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HANIWA⭐︎HAO  作者: なかと
第三章 ノロワ=レイル編
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聖夜⭐︎クリスマスくるしみますだよ! 前編

「やあ、アッシはハオちゃんだよ。遂にこの日がやってきたんだよ」


 ── ええ、やってきました。

 長き物語の先に辿り着いたのです。

さあ、魔砲少女。 お行きなさい。


「フライドチキン、メガバケツセット頂戴だよ!」


 今日はクリスマス•イヴ! ハオちゃんは今夜のクリスマスパーティの為に、フライドチキン屋さんに来ていました!


「ハオちゃん、サラダも頼むのですわ!」

 不摂生に一石を投じるメオちゃん。ですが、焼け石に水ですね!

 一年で一番HOTなイヴェントの準備は万端です!


「今夜はチキンとピザを食べるよ。コーラも飲むよ。楽しみだよ」

 なんてHOTな組み合わせ! 背徳感なんて捨ててしまえ!聖なる夜より不摂生なる夜こそ、人類に与えられた福音に他なりません!


「ハオちゃん、ウチはピザを買って来るのよね」

「じゃあ、僕は飲み物とケーキを調達して行くよ。後で黒レ騎士の家に集合だな」


 コヅエちゃんとハンムラビくんのチームプレー! これが、激闘を共に乗り越えてきた強固な結束力ですね!


 こうして、魔砲少女たちは黒レ騎士のアパートに転がり込みました。


「よくきたな。ところで、イヴなのにこんなむさ苦しい所でいいのか?」

 黒レ騎士のアパートは築30年。歴史を感じる内装に、華やかな飾り付けが違和感を醸し出しています。


「いいんだよ! これ以上登場キャラが増えると収拾がつかなくなるんだよ!」


 こうして、パーティは始まりました。

テーブル一杯のご馳走に皆の笑顔が弾けます。

 しかし、黒レ騎士は一切手をつけてませんね?

ダイエット中でしょうか?


「どうしたんだ? さっきから全然食べてないじゃないか? っていうか、そのフルアーマー脱いだらどうなんだ?」

 ハンムラビくんのネタ振りに対し黒レ騎士は

「ふっ、俺は食事を摂る必要がないからな。それに、この鎧は脱げないのさ」と、寂しそうに答えます。


「風呂キャン界隈なんだよ! でも、臭くないんだよ?」


「黒レ騎士さんって、不思議な存在ですわ。呪いのせいで死なない身体になったって言ってましたが、どういうことですわ?」


 黒レ騎士は自分の手のひらを眺めながら言いました。

「実は俺には既に実態はない。いわば、この鎧が実態そのものなんだ」


 なんて事?! ってことは黒レ騎士は幽霊?!


「…… そうか。長いあいだ呪いに囚われているんだな。白巫女を救って欲しいと言っていたが、つまりは二人で成仏したいということか」

 ハンムラビくんはピザを食べる手を止めて視線を天井に向け「静かになってしまったな…」と、呟きます。


「せっかくのパーティなのよね! 暗い話はここまでにしておくのよね。 大丈夫、ウチらが全部まとめて救ってやるのよね!」

 コヅエちゃんの言葉に、みんなの頬がほころびます。

そんな感動の中、場違いな声が、開け放たれた玄関から聞こえてきたのです!


『ぐへへへ。オイラはノロワ=レイル様の手先、クリスマスのノロイだぁ。ケーキが潰れてしまうノロイいで、クリスマスを阿鼻叫喚の地獄に変えてやるぜぇ?!』


──まあ! なんという事でしょう!

 みんなが楽しみにしていた、聖なる夜を台無しにする輩が、いつのまにかパーティに混ざっていました!!


「なんてこったいだよ? ノロイ、表に出ろだよ!! 勝負だよ!」


 外に飛び出す魔砲少女たち。しかし、そこにはケーキが潰れる呪いの他にも……。 


『シングル•ヘール シングル•ヘール♪ クルシミマース♪ ♪ ククク、オラはクリスマスボッチのノロイ。リア充爆発しろぉ!!』


 なんと!クリぼっちのノロイまで! 

これは、『こっちは任せろ!もう一体は任せる!』的なバトルになりそうです!


『おおおおハオよ。ワシらはハンムラビとバディ変身じゃあ!』

『メオちゃん! 僕たちはコヅエちゃんとバディで行くよ!』

 勾玉の髪留めと赤い首飾りが発光し、辺りを包みます。


「みんな、バディ変身だよ! 黒レ騎士はケーキを死守してほしいんだよ!!」


 おさまった光の中、変身を終えた皆んなの姿は!


「アッシはプロレスラーなんだよ!」

「僕は実況解説者だね」

 燃える闘魂なハオちゃんと、マイクを握りしめるハンムラビくん! マイクを使って! あ、あ。愛の告白が遂にッ!

「しません」


 さてもう一方は。

「メオはユーチューバーですわ」

「コヅエは……。 ユーチューバー御用達のリングライトって! またこんなのよねぇぇぇ!!」


 聖夜に相応しい変身にノロイたちは『な…なんでやねん?!』と、尻もちをつきます。アスファルトの底冷えが容赦なく彼のお尻を責め立てて、先制攻撃は成功です!


 さあ、次回はハオレスラーと実況者vsケーキのノロイ。

 メオチューバーとリングライトvsクリぼっちのノロイという、激闘が始まります!


 お楽しみに!

            ── つづく。


 

   【 ジカイ ヨコク 】


 やっぱり、ハオちゃんたちを見守るのは楽しいわ。

この世界を守っていきたい。


 これは紛れもなく『私』の意識。

私という存在が虚構だとしても、ハオちゃん達の物語は楽しいものにしなきゃ。


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