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優夜と花  作者: 瑞代 杏
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9.カードゲーム対決しよう-2



「――うし! 疋田、そろそろやろうぜ?」

「ああ、いいよ。花ちゃんは、今度は山本と遊んでてね」

「はい、分かりました。優夜、きのうのデッキかりますね」

「ああ、フルボッコにしてやんな」

「はい」

 花のプレイングなら、いい勝負になるだろう……多分な。

 コイントスの結果――疋田が勝ち、先攻を取った。

「先攻もらうよ。マリガンはなしだね」

「ああ、俺もナシだ」

「それでは、始めよう。アンタップ、アップキープ、ドローは先攻だからなしだね。『宝石鉱山』をプレイしてカウンター1個取り除いて1マナ、『極楽鳥(以降鳥)』をプレイしてエンドだよ」

 宝石鉱山……多色デッキか?

「パーミッション好きのお前が珍しいな」

「ちょっと試してみたいデッキがあってね。今調整中なんだよ」

 これだけじゃ読めないな……早めに潰しておいたほうがよさそうだ。

「そか、俺のターンだな。アンタップ、アップキープ、ドロー。沼をプレイして1マナから暗黒の儀式、2マナ使ってヒムだ」

「初手からきたかー、きついね」

 疋田の手札から落ちたのは島2枚。

 これは運がいいな、ヤツの勢いを止めれそうだ。

「あちゃ、島2枚とも落ちたか。これは厳しいな」

「残り1マナで吸血の教示者――カードを1枚抜き出してデッキをシャッフル、これを一番上に置いて2点ロストしてエンドだ」

「おれのターンだね。アンタップ、アップキープ、ドロー。もう一枚、宝石鉱山をプレイしてエンドだよ」

 やっぱ疋田は青主体なのか動きがないな……。

「俺のターン。アンタップ、アップキープ、ドロー。『地底の大河』をプレイしてエンドだ」

「エンド前に鳥から青マナを出して『渦巻く知識』をプレイするよ」

 3枚ドローしてから2枚を好きな順番でデッキの一番上に置くカードだな。

 そんなモノを入れてるってことはコンボ系のデッキなのかねぇ?

「で、おれのターンだね。アンタップ、アップキープ、ドロー。『知られざる楽園(以降アンパラ)』をプレイしてエンドだよ」

 これで、疋田は4マナ確保か……そろそろ仕掛けてきそうだな。

「俺のターンだな。アンタップ、アップキープ、ドロー。沼をプレイして2マナ、地底の大河から無色1マナ出して偏頭痛をプレイするぜ」

「それを通すわけにはいかないな。アンパラ以外からマナ出して、バイバックなしの『禁止』でカウンターさせてもらうよ」

「くそっ、やっぱりカウンターは入ってるか。エンドだ」

「おれのターンだね。アンタップ、アップキープ、ドロー。エンドだよ」

「俺のターンか。アンタップ、アップキープ、ドロー……」

 やべぇな、今度は土地しかこねぇ……。

「島をプレイしてエンドだ」

「エンド前に鳥から白マナを出して『悟りの教示者』をプレイするよ」

 エンチャント、アーティファクト用のサーチカード……疋田のヤツ、コンボパーツを揃えようとしてるな。

「島と沼から1マナずつ出してアーケンでカウンターだ」

「いいよ、エンドかな?」

 あれ?

 余裕なんだが……もしかして、釣りだったか?

「あ、ああ……」

「じゃ、アンタップ、アップキープ時キャントリップで2枚引くね」

「俺も1枚ドローするぜ」

「で、本来のドロー。エンドだね」

「俺のターン。アンタップ、アップキープ、ドロー。沼をプレイして3マナ、拷問の車輪をプレイ――」

「――宝石鉱山からカウンター1個取り除いて3マナ、禁止でカウンターさせてもらうよ。バイバックコストとして手札から2枚捨てるね」

 手札から落ちたのは『剣を鍬に』と『伏魔殿』か――って、伏魔殿だと……?

 断定は出来ないが、パンデモ系のデッキの可能性が高ぇな。

「俺のターンはエンドだ」

「おれのターンだね。アンタップ前にアンパラが手札に戻ってアンタップ、アップキープ、ドロー。アンパラをプレイして、鳥から緑マナ、もう1枚極楽鳥を出してエンドだよ」

「俺のターンだな。アンタップ、アップキープ、ドロー……地底の大河をプレイしてエンドだ」

「お互い手が進まないね、アンタップ、アップキープ、ドロー。エンドだよ」

「俺のターン。アンタップ、アップキープ、ドロー」

 強迫か……一か八か、通るか――

「沼1マナから強迫をプレイだ」

「うーん……通すわけにはいかないね。宝石鉱山以外からマナ出して禁止でカウンター、バイバックはなしで」

「く……通らねぇか。エンドだ」

「エンド前に宝石鉱山から黒マナ出して吸血の教示者をプレイするよ。シャッフルして、抜き出したカードを一番上に、最後に2点ロストだね。宝石鉱山はカウンターがなくなったので生贄に」

「ああ」

「では、おれのターン。アンタップ前にアンパラが手札に戻ってアンタップ、アップキープ、ドロー。アンパラをプレイして4マナ、『騙し討ち』をプレイするよ」

「――!!」

 伏魔殿はあくまでもサブ……本命はスニークアタックか!!

 おそらく手札にアレがあるはず……手札破壊系のカードを引けないと負ける――!!

「こっちのもカウンターがなくなったから生贄だね。エンドだよ」

「俺のターン。アンタップ、アップキープ、ドロー……――!?」

「なにか、いいカードでも引けたかい?」

「ああ、地底の大河2枚から無色2マナ、沼から1マナ――ヨーグモスの意志だ!」

「な、なんだって!?」

「残り3マナ出して、墓地から暗黒の儀式で5マナ、ヒムと拷問の車輪をプレイするぜ。禁止をバイバックしなかったのが仇になったな」

「くっ」

 疋田の手札は『補充』と『セラのアバター』、危ねぇ……やっぱりいたか。

「手札からセラのアバターが落ちたから加えてデッキを切り直すね」

「俺はエンドだ」

 ピンチは凌げたが、騙し討ちを壊す手段がねぇ……。

「おれのターンだね。アンタップ前にアンパラが手札に戻ってアンタップ、アップキープに2点ダメージもらってドロー。アンパラをプレイしてエンドだよ」

「……アンタップ、アップキープ、ドロー。島をプレイしてエンドだ」

「おれのターン。アンタップ、アップキープに2点ダメージもらってドロー。島をプレイしてエンドだね」

「俺のターン――」


 ――疋田とのデュエルは俺の負けだった。

 3ターン目に衝動を引いて、ヒッピーを一番上まで持ってきたが、疋田はこれ以上土地を出す必要がないから、拷問の車輪では削りきれなく、ヒッピーを入れても削りきれなかった。

 そんで、5ターン目に疋田が『ヴォルラスの要塞(コストを支払って墓地のクリーチャーを1体、自分のデッキの一番上に置くことが出来る土地)』を出して、騙し討ちの能力で手札から『無限のワーム』をプレイして即アタック、不毛の大地があればよかったが、引けなかったので俺は投了した。

「うーん、まだまだ改良が必要だね、コレ」

「そうなのか?」

「うん、展開が遅すぎてダメ。もっと、サーチ系とマナ加速のカードを投入しないとね」

「そか」

 さて、山本と花のほうはどうなってるかねぇ――?


 ――そこには、真っ白になってるヤツがいた。

「ふっ……真っ白に燃え尽きたぜ」

「あ、優夜。かちましたか?」

「残念ながら負けだよ。花は勝ってるか?」

「……なんで1枚挿しのはずの『赤の防御円』が毎回5ターン以内に出てくんだよ」

 さすが花……恐るべきドロー力の持ち主っ!!

「んー?」

「なるほどな……山本は円盤とか樽入れてなかったんだな」

 赤単じゃ防御円張られたらほぼ終わるからな。

 山本よ……ご愁傷様。

青黒ハンデスVS青緑タッチ3色変形スニークアタックでした。

まぁ……どう見てもただのファンデッキですね、知り合い同士でデュエルする分には面白そうですが。

あと1話だけMTG関連の話になりますが、デュエルはこの話で終わりです。

カード名やルールなど詳しく知りたい方はMTGWikiへ。


訂正

剣を鋤に→剣を鍬に でした。7のほうも後ほど修正致します。

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