見たら、1つのマークになってて、驚いたのよね。


 つまりは、チェントロ国の マーク に なってたって事。


「!!」

白い印章を持ってる事…そして、ブローチを見て‥気づいてくれた。


「失礼 致しました。商人リモン殿・・どうぞ、お通り下さい」はい。

あ・・えっと・・何を‥あげようかな・・。


「‥いえ・・自分には、必要ありません」え?!

あげるのが・・普通なのに?


あ・・甘く無い‥魔力 回復の ムニ に しよう。

「これを、どうぞ」


『要らない』って言ってるのに、あげるのが・・私です。ふふっ

困ってる。貰って下さいよ・・あ・・受け取ってくれた。


「甘く無い魔力回復 ムニ、ドマテス味です」

「野菜の?」そう。


 珍しいものを見た‥という感じで、袋の中を覗いてる。見えるの?

袋の中は暗いから‥見えないと思うのだけど・・と、思いながら門を通る。



ここは、門‥な だけ・・なんだ。

 町や 市場は 在 る も の ‥と、思ってたけど・・無かった。



もう、エキャルラット州に入ってる。

って事は・・あの・・遠くに見えるのが、ランケアって事かな・・。



 早く行って、お昼を食べたい。よし・・進もうって時に、ワシャクー!

弓を放つ方角には、気をつけないとっ。


兵士の方へ‥行かないような立ち回り方をして・・ふぅ・・倒せた。


 体力ある・・個体だったな・・・疲れた。


魔物も、毎回 同じと思うのに・・。能力値に‥たまに、差があるって知った。

・・小物には、あんまり個体差は感じないけど・・・。


よし・・もう目の前に来れた。


また、兵士に・・驚かれた。それに・・・。

「あなたが、本物・・ですか」そうです。


 少し前に来た‥『商人リモン』は、大人の男性。

本物の方が、小柄な子供だという事に、違和感を感じてるみたい。


「大人の方を、先に見たせいですね‥」また、ドマテス味のムニを渡す。

今は、これくらいしか‥新 し い のは、無い。


「‥野菜の味とは・・」嫌いでしたか? 好き嫌い無いの?

嫌いじゃないけど…好きでも無いらしい。まぁ、食べてみるって。



 到着。 ピコンッ 『ランケアの町』


もう、その音に・・驚かなくなったよ。それに、この世界も‥慣れたよ‥。


 しっかし・・こ こ も 広いなぁ・・・。



 屋根は、赤 や オレンジだけど・・。家の壁は‥なぜか白い。

国境の町は、他とはまた…違う印象だね。


人も、建物も多い。この国境は・・隣国 ガーバートと繋がる場所だ。


 植物系の素材を集めるなら、ここってオススメされるくらい‥物が集まるらしい。珍しいものも・・ありそうだけど・・・。



 とにかく、まずは商館だ。地図が貰えるなら‥どこでも良いけど。


近くの食堂で、昼食を頂く。パンの耳が無い‥サンドイッチを食べた。おいしい!

 商館の位置を聞くと、どうやらココの商館も‥『ロムメット』らしい。


 他にも、在ったんだね・・。


複合施設で・・あぁ・・あの、横に広がってる建物が‥そう‥って事。

 教えて貰った通りに進み、1区画‥全部‥繋がった建物で‥入口 いっぱい。


どこが、どこに? いいやっ もう、どっか から入ろう!


 比較的、近い位置に在った‥1枚ドアを開く。

中は ひ ん や り とした空気に、人の話声が響いていた。


 ここ・・どこよ?


 入った場所の‥すぐ、近くには・・建物の見取り図を見つける。

えっと・・現在地は‥ここでー…案内所は、けっこう遠いな。


 左に進んだ‥先みたい。今‥来た場所は・・どうやら、冒険ギルド側だった。


 どうりで‥武装した人達が多いのね。商人姿の私を‥『なんで、こんな所に商人が?』みたいな顔で見てるのが、分かったもの。


 商人だって、依頼に来るでしょ!‥護衛とか。とも思ったけど、口を出さずに‥案内の方へ・・向かった。


 冒険ギルドの依頼カウンターを過ぎ・・売店を過ぎ‥まだかな?



案内所って看板が出てる。ここが‥そうみたい。あれ?‥地図は、こちら?

 そんな看板に つられて‥向かった場所は、案内カウンター 横 の カウンター。


案内の人は、女性だったけど・・。ここは、子供?まぁ‥いいか。


「すみません‥地図が欲しいのですが‥」

「はい。1枚10Rです」お金を渡すと、地図を受け取れた。


他にも、地図を受け取る為にと・・流れて来る人たち。


 なので、さっさと‥どいた。


門は・・この商館・・じゃないや、ロムメットから・・。

 さっき入った入口を‥北に抜けたら‥近い。


そうは思ったけど、一応‥依頼ボードも見ていく。

・・最近の需要を知るのに、良いからね。ふむ ふむ。


「なぁ、おい・・」


‥うーん。興味惹かれるのは・・無いなぁ。さて、門へ 行ってみようかな‥。

「おいって!‥無視すんな!」


 誰かが、だれか に 向かって文句 言ってるみたい。


聞かない声だし、関係 無さそう・・と 歩き出すと‥目の前が暗くっ!?


 ひゃっ 人に ぶつかった。もう…いきなり道、塞がないでよね・・。

「おい・・おまえ、待てって言ってるだろ」はぁ?


見上げると‥どこかで、見たような気も。

って、それより・・今までのは、私に‥言ってたの??


「誰?」呼び止めるにしても、もう少し‥やり方ってのが あるでしょ・・。

「‥俺は、マシャッカだ。おまえは、リモンって言うんだろ?」そうだよ。


マシャッカ・・名前は、知らないなぁ。誰だろう?


「師匠が、おまえを探してた」へぇ? それで?

‥そんな むすっ とした顔されてもね・・。私も忙しいのだよ。


「見つけたら、連れて来いって言われてる。ついて来て貰うぞ」強制なの?

「こっちだって都合が、あるんだけど?」


 そんな顔しても、ダメです。


少し考える素振りをして、何か紙を出して‥ん? 渡された。何だろ?


『 薬師の話をしたい 』とだけ、書いてある。仕方ない。

「分かったよ。行こう」


ホッ とした顔して「こっちだ」と言い‥歩き出すので‥ついていく。

 さて、どこへ 行くのやら‥。



 別のドアから、外に出て・・目の前の‥これまた、大きな お屋敷くらいの・・・へぇ? 宿屋なんだ・・ここ。入って行く。


 受付で、何か話すと‥促(うなが)されるまま‥2階の奥へと、ずん ずん 進む。

足・・速いな‥この子。遅れないように‥進んで、奥の部屋の前に来た。


 ノックをして、中の声は・・おじさんだ。

「失礼します。師匠‥連れて来ました」

「入ってもらえ」


 促されるまま・・入った。広い部屋・・。

「失礼します」


 カエルレウスでの‥メドレグで、私の言葉に突っかかって来た‥おじさんだ。

確か・・商人だったね。そっか・・。その時の‥あの少年が、この子か。


「手短に願います」忙しいのですよ・・私は。

「まぁ、ここに掛けてくれ」椅子を勧められたけど…。


部屋の中には、この商人・・名を コラールと言い、赤ランクの商人と‥。


 他は‥この人は、薬師なんだ‥ルグレって人。

それから その人の護衛の‥冒険者…マジか・・。



この冒険者・・にこ にこ と笑顔だけど、ルカーの残党だ。気をつけよう。


「長引くようなら、失礼させて頂きます」

「待ってくれ‥。貴殿の探す‥薬師に関する話をしよう」


 どうやら、薬師 エシェックが来たのは‥本当みたい。

だけど‥カイチェットの森での、討伐の最中だったそう。


「それなら、だいぶ‥前の話ですね」椅子に座らずに‥立って聞いている。

隣に立つ、マシャッカが・・座れよ‥みたいな顔するけど、無視で。


「しかし、エシェック殿は‥我らと共に、カエルレウス州へ 行ったのだよ」

「そうだったのですか・・。それで、その後は?」


「用事がある‥そう言って、我らとは‥早々に別れてしまってね‥」

なんだ。結局・・ ” 情報は無い ” って事でしょ。来て損した。


「お話は、以上のようなので‥僕は、失礼します」

「いや、待って下さい・・リモンさん」薬師の人・・まだ、何か?



話 聞いてみたら・・・我慢してたけど、う ん ざ り してきた。


「申し訳ありませんが、僕は そういう事を する気は 全く ありません。お引き取りを。では、失礼します!」


 マシャッカが遮る手を払い、ドアを開け‥扉 閉まった瞬間に・・『転移』した。



もう!・・何なのよ‥。私は、便利屋じゃないっての!


 あの薬師‥。


ホントに、エシェック先生の弟子なの? そう名乗ってたけど・・。

・・・怪しい。



 何より‥たぶんだけど、偽者に優遇されてたのか‥適当な薬 作って‥売り捌(さば)いてた事を自慢気に言ってたり・・。


 あたかも、自分の『自信作だ』とかホラ吹いて‥。味見も出来ない物‥作って、何 言ってるのよ・・・。本当に・・呆れた。


 ああいうのには、関わりたくない。マズいのを‥高く売るとか、止めてよね‥。

しかも、私の名前で売るのをさ・・。


‥なんか、まだ探してるみたいだけど・・無視よ。無視!



  しかし・・困ったな・・・。

 

ホントは、ここで‥情報を得る予定だったのに。自慢話で終わっちゃったもの‥。

・・仕方ないから、一旦 帰ろうかな。新しい情報・・来てるかも‥。


『リモン様』ん? あれ?

「どうしたの? コビト‥」町中で、出て来るなんて珍しい・・。


『この町の商人ギルドで、リモン様が探されてるようです』えぇ?!

よく分からないけど・・戻ってみよう。この宿の反対側が‥ロムメットだし。



 通りを挟んで反対側にあったドアから入る・・と、私を探してる‥ギルドの人を見かける・・。話かけようとすると・・素通り‥え・・ちょっと・・・。


 私が、前に立っても・・気づかない。偽者を探してる‥とか、言う?

お兄さんは、放っておいて‥‥案内の人に、自分を探してるかを聞いてみた。


「はい。商人‥本物のリモン様を、ギルド長が探しておりました」

「自分が‥そう なのですが・・」

ギルド証を出して‥伝えると、奥から別の人が出て来た。


「ギルド長は、急用で出かけたので‥こちら、預かっておりました」

あ・・紫の封筒だ。


「確かに、受け取りました」

その人は・・お辞儀をして、また部屋に戻って行った。


カウンターとは、逆の壁に寄りかかり‥手紙を開く。


 さっきまで、慌ただしく動いてた兄さんは、案内の お姉さんに呼ばれ、私の方を見た後・・驚いた顔のまま・・立ち尽くしてる・・。


 そこまで、驚く事かなぁ?



_________________________________


 商人 リモン殿


キトゥリノ州 アンビジョ塔町のギルドより

緊急 依頼を、受けて頂きたい。


飲薬 を 体力50回復 10本 / 魔力50回復 10本

ムニ を 体力30回復 100粒 / 眠気覚まし 50粒

毒 解除薬 30本 お願いしたい。


納品は、箱に入れた状態で塔町ギルドまで。


お手数ですが、お願い申し上げる。


冒険ギルド長 モンス・イグニフェール

_________________________________


あー・・はい。


・・・粒・・注文‥。袋じゃない。しかも、眠気覚ましやら‥毒回復やらも。

とにかく、一度 戻らないと。キトゥリノ州の家で良いか。


 タイヌイで隠れてから、転移した。

【水門】カエルレウス州 と エキャルラット州を跨(また)ぐ 川に架かる水門。白い塀と共に作られている。両側に兵士が立ってるのは町と変わらないが、川で遮られてる為‥町の門兵よりも 強い者が 選ばれる。水門の中に 寝床と手洗い場 程度は在る。


※水門の兵士は『商人リモン』と知って内心 慌ててた為「要らない」と言っていた。受け取るのも義務の内なので受け取っていた。


※魔物の中級以上には、個体差がある。小型 や 初級 魔物には無い事が多い。


【ランケアの町】(ラテン語・槍)

チェントロ国 エキャルラット州の国境の町。森の国 ガーバートと繋がっている。特殊な許可を持ってるか ランク高位でないと 出入り出来ない。横に広がる形で 町が作られている。複合施設『ロムメット』があり 広く大きな宿も 点在している。ガーバートとの交流が盛んな為 植物系 素材は ココが 一番 多く集まると 言われている。


【マシャッカ】商人ランク 1 ( 黒 )

商人見習いとして、商人コラールの弟子になっている少年。カエルレウス州 メドレグでの 一件で、ブローチを取ろうとして何度も挑戦してた。男 / 13歳 / 150cm / 赤黒い髪 / オレンジの瞳 / コラールを『師匠』と呼ぶ。短剣を使ってるが‥本当は長剣が使いたい。


【コラール】商人ランク 3 ( 赤 )

基本的に、普通に商人として活動している。ローシ店のチェントロの町 支店の 雇われ店主。時々 他店に協力してたりもする。男 / 41歳 / 167cm / 茶色の髪 / 黄緑の瞳 / 槍 / マシャッカは 知り合いの子供で 預かってる。商人として登録して色々教えている。


【ルグレ】

自称…エシェックの弟子。以前 ランケアに現れた『商人リモン』の為に薬を作ってた。その商人は偽者と知りつつ 後から来た本物は子供と気づき、同じように手駒にしようと画策したが 失敗する。傷薬アメは自信作と言うが 本人が味見した事は 一度 も 無い。男 / 32歳 / 杖 ( 補助魔法 初級のみ ) / 172cm / 緑の髪 / オレンジの瞳 / そばかす。


※そういう事 = 味のマズイ商品を作って高く売る事


次回、塔町に納品・・その後、彼らに会って・・・

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