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淡々後漢書  作者: ンバ
第二十一、李忠伝
79/102

三、家族を顧みず

3.

進圍巨鹿,未下,王郎遣將攻信都,信都大姓馬寵等開城內之,收太守宗廣及忠母、妻,而令親屬招呼忠。時,寵弟從忠為校尉,忠即時召見,責數以背恩反城,因格殺之。諸將皆驚曰:『家屬在人手中,殺其弟,何猛也!』忠曰:『若縱賊不誅,則二心也。』世祖聞而美之,謂忠曰:『今吾兵已成矣,將軍可歸救老母、妻、子,宜自募吏民能得家屬者,賜錢千萬,來從我取。』忠曰:『蒙明公大恩,思得效命,誠不敢內顧宗親。』世祖乃使任光將兵救信都,光兵於道散降王郎,無功而還。會更始遣將攻破信都,忠家屬得全。世祖因使忠還,行太守事,收郡中大姓附邯鄲者,誅殺數百人。及任光歸郡,忠乃還復為都尉。建武二年,更封中水侯,食邑三千戶。其年,征拜五官中郎將,從平寵萌,董憲等。


(訳)

進軍して巨鹿きょろく(鉅鹿)を包囲したが

下す事ができず、

王朗は将を遣わして信都を攻めた。


信都の大姓である馬寵ばちょうらが

開城してこれに内応し、

太守の宗広そうこうおよび李忠の母と妻を捕えて

親族に李忠を招呼させた。


この時、馬寵ばちょうの弟が

李忠に従って校尉となっていたが、

李忠は即刻彼を召して見えると

恩に背いて城を明け渡したかどを数責し、

そこで彼を格殺してしまった。


諸将は皆驚いて言った。


「家族が人の手中にあるというのに

その弟を殺すとは、何と猛々しい事か!」


李忠は言った。


「もし賊をのさばらせていれば不忠、

則ち二心を抱いているという事である」


世祖は話を聞いてこれを嘉し、

李忠に対して言った。


「今、我が兵は已に成った。

将軍は戻って年老いた御母堂や、

妻子を救出するべきだ。


吏民から家族を救い出せる者を

募って銭千万を賜り、

やって来たら、我に従って取り返そう」


李忠は言った。


「明公の大恩を蒙り、

(この人にならば)

命を捧げる事が出来ると

考えておりました。


敢えて宗族や親族を内顧しようとは

つゆとも思いませぬ」


世祖はかくて任光に

兵を率いさせて信都を救援させたが、

任光の兵が道に於いて散り

王郎に降ってしまったため

功なく引き上げてきた。


ちょうど更始帝が

将を遣わして信都を攻め破り

李忠の家属は全生がかなった。


世祖はそこで李忠を帰還させ

太守の事業を代行させた。


郡中の大姓で邯鄲(王郎)に

懐附した者を集めて

数百人を誅殺した。


任光が郡へ帰還すると

李忠はそこで都尉に復帰した。


建武二年(26)、

改めて中水ちゅうすい侯に封じられた。

食邑は三千戸であった。


その年、征きて五官中郎将に拝され

寵萌、董憲らの平定に従軍した。



(註釈)

王郎につく人、寝返っちゃう人も多いし

イメージよりずっと光武帝苦戦してる。


光武帝や任光が出征している間に

王郎の派遣した将が信都を攻めると、

信都の豪族の馬寵ばちょうが寝返り

太守代行中の宗広や、

李忠の家族を捕えてしまった。


馬寵の弟は李忠に従軍していたが、

李忠はこれを責めなじり

殴り殺してしまった。

いわく、


「賊を野放しにしておくのは不忠だ!」


李熊の弟が賊を招き入れたときに、

銚期ちょうきが咎めずに

「お母さんと一緒に弟の所へ行きなさい」

って言ったのと対照的です。


兵を集めた劉秀は話を聞いて、

「李忠の家族を助けに行こう」と

当然の提案をするも、

「あなたに命を捧げると決めたので

家族を顧みようとは思いません」と返す。


そこまで劉秀に惚れちゃったか。


結局、更始帝の兵が

信都を破ったので

李忠の家族は生還がかなった。


李忠は、信都に戻ると

寝返った名族の数百人を誅殺した。

怖いくらいの忠義一徹。

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