阻止作戦⑥
配下の異能者達が戻ってくる状況に気付くアレクサンドル。
(あいつらー…!)
ヒットアンドアウェイ戦法を続けていたディンも気付く。
僅かに心に隙が生まれたアレクサンドルに即座に近づき渾身の一閃を見舞う。
咄嗟にアレクサンドルも渾身の炎撃で相殺する。
だがー、炎の剣を振りおろした先に大きな火柱が上がるー!
ディンは瞬歩で回避するが、後ろには異能者達がいるー。
「しまったー!」
「あ…アレクサンドル様ぁー!」
キンメリーは最後の火球を消すと同時に、異能者達を盾に厚い水の壁を形成し防ぐ。
水の壁の両隣にある木や草は見事に消し炭となり、数十メートル先まで続く。
辺りを呆然と立ち尽くす異能者達ー。
「あ、アレクサンドル様…」
「ーチッ、借りができてしまったじゃねぇか!だから割って入るなと前から…」
強気のアレクサンドルだが、心の奥底では安堵していた。
キンメリーは一旦空中から下に降りる。
「なかなかの攻撃であった。そして、皆も無事である状況に安心した。」
敵対する意思はないことを示す為、発現している異能はキンメリー、ディン共に収める。
「ふん、お前の望みはなんだ?」
「まずは話をしたい。それからでも遅くはなかろう?」
「お前は政府のものか?」
「いいやー、国との繋がりは一切ない。過去の経緯はしらないが、同じ異能者同士、協力出来ることはあるはずだ。」
「アレクサンドル様!信用できませんぜ!これまでになんの仕打ちを受けたか…!」
「黙れっ!」
アレクサンドルは異能者達を一喝する。
「いいか、政府のものならお前らはこの場で既に死んでいる。あえて何者か問うただけで、政府のものでないことは俺にはわかってる。」
「…っ!」
「ふん、配下のものが失礼した。明日宣戦布告する予定だったが…。とりあえずは話を聞こうじゃないか。」
こうして、キンメリーとディン、一方の異能者達との対話の場が持たれることになった。




