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「声かけて良かった。よくやった俺…」
じっくり味わって食べるおじさん。赤鹿の肉は高いけどそんなに珍しくない。でも熟成ハムは珍しいそう。カリカリ薫製ベーコンのサラダも感激してくれた。トマト仕立てのいろんな豆スープもおかわりしてくれた。
ここまで喜んでくれると作りがいもあるね。
しかもこのおじさんが初めて俺の手料理食べた人だ、じーさんと村長以外では。ちょっとドキドキして振る舞ったんだよ。あの二人は失敗しても美味しいって言ってくれてたからね。
余ったスープとドレッシングも容器を持ってきて持ち帰りました。
「兄さん噂になってるぞ」
その時に教えてもらった。行商人はギルドで情報収集するのが基本らしい。あちこちから人が集まるからね。その時に噂を聞いたと。
効能の高い薬を卸した薬師がいる、しかもビックマウススパイダーの亜種を独りで倒した強者で、持ち込んだ毛皮も一級品。ギルドが獲得したがっているというもの。
兄さんだろう?って。ギルドがばらしたのかと思ったけど違うらしい。蜘蛛が持ち込まれて騒ぎになりつつあった時に俺が別室に呼ばれたのを見た人が沢山いた。俺が帰った後に職員達がバタバタしていた。その後に武器職人や革職人、薬師や薬商人が買い取りに押し寄せたそうで、出所は俺って推測されたんだって。うん、合ってるね。
「でもそれだけで俺って思う?旅人は他にもいるじゃないか」
「旅人で金茶の髪で男臭くない美人で極めつけの山猫の子供連れ。二人といるか?そんなやつ」
「あ、はい。そうですね。てか何その男臭くない美人って」
「あ?美人だぞ、兄さん。なに、自覚ないとか?」
「初めて言われたわ。身内には可愛い言われてたけど身内だし」
「成る程な。男から見ても美人だ。声かけたおれが言うのもあれだが、気を付けろよ?」




