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縄張りは広い、雄なら特に。じーさんの経験だと3日来なければここは捨てられた縄張りだと思えば良いらしい。
また来るけど粗方食い尽くした場所だから自然が回復するまで来ないんだと。
ずっと緊張してても身が持たないので、食事を済ませて根っこネットワークが報せてくれるまで蜂の巣を解体することに。
幼虫の採り忘れがないか確認してから一層ずつ崩していく。調合用のすり鉢で粉になるまで少しずつゴリゴリ。ひたすらゴリゴリ。
合間にガリガリとネオが鳥の骨を噛み砕く音が混じる。まだ猪や鹿の骨は早いか、狼ならいけるかな?慣れるまではしゃぶってるだろうけど。
その日はそのまま就寝。
鉢合わせの可能性があるから次の日もテントからは離れず過ごす。食事を作り採取したものを処理する。
夜になり星空を眺めながらお茶を飲む。たまに空を横切るのは蝙蝠だろう。
パチパチと焚き火の音しかしない、静かな夜だ。
………静かすぎないか?夜行性の鳥の声も聞こえない。緑達に聴いても近づいているけどまだあっちー、うごかないよ、とのこと。寝てるか。
俺も寝よ。ネオはとっくに夢の中だ。
おきてー、うごいたよ、こっちくるよ、まっすぐくるよ、げんきだよ、で起きた。元気だよはどの子が言ってるんだろう。蜘蛛の時も元気情報あったよな。
テントから出て魔石にお願いして煙をためる。別の魔石にお願いして辺りを照らしてもらう。方向は緑達の1本がこっちって枝を揺らしてくれたのでバッチリ。熊からすれば目印になるから寄り道せずに来てくれるだろう、めっちゃ警戒してるだろうけど。
だんだん空気が重くなってきた気がする。暗闇から目が離せない。睡眠玉が燃え尽き煙が俺の上で留まってる。念の為毒玉をセットした香炉を握ってるけど手汗が。服で拭いてると、くるよくるよと教えてくれる。虎でもいない限りこの森の絶対的強者だ。結界があると分かってても恐怖心は消えない。
そして地面を踏みしめる小さな音が聴こえてきた。




