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名前をどうぞ

章「街へ行きますダンジョンマスター」の「ダンジョンに帰ってきました」の1部の文章を編集しました。具体的にはミストにも権限を渡した部分。


そうなってしまうと色々とおかしな点がでるので。


コボルトオヤビンの一人称も分かりやすく「あっし」に変えましたので宜しくお願いします。

「名前……ねぇ」

「分かってる、こっちの我が儘だし無茶を言ってるのは理解しているつもりだ、聞かなかったことにして──」

「良いぞ別に」

「へ?」


 寧ろもっと前に言ってくるのかなと思って待ってたんだが中々口に出して来なかったもんな。


「い、いいのかマスター?」

「あぁ、そろそろ族長とか呼ぶのにも疲れてきたし、あと全員族長だし」


 ぶっちゃけホブゴブリン族長だとかオーク族長だとか長ったらしいんだよな、半年以上の付き合いで結構話す中だって言うのに種族呼びはちょっと申し訳なくなってきていたところだ。


「そろそろ呼びづらいし名前ある方が便利だろ」

「べ、便利てオヤビン。名前にはその程度だけじゃないんですぜ?」

「そうでごわす、名前持ちの魔物と言うのは大体が種を隔絶した個体にだけ与えられるのが常識なのでごわすよ」


 まさか野生児どもに常識を問われる日が来るとは思わなかった、絶妙に悔しい。


 そりゃこの1年の殆どがダンジョン内の生活だったわけだし、世界のシステムの事なんてこれっぽっちも知らないがまさか魔物よりも知らないとは思わなんだ。


「なぁ、その上位個体はどうやって名前を認識するんだ? 誰かに与えられるのか?」


 自分で名前をつけられないなら誰かにつけてもらうって事だとは思うんだが、それは一体誰だ? 神か? いやアイツは暇そうだし違うか。


 というかだとしたら明らかに上位個体っぽかったミストって名前が無かった訳だがどういう事なんだろうな、この世界の謎は尽きないな。


「ワテらも上位をなんかはあったことが無いでごわすからなぁ、詳しいことは分からないのでごわすよ」

「何分この森の中から出たこと無いからな」


 ずっと森の中でいがみ合ってた訳だもんな、そりゃそうか。


 つまり何か、俺は田舎者の魔物よりも常識知らずってか。ははは、抜かしよる。


「ふっふっふ、オヤビン。あっしが他所から来たって事を忘れてねぇですか?」

「おぉ、コボルトオヤビン。そう言えば出身どこだ?」

「なんとあっしは王都付近出身でっせ!」


 なんてこった、噂のシティボーイって奴がこんなところにいるとは。


「何か知ってるのか?」

「全く知らねぇです!」

「「……」」


 こいつ後でシバいたろ。


「じょ、冗談でさぁ! 知ってやす、知ってやすからそんな目で見ないで欲しいでさぁ!」

「何のための嘘だよそれ」

「いやぁ、オヤビンとお嬢の漫才見てたら俺も少し憧れてやして……」


 お嬢とはラビィのことだ。


「漫才なんてしたことないぞ俺ら」

「自分の事ってのは得てして他人にどう見られてるか分からないものでっせオヤビン」


 照れ臭そうに頬をポリポリと掻きながら苦笑いするコボルトオヤビンは後で毛を刈るとして、続きを聞こうか。


「あれはあっしがまだ若い頃でござんした……」

「長くなるなら聞かないけど?」

「たまには語らせてくださいよ!?」


 ムリムリ、他所でやってくれ。


「はぁ、語りたかったでさぁ」

「まぁまぁ、俺達が後で聞いてやるさ。マスターは忙しいんだ」

「そうでごわす、今回も遊びに来た訳ではないでごわすよ」


 ついさっき暇になってブラブラと遊びに来ただなんて言えない。


「そんくらい分かってまさぁ、話がそれやしたね。とは言ってもあっしも細かく知ってる訳ではねぇんでさぁ、同郷に変わり者のコボルトがいやしてね」


 何でもその変わり者のコボルトはオヤビンの兄だそうで、行く宛もなく旅をするのが好きらしい。コボルトの生態としては群れで基本的に行動し、個々に動くことは殆ど無いらしいがそのコボルトは変わってるっぽいな。年に1回くらいは帰ってくるらしくその時に話を聞いたようだ。


「兄貴が言うには王都よりもかなり先に進むと1つの城があったみたいでして、そこに足を踏み入れたらしいんでさぁ」

「お前の兄貴たぶんアホだろ」


 あからさまに危険すぎるだろそれ。


「まぁ確かに楽観的ではありやしたね……。それでその城の主にあったらしいんですがそれが上位個体だったらしいんでさぁ」


 なるほど、結局この国には危ない奴がわんさかいると言うことは理解できた。魔物がダンジョンに殴り込みに来るってのはないと思うが皆を外に出すときは注意するように促すとしよう。


「それでその兄貴はどうなったんだ?」

「なんでもその城の主に歓迎されたらしく楽しんで帰ってきたんでさぁ」


 そいつボッチじゃね?


「結局名前が誰から与えられるかは謎のままだな」

「確かに……すいやせん、無駄話してしまいやした」

「無駄話と言うほどでも無いかな、色々いい情報が聞けた。何かの参考になるかもな」

「オヤビンはやっぱりお優しいでさぁ」


 そんなことは無いとは思うがまぁ、良いだろう。細かいことは気にしない方が良いし。


「コボルト族長は兄貴みたいになろうとは思わなかったのか?」

「兄貴にはちゃんと憧れてやしたし、真似をしようと旅に出たりもしてたんでさぁ。1人旅ってのも中々良い体験でしたよ。ただ……」


 1人で旅をして彷徨っていると他のコボルトに遭遇する事も多々あり、縄張りに入られたと勘違いしたコボルト達に襲われ戦い、死闘の末に勝利を納めるとその群れの長になってしまったらしい。


 そしてその群れから離れて1人旅を来る返すがどこに行っても同じような事を繰り返し、いつしかコボルトオヤビンにまで進化してしまい挙げ句の果てに離れた群れも合流してしまったらしく、仕方なく率いることにしたそうだ。


「1人旅も面白いけどやっぱり仲間がいると毎日笑えて嬉しいもんでしたからねぇ、あっしにはこっちの方が性にあったんでさぁ」


 そして暫くしている内にマルタの街付近にまで到達し討伐隊が編成され撃破、また仲間を集めつつ俺を探したとここまではこの半年で聞いていた。


 兄貴に憧れた結果と言うのは初めて聞いたけどな。


「良く良く考えてみればこの中で上位個体に近いのはオヤビンの方か」

「確かに、俺はゴブリンよりも1つ上だが上位個体じゃなく上位種だしな」

「ワテなんかずっとオークのままでごわすからなぁ」

「その点で言えばオヤビンの方はリーダーよりも上のコボルトオヤビンだしな、上位個体になるのに1番近いんじゃないか?」


 そこら辺種族によって違いがあるかもしれないけどな、例えばゴブリンなら3、4回の進化を経て上位個体になるとか。


 もしかすると成長速度の違いで変わるのかもしれないな。


 子供から大人に変わるのが遅いコボルトは進化の段階が少く、成長の早いオークは進化の段階が遅い的な感じだろうか。


 進化の実を食べさせて促してみたい所だがイマイチ進化の条件はよく分からないし今はゴブリンにだけ使っている。


 そもそも上位個体の領域に踏み込むのはどれくらいかかるのかとかどこまで進化すれば上位個体として見られるのか色々と検証して行きたい所だな。


「さて、色々聞けたし本題の名前をつけるか」

「急に来たなマスター」

「こういうのって雰囲気とか大事にしないでごわすか?」


 え、そう言うのがお望み? ちょっと時間無いからさっさと行こうか。


「まずはホブゴブリン族長、今から君の名前はアトスだ」


 俺が急に名付けを始めたので族長3人衆は慌てて膝まずいた。どこで覚えたんだろうな。


「は、はっ! この力、マスターに全力で捧げるぜ!」


 力強い返事を聞き次に移る。


「オーク族長、君はアラミスだ」

「はいでごわす! ダンジョンの繁栄のために、子らの未来のためにこの身を捧げるでごわすよ!」


 良い返事だ、思わず拍手したくなる。


「コボルト族長、君の名前はポルトスだ」

「お任せくだせぇ、一族全てマスターに忠誠を誓いやす」


 言葉使いはあれだが気持ちは伝わってきたな。


「はい、名付け終わり。解散!」

「「「あっさりしすぎだろ!?」」」


 小さいこと気にすんなよ、ハゲるぞ。


  

レビューって機能があるらしいですよ?(ちらっ)


沢山の人に薦めてもらえると嬉しいです。そこまでの作品かは自信はないですが

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