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久しぶりに本業

 ギルドからレオさんが来ました。虫の毒消しを注文しに。炭鉱の中で岩喰い蟻の巣を壊したらしく大発生したそうな。退治したけど鉱夫が沢山噛まれたらしい。

 岩喰い蟻、炭鉱にいたんだ。掌サイズの名前の通り岩を食べる蟻で、噛まれると毒でじくじく痛む。腫れるしね。

 町の薬師だけじゃ足りないそうで、薬草の持ち合わせがありますか?とのこと。



 素材屋いって樹液を購入、そのままギルドで調合しました。



「アイリスさんー、助かるよー!」



 知り合った薬師達に半泣きで歓迎され薬草放出、ひたすら調合しました。

 作った端から薬待ちの鉱夫さんに配られていく。酷い人は何ヵ所も噛まれていて、内服薬も調合して飲ませた。今夜は熱出るかもね。



 薬師4人燃え尽きました。腕怠い。今夜は湿布貼って寝よう。



「皆さんお疲れ様でした、ありがとうございました。

 治療代はギルドの方から受け取ってください。それとは別に我々からのお礼です。向かいの店で存分に食べて飲んでいってください。話しはしてありますので」



 現場監督さんからお礼頂きました。夜も遅いしお腹は減ってるし疲れてるしで、お言葉に甘えて打ち上げしました。自腹でレオさんも参加。

 そして口説かれた。



「是非ギルドに加入していただきたいのです。ここまで貢献していただいたのに一般の扱いは勿体なさすぎる。会員でも冒険者としてでなく、薬師として登録していただければ薬草や薬の持ち込みや素材の購入に融通がききます。

 身分証になりますし薬師登録なら強制召集もありません。他の素材、毛皮や肉類とかも手数料無く買取りできます。どうか考えてもらえませんか?」



 真っ赤な顔してコップ握りしめて迫られた。酒弱い?



「以前訪れたギルドでも勧められましたけど、薬師登録なんてあるんですか?冒険者として一択でしたよ?」



「は?何処のギルドですか?アイリスさんは冒険者としても不足はない実績がありますからそちらを勧めるのも分かりますけど、本業が薬師の人に冒険者登録しか勧めないのはおかしいです」



「あー、ビックマウススパイダーの亜種を退治したんですよ。それを買取りしてもらった時のことですね。別室で話をしたんですけど誰かが盗み聞きしてましてね、気分悪いから断ったんですよ。冒険者として働く気はないので」



「「「…………」」」



 ビックマウススパイダー?亜種ってそれなに?そんなんいるの?なんで退治できるんだよ等々呟かれてます。あいつには二度と会いたくない。



「話には聞いてます、その蜘蛛。やっぱりアイリスさんですか。それならまあ納得はしますけど、薬師登録の話もしないなんて怠慢な。抗議文出しておきます。

 薬草や薬だけでも売っていただければギルド員としてのレベルも上がりますし信用度も上がります。春には旅立たれるのでしょう?考えていただけませんか?」



 ハンサムなインテリ眼鏡さんのうるうるおめめ攻撃って結構な衝撃があるな。普段クールな分ギャップすげえ。

 レオさんにはお世話になったし、薬師登録なら俺も助かる。登録しよっかなー。

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